前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ワーグナー 楽劇『ニーベルングの指環』

2011-02-19 21:08:47 | クラシック音楽
遊歩道さんのブログに触発されて、
ワーグナー『ニーベルングの指環』全曲のCDを買ってしまいました。


クラシック歴は永いですがオペラはどうも不得手で、なかなか手を出せませんでした。
しかし『ニーベルングの指環』は、やはり「クラシック音楽」の一つの頂点であり、
「いずれ必ず」という思いもありました。


昔はCDにして12~14枚、時間にして14~15時間、
という長大さ(とCDの値段)に恐れをなしていましたが・・・。

でも、今やハイドン先生の交響曲全集と弦楽四重奏曲全集を制覇?し、
コンサートでもバッハ大先生のマタイ受難曲、マーラーの交響曲第3番を経験したので
もはや怖いものなし!


・・・怖いものなしですが、一応、廉価版の一番安い全集を買いました。

  ギュンター・ノイホルト指揮
  バーデン州立歌劇場管弦楽団
  (1993~95年のライブ)

CD14枚組で、値段は2,290円です。

1枚あたり163円。もう100円ショップの世界です。
こんな値段で「クラシック音楽の頂点」を聴いていいのでしょうか?


色々なレビューを見ますと「値段の割には・・・」という評と
「聴く価値なし」という評が混在していますね。
まあ超初心者の私にはどちらでもあまり関係ないのですが・・・。


併せて、ショルティ指揮の「ライトモティーフ集」(2枚組)も買いました。
もともと同指揮者の「指環」(世界初の全曲スタジオ録音!)に「おまけ」?として
ついていたものの分売のようです。

マーラーの交響曲第10番の補筆版で知られる、デリック・クックが監修しています。



『ニーベルングの指環』は「ライトモティーフ」によって組み立てられた「言語」のようですが、
難しいことは考えず、石川遼君おススメの「スピードラーニング」方式で
とりあえず何度も聴き流してみようと思っています。


追記
これをエントリー中に1枚目のCD(第2幕まで)を聴き終わりました。
完全にBGMと化していました。しかしこれが「スピードラーニング」。
ある日突然、会話?が聴き取れるようになる・・・
コメント (2)
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『 高嶺格:とおくてよくみえない TOO FAR TO SEE 』 (横浜美術館)

2011-02-13 22:09:55 | 美術関係
横浜美術館で、
高嶺格(たかみねただす)『とおくてよくみえない TOO FAR TO SEE』
を観ました。


勝手な想像ですが、恐らく展覧会を観たほどんど方に一番印象に残ったのは、
『ベイビーインサドン』という作品だと思います。
私自身がそうです。

作者の高嶺さんが在日韓国人二世の恋人と結婚するまでを
連作写真と文章で綴ったものです。

それは「あなたのその、在日に対する嫌悪感は、何なの?」
という恋人の問いから始まります。


この後の、先の問いに対する作者の"答え"(特に"答え"がないということも含めて)や
恋人の発言、在日一世の方々の発言等々、正確に記すことはできません。

(それは一言一言、正確に記憶していないということだけでなく、
「私」というフィルターを通したものはもう別物に変換されているということです)

非常に重い・・・という感想と、(誤解を恐れずに言えば)自分には全く無関係だ、
という気持ちが入り混じっています。


ただ、展覧会を観て、そろそろ一週間が経とうとしているにもかかわらず、
このように記そうと思うのは、何かしらの影響があったのかもしれません。




果たしてこれは、美術館で観るべき作品か?
別の言い方をすれば、これは「芸術作品」か?

作者にそのような意識はないのかもしれませんが、
「芸術」を観ようと美術館に行った私には"違和感"が残りました。
(自分にとっての"作品の良し悪し"とは別にして)



横浜美術館は、全国の国公立美術館ランキングで
最高評価(5つ星)を受けているだけあって、とても素晴らしいです。
所蔵作品にもいろいろいいものがありましたし。

ただ、中央が吹き抜けになっていて、二階(三階かな)の展示室の外周にも
いろいろ作品が展示されているのですが、
途中で"行き止まり"になっていて、グルッと周れないんですよね。
それがなければもっといいのに・・・。
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マーラー 交響曲第3番ニ短調 (N響定期公演)

2011-02-12 20:08:31 | NHK交響楽団
「下手なオーケストラがあるのではない。下手な指揮者がいるだけだ。」


誰の言葉だったか忘れましたが、
指揮者の力量次第でオーケストラを輝かせもし、また輝きを失わせもする・・・
という意味合いだと思います。

でも、実際に演奏するのは楽団員だし、うまく奏でるのもミスするのも
団員の実力次第なんじゃないの?、とも思っていましたが・・・


「カリスマ性」とはこういうことをいうのでしょうか?
カリスマのオーラを浴びた演奏者達は、全ての雑念が消え、ただ音楽のみに集中する。
だから、あのような演奏ができるのでしょうか。

決して大柄な人ではないように見えましたが、
広げたその腕の中に、巨大なオーケストラ全てが包み込まれる。
演奏者達はその腕に抱かれて、不安も緊張もなく、ただ最高の音色を奏でる。
だから、あのような演奏になるのでしょうか。

冒頭の言葉は、そのような意味なのかもしれません。


 指揮:チョン・ミョンフン
 アルト:藤村実穂子
 女声合唱:新国立劇場合唱団
 児童合唱:東京少年少女合唱隊
 演奏:NHK交響楽団


間違いなく、N響定期公演史上屈指の名演です。

100分間の長大な、長大な交響曲。
しかし徐々に時間の感覚は薄れていき、音で満ちた世界に埋没していきます。


マーラーの交響曲第3番を生で聴いたのは初めてです。
しかし、再度聴こうとは、もう思わないかもしれません。
二度とこのような演奏には出会えないと思いますから。

これでマーラーの交響曲は、第1番から第9番および「大地の歌」と
全てコンサートで聴いたことになります。
自身のマーラー・チクルスの最後を、素晴らしい演奏で飾ることができました。


嗚呼、ソロ・トロンボーンの太く輝く美しい音色。
彼方から聴こえてくる完璧なポストホルン。
微妙なニュアンスを奏でるオーボエ。
勇壮なホルンのユニゾン。
力強い低弦、美しいヴァイオリン群。

名演です。


曲の開始時には、児童合唱団がいませんでした。
最初からいたら眠くなっちゃうから、途中で入場するのかな?と思っていたら、
第3楽章の終了間際、行進するように袖から出てきて、終了と同時にぴったり整列。
こんなところにも「カリスマ」の影響が・・・。さすがです。
第5楽章冒頭、見事に揃った歌い出し。さすがです。



奇跡のような演奏会でした。
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改めて、ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル

2011-02-11 20:17:22 | クラシック音楽
チャイコフスキーの交響曲を聴いたのは高校生の時です。

その当時はまだ、指揮者や演奏の違い、良し悪しなどよくわからず、
とりあえず最初に聴いて耳に馴染んだ演奏が、自分にとって"一番いい"ものでした。


そんな時、教えてもらったのが、
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの演奏です。
グラモフォンから出ていた1960年録音盤です。

チャイコフスキーの交響曲第4番~第6番の演奏としては、
まさに"定番中の定番"とされていました。


私の高校時代(1980年代)、まだまだ"ソビエト"は
ヴェールに包まれた謎の国、恐ろしい?国、という印象でした。

レニングラード・フィルの演奏についても、「テンポが速いな」とか
金管(特にトランペット)の音に「やっぱ、ソ連はすげえな」とかなんとか、
そんな程度の感想です。


その後、いろいろな作曲家、指揮者や演奏家を聴き、
コンサートにもいろいろ行くようになって、自分なりの"好み"や"評価"も
できあがってきました。

生意気に一端の評論めいたことも語り合うようになりました。


先日、著作権が切れた昔の録音を無料でダウンロードできるサイトで、
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルのチャイコフスキーを聴きました。
録音は1956年です。

目から(耳から?)鱗が落ちるようでした。
一点の迷いも無い演奏、自信と確信に満ち溢れた演奏、というのでしょうか。

  ロシアが生んだ偉大なる作曲家、チャイコフスキーの交響曲の演奏は
  我々ソビエト人が一番に決まっている!

そんな想いがストレートに伝わってくるような"潔い"演奏でした。


ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの生演奏を聴く機会はありませんでしたが、
もし聴いていたら、好き嫌いにかかわらず、きっと圧倒的な感動を覚えたでしょう。

音楽に限らず、自分なりにいろいろと見聞を広げてきたつもりですが、
"作者の思い"だとか"精神性"だとか、"苦悩"だなんだ・・・といった小賢しい議論など
全部吹っ飛びます。



ヴォルコフの『ショスタコーヴィチの証言』の中で、ショスタコーヴィチは
ソビエトの英雄であり自分の交響曲の初演も行ったムラヴィンスキーを
「耳なしも同然」と言ったとされています。

この『証言』の真偽についてはいろいろ言われていますが、
改めてムラヴィンスキーの演奏を聴いて、この発言は"偽"だと感じました。

作曲者が認めないはずがない、と思うのですが・・・。
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ハイドン先生のお言葉 「アントン君に会いました」

2011-02-10 08:49:13 | 先生のお言葉



巨、巨大だ・・・

巨大ですっ
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