老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1226;何もせずに過ごす

2019-09-12 04:32:07 | メトロノーム
何もせずに過ごす

大正13年生まれの美紗緒婆さん
長男夫婦と男孫の4人家族

いつも陽のあたる居間で両足を伸ばし
何もせずに過ごしている

時代劇を観るのが唯一の楽しみ
難聴でテレビの音はは聴こえず目で追っているにすぎない

なにもせずに過ごしているので
楽しみ事はないのかな
なにが楽しいのかな
、と判断したり思ってしまってはいけないのだが
本人に「デイサービスに行かないか」と尋ねると
即答「行かない」「人と話すことが嫌い」
断られた

歩行器につかまりあるくも
居間からトイレまではいざりで移動する

なにもせずに居ても
本人にとりそれはそれで倖せなのであろう
居間から庭を眺め
風を感じ過ごす

ぼ~と何もせずに過ごしたい、と思うときもあるが
自分は家にじっとすることは我慢ならず
車で何処かへ行きたい

美紗緒婆さん 陽をあたりながら
頭のなかで思い出巡りをしているのだろうか