春めきて 時の流れも ゆっくりと
(はるめきて ときのながれも ゆっくりと)
20167 【季語】 春めく 【季節】 初春
一葉の はがき届きて 春きざす
(いちようの はがきとどきて はるきざす)
20168 【季語】 春きざす 【季節】 初春
口開けて 立ち泳ぎする 春の鯉
(くちあけて たちおよぎする はるのこい)
20169 【季語】 春 【季節】 三春
池の鯉 餌求む口に 春動く
(いけのこい えもとむくちに はるうごく)
20170 【季語】 春動く 【季節】 初春
春の昼 下弦の月の 青空に
(はるのひる かげんのつきの あおぞらに)
20171 【季語】 春 【季節】 三春
春の土 走って確かむ 柔らかさ
(はるのつち はしってたしかむ やわらかさ)
20172 【季語】 春 【季節】 三春
フェンス越し 中学生の声 木の芽風
(ふぇんすごし がくせいのこえ きのめかぜ)
20173 【季語】 木の芽 【季節】 三春
木の芽風=木の芽どきに吹く風のこと。
積ん読の 癖直らずに 二月尽
(つんどくの くせなおらずに にがつじん)
20174 【季語】 二月尽 【季節】 初春
二月尽=二月の末。
呑んべには 遅日が憎い 日に見えて
(のんべには ちじつがにくい ひにみえて)
20175 【季語】 遅日 【季節】 三春
遅日(ちじつ)=春の日が遅々として暮れかねること。
=日永(ひなが)。
=日永(ひなが)。
梅東風や 忘れてくれるな 太宰の府
(うめごちや わすれてくれるな だざいのふ)
20176 【季語】 梅東風 【季節】 三春
梅東風(うめごち)=東風(こち)=春に吹く東の風。
〈桜東風(さくらごち)〉〈雲雀東風(ひばりごち)〉など時期に応じた名をつけて呼ぶ。
〈桜東風(さくらごち)〉〈雲雀東風(ひばりごち)〉など時期に応じた名をつけて呼ぶ。