俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

日脚伸ぶ

2010年01月16日 | 俳句

日脚伸ぶ 昨夜に続き アラ煮なり
(ひあしのぶ さくやにつづき あらになり)
11454 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


日脚伸ぶ 散歩に出れば 影の供
(ひあしのぶ さんぽにでれば かげのとも)
11455 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


逢えぬ妹に 思い巡らし 日脚伸ぶ
(あえぬこに おもいめぐらし ひあしのぶ)
11456 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


消えかかる 飛行機雲や 日脚伸ぶ
(きえかかる ひこうきぐもや ひあしのぶ)
11457 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


赤信号 待ちて気が付く 日脚伸ぶ
(あかしんごう まちてきがつく ひあしのぶ)
11458 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


藪入りの 夢は破れて 藪続き
(やぶいりの ゆめはやぶれて やぶつづき)
11459 【季語】 藪入り 【季節】 新年


春を待つ 文も電話も 顔如かず
(はるをまつ ふみもでんわも かおしかず)
11460 【季語】 春を待つ 【季節】 仲冬


雪竹の 重みに撓み 通せんぼ
(ゆきたけの おもみにたわみ とおせんぼ)
11461 【季語】 雪 【季節】 晩冬


青き空 雲間に覗く 冬の晴
(あおきそら くもまにのぞく ふゆのはれ)
11462 【季語】 冬 【季節】 三冬


野仏に 祈り通じて 残り雪
(のぼとけに いのりつうじて のこりゆき)
11463 【季語】 雪 【季節】 晩冬
まほろばさんの明日香の写真に魅了されて



五年目突入

2010年01月16日 | ごあいさつ

ご挨拶

 御礼が遅れましたが、去る1月14日に、ブログ5年目に入りました。
これも、皆様のご支援の賜物と思っております。
奇しくも13日の訪問者数が過去最高の185名を記録しまして、二重の喜びです。
 今後とも、ご支援のほどよろしくお願いします。
                        千秀

寒日和

2010年01月15日 | 俳句

月半ば 見えぬ新月 冬の月
(つきなかば みえぬしんげつ ふゆのつき)
11448 【季語】 冬の月 【季節】 三冬


朋ありて 話はずむや 日脚のぶ
(ともありて はなしはずむや ひあしのぶ)
11449 【季語】 日脚のぶ 【季節】 晩冬


冬帽子 嫁の似あいて 損をする
(ふゆぼうし よめのにあいて そんをする)
11450 【季語】 冬帽子 【季節】 三冬


冴ゆる朝 石の鳥居の 露の跡
(さゆるあさ いしのとりいの つゆのあと)
11451 【季語】 冴ゆる 【季節】 三冬


寒日和 我に微笑む 乳飲み子よ
(かんびより われにほほえむ ちのみごよ)
11452 【季語】 寒 【季節】 晩冬


箸納め 牡蠣雑炊に 舌鼓
(はしおさめ かきぞうすいに したづつみ)
11453 【季語】 牡蠣雑炊 【季節】 三冬



着ぶくれ

2010年01月14日 | 俳句

異国より ふいの電話よ 冬の晴
(いこくより ふいのでんわよ ふゆのはれ)
11443 【季語】 冬 【季節】 三冬


着ぶくれの 嫁の姿に 見とれけり
(きぶくれの よめのすがたに みとれけり)
11444 【季語】 着膨れ 【季節】 三冬


大雪に 地震のありぬ 冬の暮
(おおゆきに じしんのありぬ ふゆのくれ)
11445 【季語】 大雪 【季節】 晩冬


雪女 日本海より お邪魔する
(ゆきおんな にほんかいより おじゃまする)
11446 【季語】 雪女 【季節】 晩冬


独酌が 癖になりけり 寒中杯
(どくしゃくが くせになりけり かんちゅうはい)
11447 【季語】 寒 【季節】 晩冬



2010年01月13日 | 俳句

霙とも 雨ともつかず 降りにけり
(みぞれともあめともつかずふりにけり)
11441 【季語】 霙 【季節】 三冬


膝に来た 肘にまで来た 寒の晴
(ひざにきたひじにまできたかんのはれ)
11442 【季語】 寒晴 【季節】 晩冬


膝掛け

2010年01月12日 | 俳句

途切れなく 音はすれども 北風見えず
(とぎれなく おとはすれども かぜみえず)
11433 【季語】 北風 【季節】 三冬


行く道の 細きに合わせ 冬の薔薇
(ゆくみちの ほそきにあわせ ふゆのばら)
11434 【季語】 冬 【季節】 三冬


陽を見れば 嚔飛び出す 冬の日よ
(ひをみれば くさめとびだす ふゆのひよ)
11435 【季語】 冬 【季節】 三冬


葉の光 有りて輝く 寒椿
(はのひかり ありてかがやく かんつばき)
11436 【季語】 寒椿 【季節】 晩冬


冬の日の 午前七時の 日の出なり
(ふゆのひの ごぜんしちじの ひのでなり)
11437 【季語】 冬 【季節】 三冬


飛鳥駅 明日が香る 冬一日
(あすかえき あしたがかおる ふゆひとひ)
11438 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬の昼 パソコン前に 礼ばかり
(ふゆのひる ぱそこんまえに れいばかり)
11439 【季語】 冬 【季節】 三冬


膝掛けと 着崩れ褞袍 わが友よ
(ひざかけと きくずれどてら わがともよ)
11440 【季語】 褞袍 【季節】 三冬



成人の日

2010年01月11日 | 俳句

遂に来た 冬は三度目 六十肩
(ついにきた ふゆはさんどめ ろくじゅうかた)
11421 【季語】 冬 【季節】 三冬


眩しさも 半端でないよ 冬の陽は
(まぶしさも はんぱでないよ ふゆのひは)
11422 【季語】 冬 【季節】 三冬


書に成りし 鶴の一羽が 気になりし
(しょになり しつるのいちわが きになりし)
11423 【季語】 鶴 【季節】 三冬


鶴のみか 亀も気になり 気にかかる
(つるのみか かめもきになり きにかかる)
11424 【季語】 鶴 【季節】 三冬


鰤刺身 冷蔵庫には 飲み残し
(ぶりさしみ れいぞうこには のみのこし)
11425 【季語】 鰤 【季節】 三冬


饂飩鋤 残りし物は 人参よ
(うどんすき のこりしものは にんじんよ)
11426 【季語】 饂飩鋤 【季節】 三冬


年玉の お礼の電話 長電話
(としだまの おれいのでんわ ながでんわ)
11427 【季語】 年玉 【季節】 新年


正月の 歌舞伎見物 癖になり
(しょうがつの かぶきけんぶつ くせになり)
11428 【季語】 正月 【季節】 新年


侠気癖 未だに抜けぬ 冬の朝
(きょうきぐせ いまだにぬけぬ ふゆのあさ)
11429 【季語】 冬 【季節】 三冬
侠気=狂気?


冬の道 ショートカットも 追い越され
(ふゆのみち しょーとかっとも おいこされ)
11430 【季語】 冬 【季節】 三冬


人生の 有様不安 冬の道
(じんせいの ありようふあん ふゆのみち)
11431 【季語】 冬 【季節】 三冬


人と成る 成人の日の 恐ろしさ
(ひととなる せいじんのひの おそろしさ)
11432 【季語】 成人の日 【季節】 新年



冬の朝

2010年01月10日 | 俳句

眩しさが どっと身にしむ 冬の陽よ
(まぶしさが どっとみにしむ ふゆのひよ)
11410 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬の朝 豆腐屋までの 水の跡
(ふゆのあさ とうふやまでの みずのあと)
11411 【季語】 冬 【季節】 三冬


母と娘の 賀状に見える 同じミス
(ははとこの がじょうにみえる おなじみす)
11412 【季語】 賀状 【季節】 新年


弱暖の 欲しき電車の 薄情け
(じゃくだんの ほしきでんしゃの うすなさけ)
11413 【季語】 暖房車 【季節】 三冬


初詣 今年もせずに 済ませけり
(はつもうで ことしもせずに すませけり)
11414 【季語】 初詣 【季節】 新年


粕汁の 鮭の塩味の 深情け
(かすじるの さけのしおみの ふかなさけ)
11415 【季語】 粕汁 【季節】 三冬


人様の 顔みな同じ 福笑い
(ひとさまの かおみなおなじ ふくわらい)
11416 【季語】 福笑い 【季節】 新年


老いの冬 心急かれて 身動かず
(おいのふゆ こころせかれて みうごかず)
11417 【季語】 冬 【季節】 三冬


松過ぎと 言えども続く 残りもの
(まつすぎと いえどもつづく のこりもの)
11418 【季語】 松過ぎ 【季節】 新年


辞書引けど 焦点合わず 冬旱
(じしょひけど しょうてんあわず ふゆひでり)
11419 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


三度目の 成人式と 嫁の言い
(さんどめの せいじんしきと よめのいい)
11420 【季語】 成人式 【季節】 新年


寒星

2010年01月09日 | 俳句

雪国の 妹のことなど 想い酒
(ゆきぐにの いものことなど おもいざけ)
11403 【季語】 雪国 【季節】 晩冬


雪降らぬ 寂しさあれど 有難く
(ゆきふらぬ さびしさあれど ありがたく)
11404 【季語】 雪 【季節】 晩冬


寝酒には 物足りないぞ チュウハイは
(ねざけには ものたりないぞ ちゅうはいは)
11405 【季語】 寝酒 【季節】 三冬


とんちの日 一休さんも ひとやすみ
(とんちのひ いっきゅうさんも ひとやすみ)
11406 【季語】 ー 【季節】 ー


寒星や 窓越しなれど 冴えわたり
(かんせいや まどごしなれど さえわたり)
11407 【季語】 寒星 【季節】 三冬


冬銀河 望遠鏡より 天眼鏡
(ふゆぎんが ぼうえんきょうより てんがんきょう)
11408 【季語】 冬銀河 【季節】 三冬


冬眠の 始まりかしら 寝つき良し
(とうみんの はじまりかしら ねつきよし)
11409 【季語】 冬眠 【季節】 三冬



水仙花

2010年01月08日 | 俳句

最低の 気温は二度の 寒さかな
(さいていの きおんはにどの さむさかな)
11397 【季語】 寒さ 【季節】 三冬


待ちわびし 七草粥に 舌鼓
(まちわびし ななくさがゆに したづつみ)
11398 【季語】 七草粥 【季節】 新年


今年こそ 雪間の草を 見つけんや
(ことしこそ ゆきまのくさを みつけんや)
11399 【季語】 雪間草 【季節】 仲春


冬草も 風に靡くや 穏やかに
(ふゆくさも かぜになびくや おだやかに)
11400 【季語】 冬草 【季節】 三冬


咲く向きが 個性と言えり 野水仙
(さくむきが こせいといえり のずいせん)
11401 【季語】 水仙 【季節】 晩冬


咲き乱る 愛の証か 水仙花
(さきみだる あいのあかしか すいせんか)
11402 【季語】 水仙 【季節】 晩冬



春の七草

2010年01月07日 | 俳句

初春の 歌舞伎に空は 暗々と
(はつはるの かぶきにそらは くらぐらと)
11386 【季語】 初春 【季節】 新年
暗々(くらぐら)=暗いさま。


地下鉄を 出れば霙の 跡ばかり
(ちかてつを でればみぞれの あとばかり)
11387 【季語】 霙 【季節】 三冬


七草は 生命延びるや 明日にする
(ななくさは いのちのびるや あすにする)
11388 【季語】 七草 【季節】 新年


【春の七草】

芹生える 水辺の流れ 清らなり
(せりはえる みずべのながれ きよらなり)
11389 【季語】 芹 【季節】 三春
芹(せり)=春の七草


風吹かば 三味線草の 音がする
(かぜふかば しゃみせんぐさの おとがする)
11390 【季語】 薺 【季節】 新年
薺(なずな)=三味線草=ぴょんぴょん草、春の七草


やさし毛に おおわれ育つ 母子草
(やさしけに おおわれそだつ ははこぐさ)
11391 【季語】 御形 【季節】 新年
御形(ごぎょう)=母子草、春の七草


緑なす ハコベは萌えて 陽は出たり
(みどりなす はこべはもえて ひはでたり)
11392 【季語】 繁縷 【季節】 三春
繁縷(はこべ、はこべら、はんろう)=朝しらげ=日出草、春の七草


風吹いて 仏発ちたる 田平子よ
(かぜふいて ほとけたちたる たびらこよ)
11393 【季語】 仏の座 【季節】 新年
田平子(たびらこ)=仏の座、春の七草


華の無い 人生まずは 鈴菜から
(はなのない じんせいまずは すずなから)
11394 【季語】 菘 【季節】 新年
菘(すずな)=鈴菜(すずな)=蕪(かぶ)、春の七草


清白の 花は黄色く 清々し
(すずしろの はなはきいろく すがすがし)
11395 【季語】 蘿蔔 【季節】 新年
蘿蔔(すずしろ)=清白=大根、春の七草





その昔 すずしろの姫 多かりき
(そのむかし すずしろのひめ おおかりき)
11396 【季語】 蘿蔔 【季節】 新年


四方の春

2010年01月06日 | 俳句

なんとなく 正月過ぎて はや六日
(なんとなく しょうがつすぎて はやむいか)
11380 【季語】 六日 【季節】 新年


何となく 生きているよな 四方の春
(なんとなく いきているよな よものはる)
11381 【季語】 四方の春 【季節】 新年
四方の春=春のはじめ。転じて新年。


喰って寝て ごろごろごろり 松の内
(くってねて ごろごろごろり まつのうち)
11382 【季語】 松の内 【季節】 新年


雪化粧 富士のお山も 夢の中
(ゆきげしょう ふじのおやまも ゆめのなか)
11383 【季語】 雪 【季節】 晩冬


初暦 予定欄には 白き空
(はつごよみ よていらんには しろきそら)
11384 【季語】 初暦 【季節】 新年


白き墨 落として流る 冬の天
(しろきすみ おとしてながる ふゆのてん)
11385 【季語】 冬の天 【季節】 三冬



わが春

2010年01月05日 | 俳句

新春は ももにさくらに 雅あり
(しんしゅんは ももにさくらに みやびあり)
11375 【季語】 新春 【季節】 新年


お年玉 今でも欲しきものなりき
(おとしだま いまでもほしき ものなりき)
11376 【季語】 お年玉 【季節】 新年


元日や 満月すらも お祝いに
(がんじつや まんげつすらも おいわいに)
11377 【季語】 元日 【季節】 新年


我になき 仕事始めの 五日かな
(われになき しごとはじめの いつかかな)
11378 【季語】 仕事始め 【季節】 新年


帰阪して 早やも決まりし 新年会
(きはんして はやもきまりし しんねんかい)
11379 【季語】 新年会 【季節】 新年


買初め

2010年01月04日 | 俳句

前座席 ころころ変わる 松の内
(まえざせき ころころかわる まつのうち)
11371 【季語】 松の内 【季節】 新年


買初めの 中折れハット 自信あり
(かいぞめの なかおれはっと じしんあり)
11372 【季語】 買初め 【季節】 新年


年酒も 相手が無くば 味気なく
(としざけも あいてがなくば あじきなく)
11373 【季語】 年酒 【季節】 新年


お年玉 あげる相手は 幼くて
(おとしだま あげるあいては おさなくて)
11374 【季語】 お年玉 【季節】 新年



寝正月

2010年01月03日 | 俳句

買初めに 寒鰤刺身 濁り酒
(かいぞめに かんぶりさしみ にごりざけ)
11362 【季語】 買初め 【季節】 新年


運動場 揚げられし凧 一枚のみ
(うんどうじょう あげられしたこ いちまいのみ)
11363 【季語】 凧 【季節】 新年


寝正月 加えて今年 喰い正月
(ねしょうがつ くわえてことし くいしょうがつ)
11364 【季語】 寝正月 【季節】 新年


初夢は 今年も見ずに 目の覚むる
(はつゆめは ことしもみずに めのさむる)
11365 【季語】 初夢 【季節】 新年


今年こそ 今年こそはと 虎の年
(ことしこそ ことしこそはと とらのとし)
11366 【季語】 今年 【季節】 新年


今朝の春 朝日眩しく 新たなり
(けさのはる あさひまぶしく あらたなり)
11367 【季語】 今朝の春 【季節】 新年


三が日 甥の話の 面白き
(さんがにち おいのはなしの おもしろき)
11368 【季語】 三が日 【季節】 新年


三日はや 世間の風の 冷たさよ
(みっかはや せけんのかぜの つめたさよ)
11369 【季語】 三日 【季節】 新年


初電話 孫の二人は 熟睡中
(はつでんわ まごのふたりは じゅくすいちゅう)
11370 【季語】 初電話 【季節】 新年