秋の雑木林を歩くことは楽しかった。
アケビは甘いが噛むと苦い種ばかりだ、未熟な山葡萄は舌がしびれるほど酸っぱいし、コナシは霜が降りないと渋くて食べられない。
早い秋の林の中で、小さな黒い果実の先端に、5弁の梅の花形が焼印で押されたようについているなつはぜの実は、そんな欲求不満を満たしてくれた。
口中の甘酸っぱい果汁が全身に広がってゆくようで、むさぼるように食べ続けた。
なつはぜは、ブルーベリーの近しい親戚だという。
アケビは甘いが噛むと苦い種ばかりだ、未熟な山葡萄は舌がしびれるほど酸っぱいし、コナシは霜が降りないと渋くて食べられない。
早い秋の林の中で、小さな黒い果実の先端に、5弁の梅の花形が焼印で押されたようについているなつはぜの実は、そんな欲求不満を満たしてくれた。
口中の甘酸っぱい果汁が全身に広がってゆくようで、むさぼるように食べ続けた。
なつはぜは、ブルーベリーの近しい親戚だという。