自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その191)

2013-04-08 | ジャコウアゲハ

4月7日(日)。本記事はこの日2つ目のものになります。

午後6時。自宅庭にあるアゲハの蛹を偶然見て,驚いたの何のって! 家屋の基礎コンクリートに付いている個体を見ると,どうも色が他のものと違っています。これまでの経験に照らし合わせると,羽化後の殻とそっくりの色合いです。鈍い鮮やかさが際立ちます。

「おかしいな。以前の色と違うなあ。風が当たりにくいので,これだけが違っているのかなあ。まさか,羽化なんかしているわけがないしな」。そう思って,近づき,しゃがんで指でそっと触ったのです。するとどうでしょう。中身なしで,殻だけ! びっくりしたー!

 

何ともう羽化していたのです。7個体のうちの一つだけが! 4月の今の時期に羽化するなんて,到底考えられません。だって,生まれてすぐに交尾をして,それでメスならさっそく食草であるウマノスズクサに卵を産み付けることを考えるだけで,断言できます。それで,「まさか,今時分に?」と素朴な疑問が湧いてきます。

事実としては,たまたま時期としては幾分せっかちなかたちで羽化したのです。ここ2,3日の出来事だったと思われます。たぶん,急に暖かい日が何回か訪れたために,羽化をつかさどる信号が早めにはたらき始めたのでしょう。

しかし,まだまだ寒い日がやってきます。今日などは寒波が襲来した影響で最低気温が5.7℃(午後11時42分),最高気温15.7℃(午前0時57分)でした。この事態は成虫にとって相当な痛手だと思われます。無事ならいいのですが。

(付記)翌8日の最低気温は3.0℃(午前5時56分)。