今日,三つ目の記事になります。
ほんのときどきなのですが,タンポポの花でベニシジミが吸蜜しているのを見かけることがあります。個体数の絶対数が少ないので,見かける機会がすくないのかもしれません。
じっと観察していると,吸蜜にすこし時間を掛けているようにも,またほとんど掛けていないようにもみえます。何だかとても淡白なのです。そこが妙におもしろいところです。蜜が気にいっているのか,いないのか,よくわかりません。もし気にいっているのなら,そこら中に咲いている花を次から次へと巡るでしょうし,一つの花で動きながら蜜を探してもいいと思うのです。ほんとうによくわかりません。
動物行動学を築かれた故日高敏隆先生なら,もしかするとこうお答えになるかもです。「ベニシジミの動きはファージーなんだね。要するに気まぐれ。いつでも,どこでも適当に蜜が口にできるものだから,律儀に巡っていく必要なんてまるでない。別にタンポポに限るわけでもないしね。食べ物にかけては,ほんとうに幸せ者さ。でも,真相はベニシジミさまだけがご存知なんだな」。
このベニシジミ,そのうちに花を離れました。それを虫の目レンズで撮ったのが上写真です。「うまかった-!」とでも呟いているでしょうか。
翌日,ウォーキングの最中に,ベニシジミがタンポポの蜜を吸っているのを目撃しました。よく見ると,確かに口吻が花の中に伸びています。
さらにその翌日も別の場所で見かけました。
関心を向けていさえすれば,チャンスは意外と巡ってくるものだと感じました。その瞬間のうれしいこと! 自然からの贈り物ですね。