自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

自然となかよしおじさんの“ミニ昆虫話”

2016-08-18 | 随想

すこし前の話です。7月いっぱい,虫の目写真展を開いたことはすでに記事にしました。その関連で,子どもを主な対象にした昆虫話をしてほしいと依頼されて,過日出かけました。会場は写真展をしている駅舎。集まった人は子どもとおとなで10人。

わたしはまず『手のひらを太陽に』を口ずさんでミミズ・オケラ・アメンボを引き合い出し,「生きているってどんなことなのかな」と問いかけることから始めました。予想通り,「息をしている」「食べる≫といったことが出てきました。わたしは,「生まれる」「成長する」「ウンコをする」「……」,そんなことを補足しながらヒトと同じであることを話していきました。

そして,わたしが撮っている虫の目写真と,ふつうのクローズアップ写真の違いを話題にしました。子どもたちは気づきました。虫の目写真のおもしろいさ,写真から見える情報についてざっと解説しました。

続いて,準備した最近の画像をパソコン画面で再生しながら説明していきました。一つ目の写真はこれです。当日の朝,アゲハの庭園で写したばかりのコマ。ジャコウアゲハの交尾場面です。


今度は虫の目写真,接写写真両方でジャコウアゲハの産卵風景。同じく,エビガラスズメの幼虫写真。

次は視点を変えて,孵化風景と生まれた幼虫の行動を見ていきました。取り上げたのは,アゲハ,キアゲハ,キタキチョウ。殻を丹念に食べる様子を解説していきました。

締めくくりに,展示写真の解説をざっとしておしまい。これだけで30分余り。あとは,司会者による昆虫クイズ出題。


そして,子どもたちからの質問コーナーと続きました。「カブトムシをおびき寄せるためのエサの付け方は?」「昆虫はいつ捕れるの?」なんて質問が出ました。おもしろかったのは,「ヘビの抜け殻を探したいのですが,どこへ行ったらいいですか」という質問。ヘビはどうやって皮を脱ぐのか,わたしはそれを問題にして質問に答えていきました。大いに盛り上がりました。

このとき,突然子どもたちの足元に大きな昆虫が登場! みんな騒然。なんと珍客,キリギリスでした。産卵管があるのにメスだと気づかない子らはまだ昆虫少年の入門期にいることをうかがわせてくれました。


いのちがいのちとして生きていること,ちょっと伝えられたかな。これから昆虫のいのちについて学ぶ機会が増えるでしょう。そのヒントになればいいのですが。マア,なんとか役目を果たせたかなあ。