8月2日(火)。ルーペを手にしながら,ハギの枝を観察中のこと。ほんとうに稀だと思われますが,想像できない場面が目に飛び込んできました。共生しているはずのツバメシジミとアリとの,想像を超える関係(?)がそこにあったのです。ミリの世界なので,ふつうならまったく見かけない光景です。
アリが,孵化近いと思われるツバメシジミの卵をこじ開けようとしているではありませんか。大急ぎで家の中からコンデジを持ち出して,撮影開始! 以下の写真は顕微鏡モードでの撮影のため,画質はかなり落ちます。
殻を開けようと必死になっています。
数分後に,幼虫らしいものを取り出し,口先に加えていました。殻にはすっぽり穴が開いています。
幼虫のからだには,毛のようなものが認められます。
このあと,もう幼虫は見当たりませんでした。アリが食べたのでしょうか。あるいは,蜜が早く得たいという理由でアリが幼虫の誕生を手助けしたのでしょうか。もしかすると,アリの種類によって蜜をもらう,もらわないという違いがあって,この場合後者に当たるアリが獲物として捕獲したのかもしれません。
昆虫の生態を記録しているわたしには,ほんとうに意外な場面に見えました。アリの不可解な行動には謎が深まるばかり。