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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(24)

2016-08-24 | 随想

象のウンチ・ペーパーをつくる本番の一日目がやってきました。時間は午前10時から正午まで。内容は,象糞紙(ザンビア産)及び絵本『ぼくのウンチはなんになる?』(英治出版刊,象糞紙でつくられた絵本)をとおして象が減っているわけを知ってから,糞と対面。それを湯で殺菌後,谷川で水洗い,というふうに展開していきました。その様子を写真でご紹介します。

導入部はわたしがほんもの(紙,絵本)を提示し,説明を加えつつ読んでいくスタイルをとりましたから,写真はありません。皆さん(子ども・おとな),初めての体験なので興味深そうでした。


次は,外に出て糞との出合い。臭いを嗅いで,触ってみます。風に乗って,辺りに糞の臭いが立ち込めます。ゴム手袋をして糞を触ります。ちょっと腰が引ける子がいます。しかたありません。「こんなチャンスはないんだから」と勇気づけます。


準備している湯に,糞を投入します。カボチャの種が出て来ました。


鍋には5個ほとんどが入りました。沸騰してしばらくしてから火を止め,糞繊維をネット袋3つに入れました。これを持って,近くの谷川へ移動。

3グループに分かれ,流水で揉み洗いをしてもらいました。ここはきれいになるまで,徹底してやります。足で踏んで作業をする子も出てきました。糞を恐る恐る見ていた子なのに,ここまで来たらなかなかやりますねえ。なにしろ,糞らしさは消えて草そのものといった感じなのです。


これでおしまいです。1時間半の活動でした。締めくくりに皆さんから感想をいただきましたが,それぞれに納得できる内容でした。

午後,セスキ炭酸ソーダを使って3時間程度煮ました。ウンチ・ペーパーづくりを自由研究にするつもりのRさんがカメラを持って,煮ている様子を写しに来ました。5年生なので,つくる紙を半紙サイズにするようアドバイスしておきました。とても乗り気になっていたので,よかったなあと思いました。


ほぼ煮終わった段階の繊維を水で冷やし,それを手で握ってもらいました。すぐに「やわらかい!」の感想が出て来ました。


3日後に紙を漉きます。おもしろさがどんどん膨らんで来ます。 これがミュージアムとしての仕掛けなんですね。