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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み(まだまだ)

2013-11-13 | ジャガイモ

11月8日(金)。

芽生え第一号,第二号ともに塊茎に大変化が現れています。前と比べると大きく膨らんできたのです。地表にひび割れがして! わたしは,てっきり,もっと静かなかたちで太るのかなと想像していました。それゆえ,地中ではこの変化は目では観察できませんが,ここだからこそできる観察の醍醐味が味わえました。

第一号は。

 

 

第二号は。

  

 

11月9日(土)。

第一号のひび割れがさらに大きくなりました。塊茎がもっと膨らんできた証拠です。

 

やはり土を被せると効果が現れました。このまま成長すると,どれだけの大きさに膨らんでいくのでしょうか。葉が小さくて,その数が少ないので,限界はあるでしょう。それでも,結果を見届けるのがたのしみです。

 


キアゲハ,今季最後の蛹化(後)

2013-11-12 | キアゲハ

大変化をきちんと撮影したくて,ここからは前蛹を縦方向に置いて写すことにしました。

からだがUの字に緩やかに曲がっています。その頭部の皮が,とうとう裂け始めました。“とうとう”は“やっと”という意味です。秋は夏とはすっかりちがって,変化の進み具合がとても遅いと感じます。

 

 

真新しい色をした蛹がすこしずつ姿を現し始めました。脱ぎ終えた皮がゆっくり尾方向に送られていきます。

 

 

からだのあちこちに褐色の斑点模様が見えます。褐色型の蛹になることを物語っています。

 

 

皮を最後まで送り終えると,なんとかそれを落とそうとからだをくねらします。間もなく,皮はすっと落ちていきました。

 

 

皮が落ちたサインがちゃんと認識できたようで,しばらくすると動きが緩やかになりました。

 

 

組み込まれた設計図にしたがって,かたちが徐々に変わってかたまっていきます。全体として,褐色がしっかり濃さを増してきました。ここまでで,44時間経過。

 

 

帯糸でからだを固定してから60時間後には,下写真の越冬型の褐色蛹ができあがったのです。

 

 

何度も見ている蛹化場面ですが,キアゲハの褐色型蛹の誕生は初めて観察しました。なんだか,新鮮な感じがしました。 

 


晩秋の虹

2013-11-11 | 日記

11月11日(月)。朝から小雨が降ったり止んだり。そしてぐっと冷え込みました。冬型気圧配置の影響で,青森や秋田では市内で初雪が降ったようです。雨の合間をぬって,我が家ではタマネギの苗を植えました。

午後3時。東の空に大きな虹が出現。小さな小さな雨粒が空気中に漂った条件下,太陽の位置次第で虹ができるかできないか,決まってきます。「午後うまくいけば,今日は虹が観測できるのではないか」と予感したのが,ぴったり当たりました。コンデジで写したため,色は鮮明には出ていません。

自動車が虹に向かって進んでいきます。

 

1時間経ちましたが,消えずにありました。虹の位置がぐっと動いて,高くなっていました。それで,パノラマ撮影をしたのが下写真です。

きれいな虹を見て,なんだかすっきりした気分になりました。 

      

 

【追記】11月11日は今秋いちばんの冷え込みとなりました。

     最高気温 14.6℃    最低気温 4.4℃

 


キアゲハ,今季最後の蛹化(前)

2013-11-11 | キアゲハ

11月。畑のニンジンにいたキアゲハの幼虫が,畑の縁石を歩いていました。ニンジンからわざわざ離れたところにいるということは,蛹になる場所を探している証拠。それで,飼育箱に入れました。

すると,その日のうちに蓋で蛹化の準備に入ったのです。翌朝に見ると,糸を出してからだを固定しているようすが窺えました。 

 

同じ日の夜,見ると帯糸でからだを固定し終えていました。 

 

丸一日経った夜(24時間後)。はっきりした変化は見られません。変化の速さは夏季と随分ちがっています。 

 

36時間後。からだに,まだ筋肉収縮の動きが現れていません。

40時間が経って,ようやく動きが見えてきました。見慣れた,例のギュッと締め付けるような動きです。そして色が薄くなり,腹部の側面に空気層が見えてきました。

 

この状態が2時間ばかりが経ちました。そうして,動きがかなり大きくなり始めたのです。目が離せなくなりました。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その287)

2013-11-10 | ジャコウアゲハ

先日,ヨッさんと河川敷に出かけた帰り,ジャコウアゲハの最大棲息地に寄りました。今年は食草が刈り取られることが多かったので,めっきりその数が減りました。ウマノスズクサと幼虫・蛹の状況を点検したところ,かろうじて,いくつかの個体が見つかりました。蛹はトタン板や鉄板,栗の幹に付いていました。幼虫が二個体いて,まだ食餌行動をしていたので,びっくり。終齢幼虫でした。これが今季の締めくくりになるでしょう。 

 

ウマノスズクサの葉に穴が盛んに開いたものが見つかりました。葉脈だけが残っているような無残な姿のものもありました。いったい何ものの仕業かとふしぎに思って確認してみました。これまでに,ジャコウアゲハの幼虫以外にウマノスズクサを食するものは一つしか確認していませんでした。その一つとは蛾の幼虫でした。

今回のものはそれとは食痕が違うので,とにかく探し回りました。それほどに,あちこちの葉に穴が開いていたのです。そのうち,カタツムリが付いた葉が一枚見つかりました。 

 

近くの葉数枚に,黒いものが付いた状態で見つかりました。「カタツムリの排泄物かもしれないし,他のものかもしれない。早合点しちゃいけない」と思い,持ち帰って確認することにしました。 

 

結果,正体は排泄物で,長めのものでした。緑色が混ざっているのは明らかに葉の色でしょう。かたちから推し量ると,やはりカタツムリのウンコとしかいいようがありません。さらに,排泄物の周りにはカタツムリが這った跡形が光って見えました。 

結局,ウマノスズクサの有毒成分アリストロキア酸はカタツムリには効き目はなさそうです。 

ときどきであれ棲息地で観察を続けることで,チョウの実態に迫るヒントが得られるのだと思いました。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その286)

2013-11-09 | ジャコウアゲハ

11月。日が西に傾きかけた頃,ヨッさんが来られました。そして「竹薮に洪水のときの漂着物が溜まっとるさかい,写真を撮りに行くとこや。それに,流れ着いた藁みたいなものの中からウマノスズクサがちゃんと葉を出しとる。新しい場所も発見したんや。一緒に見に行ってないか思うて,誘いに来たんや」とのこと。 

新しい場所なら見ておこうということで,ご一緒することに。

10月の洪水で,河川敷の竹薮が荒廃しています。流れ着いたゴミがどっさり溜まっていました。それを,ヨッさんは愛着の広角レンズを駆使して熱心に撮られていました。

 

漂着物の中からは,ウマノスズクサがしっかり育ってきていました。わたしの知らなかった群生地でした。あちこちから葉が出ていたのです。うれしい発見でした。 

 

 

その近くに,これまでからアゲハの観察を続けていた地点があります。そこに生えた木と竹に,ジャコウウアゲハの蛹が付いていました。これらの個体は洪水の被害には遭わず生き残ったのです。なかには,水に浸かったり,流されたりした個体もあったかと思うと,小さないのちを脅かす大自然の恐ろしさを感じずにはおれません。  

 

来春,ここでたくさんのアゲハが観察できるとうれしいのですが。 

 


ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み(番外編)

2013-11-08 | ジャガイモ

昨日の記事で,「塊茎が茎の途中に何個もできているのを,これまでに畑で見たことがあります」と書きました。ことばだけで終わらせるのは気になります。これに関連する観察例を『番外編』として画像でご紹介しましょう。

どれも,ここ数年内に我が家の畑で撮影したものです。ご覧いただければ,ジャガイモのイモは茎が太ったものだと合点がゆくのではないでしょうか。

地面上の茎からストロンが伸びて先端にイモができています。そのストロンの根元にイモができています。イモの先に葉が付いています。生えていたままの状態で撮影しました。たくさんの葉に隠れて日陰になっていたために,偶然,このようなイモの付き方になったのです。

 

地上茎の途中に,イモがたくさん。イモからは葉が出ています。 

 

茎に直に付いているイモもあります。 

 

ストロンが伸びてイモができます。イモが地表付近にあったために,イモの先から芽が出ています。茎からストロン,つまり別の茎が分枝して,途中に養分を貯めて太ったという感じがしてきます。 

 

上写真とそっくりな例です。さらにその後の成り行きを予感させる写真でもあります。地中で伸びたストロンの先にイモができ,その先がさらに成長を続けて地上高くにまで伸びていったのです。その茎にもストロンができています。おもしろい例です。

 

地上付近でストロンの先が太った例です。イモが地表で露わになっています。日の光が当たっているので,表面が濃い小豆色です。イモから葉が出ています。イモは茎なので葉が出るのは当たり前,という主張にみえます。

 

一つを手にして撮りました。

 

芽がイモのあちこちから出たり,イモがストロンの先にできたり茎にくっ付いてできたり。イモは茎,ストロンも茎,という見方に立つと,ジャガイモの世界が整って見え始めます。  

 


ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み(まだ)

2013-11-07 | ジャガイモ

11月3日(日)。

芽生え第一号のこと。変化が一つ見えかけました。ストロンと脇芽が前よりずっと小豆色を帯びて,太り始めました。 Aはストロン,B~Dは脇芽です。それらが太るということは,そこに,つまり茎の先に養分が貯蔵されて塊茎になる兆候だと思われます。

 

Aでは,地表面近くのストロンがはっきり肥え始めたことがわかります。 

 

Bの脇芽は土の中に頭を突っ込んで,太り始めました。先端の色は小豆色が薄れています。どうやら地中では色はふつうのジャガイモ色になりそうです。

 

 

Cの芽は,伸びずにそのまま太り始めました。先に付いた葉,中ほどに付いた葉が印象的です。 

 

DもまたCと同じです。葉を除く塊茎の長さは6mmです。 

 

CDに似た塊茎が茎の途中に何個もできているのを,これまでに畑で見たことがあります。それは地中のイモそっくりではありませんでしたが,茎の一部が膨らんだものであることは明らかでした。それととても似ているのです。それから考えると,CDとも茎が膨らんでできた塊茎にちがいありません。茎は伸びることをやめて太る方に養分を使うのか,それともふつうの茎として伸び続けるのか,まだわかりません。

さらに,Dのもう一つ上にある葉から出た脇芽Eも,これらとよく似た姿をしています。塊茎本体はほんの1mm程度なので肉眼ではなかなか確認しにくいのですが,接写でなんとかわかります。

 

 

A~Eの塊茎がこのまま成長すると,イモが鈴生りになるかもしれません。

芽生え第二号。これも時を同じくして,ストロンの一つが地表付近でも太り始めました。

 

 


カタバミの芽生えとクモと

2013-11-06 | 生物

ヤマトシジミの幼虫を観察するために,ビニルポットにカタバミを一株植えています。つい先日,ルーペを使って幼虫を探していたとき,偶然地面にカタバミの芽生えを発見しました。双葉の端に種皮が付いているので,カタバミにちがいないでしょう。

ふしぎなことが起こるものです。その根元に偶然,例の極小クモが現れたのです。それも三匹! 地表を歩いていたのですから,なにか餌を探し求めていたと思われます。

 

そのうちの一匹が登ってきて,種皮のところで静止しました。間もなくして,二匹めの個体が同じように登ってきて,今度は反対側の葉に行き,裏側でじっとしていました。三匹めは,登らずどこかに消えて行きました。 

 

その後の成り行きはわかりません。このクモがなんらかの目的で,集団行動をしていたのはまちがいなさそうです。餌探しなら,それはなにだったか,やっぱり気になります。

容易に芽生えるカタバミの生命力,そこに生きるクモの行動,ふしぎな世界です。

 


ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み(再々々)

2013-11-05 | ジャガイモ

10月31日(木)。芽生え第二号のストロンははっきり二つに分かれました。一つは葉を広げ,光合成に徹する役に,もう一つは光合成によってつくられるデンプンの貯蔵庫役に,という具合です。

おもしろいのは,土を被せても上になんとか出ようとするストロンがあることです。よく見ると,先端付近の葉がいったん広がりかけています。たぶん,光合成役に回ろうと決めたストロンは,簡単にその決心を翻す柔軟性を持ち合わせていないのでしょう。それで,わたしはもっと土をかけておきました。

 

一方の芽生え第一号は,たくさんのストロンを出しています。土を被せた効果が現れたとみえ,ストロンを地中に伸ばしています。その曲がり具合が,いかにも地中を求めているという感じです。

 

根元A部分のストロンを見てみましょう。はっきり土に潜っていく曲がり方が観察できます。手前に写っている一枚の葉は,残っている子葉です。

 

Bの脇芽として出てきたストロンもまた,地中をうかがっている様子です。

 

この時期,期待どおりにイモができるでしょうか。