小さな花には小さな昆虫が訪れます。ハコベもそうです。それで,目を凝らすように観察していかないと見逃すことがあります。
とはいえ,ホソヒラタアブはまだ大きな方なので見逃すことはないでしょう。ただ,慎重でなければ逃げられます。とりわけ至近距離から接写する場合は気を遣わないといけません。
うんと近寄れば,口吻が蜜源を狙っているのがわかります。
花を訪れるのは蜜や花粉を口にするためです。したがって,口にしている様子がリアルに見える方向から観察・撮影することが重要です。
小さな花には小さな昆虫が訪れます。ハコベもそうです。それで,目を凝らすように観察していかないと見逃すことがあります。
とはいえ,ホソヒラタアブはまだ大きな方なので見逃すことはないでしょう。ただ,慎重でなければ逃げられます。とりわけ至近距離から接写する場合は気を遣わないといけません。
うんと近寄れば,口吻が蜜源を狙っているのがわかります。
花を訪れるのは蜜や花粉を口にするためです。したがって,口にしている様子がリアルに見える方向から観察・撮影することが重要です。
しばらく経ってから見ると,卵の一つで孵化し終える幼虫が! そして写真中の奥の卵では孵化が始まったばかりでした。
幼虫のからだにピントを合わせて記録。
もっと近寄って撮影。中央の卵でも孵化が近そうです。
もっと近づいて撮影です。
すると偶然口元をアブラムシが通りかかりました。どうするのかなと思いながら見ていると……。
脚が口に触れると,なんと,それを捕らえたのです。大きなからだをしたアブラムシは逃げようとしますが,無理。捕食本能のスゴサを見た思いがします。
上から見ると,こんな感じです。奥にある卵,つまり左の卵も孵化が終わりかけています。
この幼虫もアブラムシを捕らえているように見えますが,それは脱皮の殻。殻であっても,それを敏く見つける能力が備わっているのです。驚きです。
このシリーズはまだ続きます。
ハコベを訪れたハエはヒメセマダライエバエのオスのようです。
長い吻先が蜜源に届いているようです。いかにも花の中を覗き込んでいる,そんな感じです。 からだには花粉がしっかり付いています。
この格好を見ると,小さな花がひしめき合っていれば脚場が確保しやすそう。
わたしにはちっとも気づいていないようで,助かりました。
産付後四日目。孵化が近づいています。傍にはアブラムシがいます。
この卵は,撮影中に産み付けられたもの。
同じ頃に産み付けられたようで,もしかすると,時間を置かずに孵化するかもしれません。ここにもアブラムシが。なお,画面奥の卵はどうしたことかつぶれています。これで合計七個です。
産付後五日目に入ったばかりの時刻。頭部が薄っすらと見えています。
これらの卵も同じです。一斉に誕生しそうです。ということは,ほぼ同時に,あるいは同じ成虫によって産み付けられたきょうだいなのかもしれません。
目が離せなくなりました。
再び,ホソヒラタアブの産卵行動を目撃。今度はホトケノザの群落です。吸蜜か産卵か,この見分けは簡単です。吸蜜行動は花を目指します。産卵はアブラムシがいる箇所を探索しながらうろうろします。なんだかうろついているなあと感じる場合は産卵行動です。
それに,ホトケノザではヒラタアブが蜜源を探すことはありません。このタイプの口吻では蜜源に届かないからです。ホトケノザにはアブラムシがよく発生するので,ホソヒラタアブは頻繁に訪れると考えてよいでしょう。
ヒラタアブが葉にとまったので,じっと見守りました。ややあって,腹端を葉裏に回しました。産卵行動です。しばらくその格好でいたので,まちがいなく卵を産付したと思われました。ヒラタアブが去ったあと葉裏を確認すると,ありました,ありました。
おどろいたことに,まだあったのです。近くに4個も! アブラムシもいました。
同じ葉の少し離れたところに,また3個!
全部で8個も! ほんとうに驚きました。今度は孵化を撮影できるかもしれません。昼間だとラッキーなのですが。
河津桜が八分咲きといったところ。
根元から伸びた幹を入れて撮りました。
林間にはサクラの葉が積み重なって腐葉土かしています。そこでカンサイタンポポが咲いていました。
撮影中,脇を自動車が走り抜けていきました。
ハナバエのなかまが一匹。ゆっくりと食餌中でした。
ゆっくり行動するときは,ゆっくり撮影できます。ハエを特徴づけるからだの毛は,花にとって大歓迎。
毛にもからだにも,眼にも,花粉が確実に付着。ときには,掃除もしなくては。でもすっかりなくなるわけではなし。この格好のお陰で,みごとな程立派な口吻が見えました。ここにももちろん花粉が。
ハナバエは次の花に移って行きました。
暖かくなるにつれ,ツクシが伸びて来ました。
青空に向かってすっくと立つツクシは,やはり様になります。
草が刈られた畦だと,背の低いツクシでもすぐ目に付きます。生長の差が見える風景です。
ツクシの向こうに水田,水田の向こうに農道,農道の向こうに山々,そんな風景が広がります。
マンサクはもう満開が過ぎ,花弁が散り落ちる頃。
これまでにもご紹介したユスリカ型の極小昆虫が摂食中でした。花の中で死んでいるのかなと思うほどに長い時間じっとしていました。すでに柱頭には花粉が付いています。
ややあって,動いたので摂食中と判明。からだには花粉がどっさり!
まちがいなく,こんな小さな昆虫のお陰でマンサクは種子を生産できるのです。じっさいマンサクを訪れる昆虫を観察していると,極小の昆虫がなんと多いことか。
この冬もまた,マンサクのお陰で退屈する暇がありませんでした。感謝。
観察中のアマナ第一群落。ようやく花が咲き始めました。でも,まだまばら。
まるで,ユリかチューリップみたい。
なかよしきょうだいのよう。
野草となかよく暮らしています。
訪花昆虫を見たいし,実・種子も見たいですね。さて。