徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

恵方巻

2006年02月03日 | こよみ・四季・歳時記
今日は節分でした。皆さん豆撒きは終わりましたか?

ちなみに「節分」。本当は一年に4回あって,それぞれ,立春,立夏,立秋,立冬の前日のことを「節分」といいます。「季節を分ける日」という訳です。

さて,今回の主役は,この黒い棒のようなもの,もとい,太巻きです。関西出身の自分にとっては,節分といえば,豆撒きと太巻きの丸かぶりだったのですが,この認識が全国的なものになってきたのは,ここ数年の話。今にして思えば,家族みんなが,恵方(歳徳神の在する方位:今年は南南東でした)を向いて,目を閉じて願い事を思い浮かべながら,無言で太巻きを丸かぶりしている光景は,客観的に見ると,かなり滑稽だったのでは?と思います。

恵方巻の起源は,江戸末期から明治初期に,大阪の商人の商売繁盛の祈願事として始まったといわれていますが,諸説あるようです。ただこの風習,一度は廃れ,復活したのは1977年,大阪海苔問屋協同組合が道頓堀で行った海苔の販売促進行事からだそうです。私が大阪で子供の頃,経験していた恵方巻の風習は,この行事以後に関西を中心に広まったものかと思います。で,ここ数年の全国展開の理由ですが,コンビニ業界とやっぱり海苔業界。海苔業界の方では,「海苔で健康推進委員会」ってのがあったり,節分の前後が海苔ウィークであったり…,全国でPRを重ねているようです。コンビニ業界の方も,1998年からセブンイレブンが全国販売を始めたのを皮切りに,ローソン,ファミリーマートと次々に…。一気に全国区の風習になってしまったという訳です。食べ物や風習の地域性は,旅や会話の醍醐味だと思っているので,売れれば,何でも全国区にしてしまうコンビニ文化には,少々苦言をいいたいところです。(おでんの具材とかも,似たような感じです)

恵方を向いてだの,無言でだの,切らずに丸かぶりだの,いろいろと習わしのある恵方巻ですが,実は具材にも,ちゃんと決まりがあります。具材は七福神にちなんで七種類,一般的なのは,干瓢,玉子,椎茸,でんぶ,高野豆腐,胡瓜,穴子。ヒレカツ巻や海老フライ巻は,厳密には違うのですが,その辺はあまり気にしないようで,スーパーに並ぶ太巻きは,変わり種の方が多い感じでした。ちなみに写真の恵方巻は,今日の私の昼ご飯。具材は,干瓢,胡瓜,玉子,でんぶ,かに風味かまぼこ。残念!二つ足りません(笑)

関東でも恵方巻が食べられるのは,嬉しいのですが,やっぱり少し寂しく思います。

追記:来年は七種類の具材で,太巻きづくりに挑戦してみたいものです。
コメント (2)
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