徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

大阪・道の真ん中・御神木巡り

2013年01月06日 | ちょっといいとこ,いい景色
このニュース記事(狙われる“ご神木”/NHK)とこの記事(車道の真ん中になぜ巨木?/日本経済新聞)に触発されて,久しぶりに巨樹・名木巡りを挙行しました。

名付けて「大阪・道の真ん中・御神木巡り」,後の記事で紹介している御神木を訪ねた感じですが,きっかけは,前の記事,各地の寺社等に植わっている御神木が故意に枯らされているというニュースを知ったやるせない思いを,人や車(道路)が避けて通らなくてはいけなくなっても,ちゃんと御神木を残し,守ってきた場所を訪ねて,巨樹や御神木と人との関係をもう一度考えたいと思ったことだったりします。先日のこの記事も上記の流れです。

上町台地と呼ばれる大阪の中心部,大阪城から南に延びる細長い台地を中心に巡ったのですが,一つずつ紹介。

■榎木大明神
まず,この記事の扉写真が「榎木大明神」。万城目学さんの小説「プリンセス・トヨトミ」にも登場する御神木,榎木大明神と呼ばれていますが,実際はエンジュ(巨樹や御神木では呼称と樹種が違うことはよくあります)。傾斜(階段)のある狭い路地に,赤い鳥居と祠は一緒に立つ姿はとっても印象的です。手入れの行き届いた様子から地域の方々にとっても愛されている様子が伺えました。

■白光大神
道の真ん中の御神木は蛇(白蛇)にまつわるエピソードが多いようで,この「白光大神」も白蛇がまつられています。先に紹介した「榎木大明神」も「巳さん(みいさん)」の名でも親しまれているようです(ちなみに「白光大神」はエノキです)。道路の真ん中に御神木が残っていることと少なからず関係していると思うのですが,周辺の道路脇に植木鉢等のみどりがとっても多かったのも印象に残りました。

■楠木大神
上の二つの御神木に比べて,かなり交通量の多いところにあるのが「楠木大神」。しかも御神木そのものは枯れてしまっているのですが,祠と周りの木(御神木の脇のクヌギの木も結構な大木)はしっかり残っています。

■末広大明神
「楠木大神」から2分ぐらいのところにある「末広大明神」,こちらもやっぱり御神木だったイチョウは枯れてしまっているのですが,ちゃんと残っています。

■竜王大神
上町台地からは少し離れ,こちらは梅田のオフィス街に近い場所に立つ「竜王大神」。樹齢300年以上のイチョウの大木,この木もやはり「巳さん」の名で親しまれてきたようです。

個人的には商人の街,歩く速さも日本一(エスカレータや動く歩道は,楽をするためのものではなく,早く進むためのもの),道路真ん中にある木など真っ先に切ってしまいそうな大阪の中心部でこうした御神木が沢山残っていることがまずは驚きでした。

ただ,お金や時間ではどうもならん部分があることをよう分かっている(空襲の時にこの木の前で火事が止まったなど,どの木にもそういうエピソードがある)が故に大事にされているのではないかとも感じました。

忘れてはいけないものをあらためて教えてもらった御神木巡りでした。

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コメント (2)
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