唐津市内の某ラーメン屋での勤務も半年以上たった
ぐらいの冬、僕のラーメン屋開業計画は
具体的に動き出しました。
その某ラーメン店で働き出す2年前ぐらいから
呆然と「いつかはラーメン屋をしたい」という
夢はありましたが、せいぜい自宅キッチンで
自作ラーメンを作って友達に振舞っていた
レベルでした。
でも、いざラーメン屋開業を考えると、一体何か
ら手を出していいのかさっぱり分からない状況で
した。とりあえず、休日に福岡市内の丸善、紀伊
国屋書店、積文館などの大型書店と、中古本の
ブック・オフなどを回り「ラーメン」と名がつく
本は売ってある物全て買いました。グルメ系の
ラーメン食べ歩きもの、有名店の調理法、
ラーメン屋の開業法、ラーメン屋実用書、
ラーメン関連エッセイ、ラーメン関連経済本、
ラーメン屋店主が書いた自書伝、ラーメン関連
手引き書、ラーメンの歴史、ラーメンの豆知識系、
ラーメン屋の内装・外装関連書、カップラーメンの本、
ラーメンチェーンの勧誘関係本、ラーメンを題材にし
た小説などなど、本だけでリュックに満杯と、両手に
大きな紙袋いっぱいになりました。アキバ系の人達が
コミケで同人誌やフィギヤを異常に買い捲る状態に
近いです。
この日、ラーメン本だけで70冊ぐらい
買いました。1冊5000円もする本もあったので
相当な出費でしたが、将来に繋がる有意義な投資と
信じて買いました。
書店でレジに持ってくるのが大変だったので、
書店の人に「ラーメンに関連する本を全てレジに
持ってきてください」と、変な注文をするから
「え?全てですか?多分たくさんありますがいいん
ですか?」と、不審者を見るような目で見られました。
持ち帰るのも大変でしたが、読むのが大変でした。
この当時は、ラーメン屋勤務時間以外の全てを
ラーメン本を読む事に費やしました。これが不思議と
楽しくもありました。寝ても覚めてもラーメン本ばか
り読んでいましたが、ジャンルも様々で、新発見が
沢山あり興奮しながら読めました。
全て読むのに2か月も要しましたが、特に重要な
30冊ぐらいを再び読む事にしました。今度は
ルーズリーフに重要点を書きとめながら、自分が
分かりやすくまとめました。
流し読みとは違い、どんどん知識が身についていく
のが分かりました。ラーメン屋開業の流れや、
店舗設計の知識、帳簿のつけ方、経営方法、メニュー
開発方法など、短期間で習得できました。
自分の店の外装・内装、食器のイメージ、自分の
店のコンセプト、予測売り上げ計算など何十回も
シュミレーションをし、修正を繰り返しました。
しかし、その時点では最も重要な事が何にも出来
ていません。
そうです。開業資金がありません。借金をするに
しても、開業資金の3分の2ぐらいは自己資金
じゃないと経営が危ないです。当時の僕の貯金は
実際に開業にかかった費用の7分の1ぐらいしか
貯めていませんでした。
そこで、何とか父親を口説き落とす計画を練る
事にしました。しかし、最も重要な問題点が
あります。僕の父はラーメンが好きじゃないと
言う事です。僕が生まれてから今まで、父が
ラーメン屋に行った所を見たことが無いですし、
ラーメンの話すら聞いたことすら無かったです。
それに父は油っこい食べ物が苦手で、すぐに
胸焼けを起こす体質なのでラーメンを食べたい
とすら思わないはずです。
父も長年自営業をしていたので、僕が商売を
する事には理解があるかもしれませんが、
ラーメン屋という商売に対しては全く理解して
くれないはずだと思い、僕の思いを十二分伝え
られる完璧な事業計画書を作成する事にしまし
た。
アバウトな出費の見積もりや、抽象的な他社と
の差別化などでは無く、可能な限り具体的で
正確な事業計画書を作成する事にしました。
以前あっていたテレビ番組「マネーの虎」の
状態です。何かを言い返されても、全てスムー
ズに受け答え出来、あらゆる状況にも資料で
答えられるよう完璧な事業計画書が絶対に
必要でした。そして、簡潔に心動かされる
プレゼンが出来るように考えました。
まずは、我が家の虎を納得させ、僕に協力を
してくれる状態にならないと、何も始まり
ませんでした。安月給のラーメン屋勤務では
10年20年後でも独立開業は難しいです。
僕はその完璧な事業計画書を作成する事を
目指し、休日はとにかく行動派でした。
つづく
ぐらいの冬、僕のラーメン屋開業計画は
具体的に動き出しました。
その某ラーメン店で働き出す2年前ぐらいから
呆然と「いつかはラーメン屋をしたい」という
夢はありましたが、せいぜい自宅キッチンで
自作ラーメンを作って友達に振舞っていた
レベルでした。
でも、いざラーメン屋開業を考えると、一体何か
ら手を出していいのかさっぱり分からない状況で
した。とりあえず、休日に福岡市内の丸善、紀伊
国屋書店、積文館などの大型書店と、中古本の
ブック・オフなどを回り「ラーメン」と名がつく
本は売ってある物全て買いました。グルメ系の
ラーメン食べ歩きもの、有名店の調理法、
ラーメン屋の開業法、ラーメン屋実用書、
ラーメン関連エッセイ、ラーメン関連経済本、
ラーメン屋店主が書いた自書伝、ラーメン関連
手引き書、ラーメンの歴史、ラーメンの豆知識系、
ラーメン屋の内装・外装関連書、カップラーメンの本、
ラーメンチェーンの勧誘関係本、ラーメンを題材にし
た小説などなど、本だけでリュックに満杯と、両手に
大きな紙袋いっぱいになりました。アキバ系の人達が
コミケで同人誌やフィギヤを異常に買い捲る状態に
近いです。
この日、ラーメン本だけで70冊ぐらい
買いました。1冊5000円もする本もあったので
相当な出費でしたが、将来に繋がる有意義な投資と
信じて買いました。
書店でレジに持ってくるのが大変だったので、
書店の人に「ラーメンに関連する本を全てレジに
持ってきてください」と、変な注文をするから
「え?全てですか?多分たくさんありますがいいん
ですか?」と、不審者を見るような目で見られました。
持ち帰るのも大変でしたが、読むのが大変でした。
この当時は、ラーメン屋勤務時間以外の全てを
ラーメン本を読む事に費やしました。これが不思議と
楽しくもありました。寝ても覚めてもラーメン本ばか
り読んでいましたが、ジャンルも様々で、新発見が
沢山あり興奮しながら読めました。
全て読むのに2か月も要しましたが、特に重要な
30冊ぐらいを再び読む事にしました。今度は
ルーズリーフに重要点を書きとめながら、自分が
分かりやすくまとめました。
流し読みとは違い、どんどん知識が身についていく
のが分かりました。ラーメン屋開業の流れや、
店舗設計の知識、帳簿のつけ方、経営方法、メニュー
開発方法など、短期間で習得できました。
自分の店の外装・内装、食器のイメージ、自分の
店のコンセプト、予測売り上げ計算など何十回も
シュミレーションをし、修正を繰り返しました。
しかし、その時点では最も重要な事が何にも出来
ていません。
そうです。開業資金がありません。借金をするに
しても、開業資金の3分の2ぐらいは自己資金
じゃないと経営が危ないです。当時の僕の貯金は
実際に開業にかかった費用の7分の1ぐらいしか
貯めていませんでした。
そこで、何とか父親を口説き落とす計画を練る
事にしました。しかし、最も重要な問題点が
あります。僕の父はラーメンが好きじゃないと
言う事です。僕が生まれてから今まで、父が
ラーメン屋に行った所を見たことが無いですし、
ラーメンの話すら聞いたことすら無かったです。
それに父は油っこい食べ物が苦手で、すぐに
胸焼けを起こす体質なのでラーメンを食べたい
とすら思わないはずです。
父も長年自営業をしていたので、僕が商売を
する事には理解があるかもしれませんが、
ラーメン屋という商売に対しては全く理解して
くれないはずだと思い、僕の思いを十二分伝え
られる完璧な事業計画書を作成する事にしまし
た。
アバウトな出費の見積もりや、抽象的な他社と
の差別化などでは無く、可能な限り具体的で
正確な事業計画書を作成する事にしました。
以前あっていたテレビ番組「マネーの虎」の
状態です。何かを言い返されても、全てスムー
ズに受け答え出来、あらゆる状況にも資料で
答えられるよう完璧な事業計画書が絶対に
必要でした。そして、簡潔に心動かされる
プレゼンが出来るように考えました。
まずは、我が家の虎を納得させ、僕に協力を
してくれる状態にならないと、何も始まり
ませんでした。安月給のラーメン屋勤務では
10年20年後でも独立開業は難しいです。
僕はその完璧な事業計画書を作成する事を
目指し、休日はとにかく行動派でした。
つづく