こんばんは、へちま細太郎

です。
今日のお昼休み、保健室のしおみ先生のところへいこうと、5年4組の前を歩いていたら、はるみちゃんを見ました。相変わらず、いばりくさっていました。
こういう女の子って、自分を中心に地球が回っている、と思っているんだろうな。
そんなことを考えながら、はるみちゃんの横を通りすぎていくと、
「あら、細太郎君じゃないの」
と、意外にも声をかけてきました。
「へ?」
ぼくは、はじかれたようにあとずさりをしてしまいました。
「なんなのよ、その態度は

」
はるみちゃんは、勝手に声をかけて勝手に怒っています。
ぼくは、じっと上目遣いにはるみちゃんを見て、ずりずりと後ろに下がっていきました。
だって、ぼく、はるみちゃんが大嫌いなんだもん。話かけられるのもいやだ。
「ぼく、用事ないから」
と、保健室へ行くことも忘れて、走って教室に戻ってきてしまいました。
後ろから、
「なんなのよ、あの態度は

」
というぶりぶりしたはるみちゃんの声が追いかけてきましたが、そんなことどうでもいいです。
とにかく、ぼくはあの人が嫌いなんだからね。
いきせききって教室に戻ってくると、たかのり君が、
「ど~した」
と聞いてきました。
「妖怪がいた」
ぼくがそれだけを答えると、
「あ、はるみだな」
と、教室から首を出して4組の方をさぐっていました。
「あ、いたいた、妖怪ぶりぶりだ」
たかのり君の声が聞えたのか、
「なんなのよ、あんたたち、失礼じゃない

」
という怒鳴り声が聞えてきました。
「あの女、バカだなあ。妖怪だって言っただけで怒ってやんの。別にあいつのこといったわけじゃないのになあ」
たかのり君がこっちを見て笑いました。するとしんいち君が、
「自覚があるんじゃないの?」
と言ったもんだから、ぼくたちは大笑いをしてしまいました。
ほんと、しんいち君の一言は時々こわいです

。