美都藩35万石の藤川家は、尾張の出身で織田家にも仕えた名門なんだそうで、何でも秀吉や家康と肩を並べるほどの武将…だとはあまり聞かない。
実は、かなりの食いしん坊で、
「腹が減っては戦ができぬ」
とばかりに戦場でも家臣ともども他をよそ目に炊き出しを行っていたというのだから、開いた口がふさがらない。
「どうせ勤めるのなら御膳奉行で十分でござる」
と、出世欲より食欲を押し通したので、返って家康の気に入りところとなり、
「痩せた土地だが見事耕してみよ」
と、この美都の地に封ぜられ、2代藩主の時に表高35万石のところ50万石余の田畑を有する食の産地となった。
この2代藩主が、かの有名な“美都田吾作”であり、テレビ時代劇のヒーローである。
現在の当主には、娘が3人と息子が2人いて、次男と三女は幸福な家庭を築いているが、全身これフェロモンの長女は中学の体育教師とできちゃった結婚をし、前田慶次郎という長男をもうけた。次女は出戻りのバツイチで、姉の夫の親友と現在交際中だ。
当主には、70をすぎても現役を自認する暴力父親とそんな夫に嫁いだ元公家の母親がおり、さらにやんごとないところの生まれの祖母がいた。
その祖母が目の中に入れても痛くないほど可愛がっている曾孫が、バカ殿…あ、いや若殿が、この物語の主人公細太郎が父親より信頼してやまない藤川先生なんだなあ。
実は、かなりの食いしん坊で、
「腹が減っては戦ができぬ」
とばかりに戦場でも家臣ともども他をよそ目に炊き出しを行っていたというのだから、開いた口がふさがらない。
「どうせ勤めるのなら御膳奉行で十分でござる」
と、出世欲より食欲を押し通したので、返って家康の気に入りところとなり、
「痩せた土地だが見事耕してみよ」
と、この美都の地に封ぜられ、2代藩主の時に表高35万石のところ50万石余の田畑を有する食の産地となった。
この2代藩主が、かの有名な“美都田吾作”であり、テレビ時代劇のヒーローである。
現在の当主には、娘が3人と息子が2人いて、次男と三女は幸福な家庭を築いているが、全身これフェロモンの長女は中学の体育教師とできちゃった結婚をし、前田慶次郎という長男をもうけた。次女は出戻りのバツイチで、姉の夫の親友と現在交際中だ。
当主には、70をすぎても現役を自認する暴力父親とそんな夫に嫁いだ元公家の母親がおり、さらにやんごとないところの生まれの祖母がいた。
その祖母が目の中に入れても痛くないほど可愛がっている曾孫が、バカ殿…あ、いや若殿が、この物語の主人公細太郎が父親より信頼してやまない藤川先生なんだなあ。