こんばんは、へちま細太郎
です。
藤川先生に連れられて、ぼくらは副住職さんのお見舞いに行った。
病室には、副住職さんのお姉さんの棒斐浄寺の尼さんがいて、足に巻いたギブスにマジックでいたずらかきをしているところだった。
「おや、バカ殿に少年探偵団じゃないの」
「少年探偵団って…」
ぼくは相変わらずの型破りな尼御前さまの発想に、ついていけない。
「今日は尼さんのかっこじゃないんですか?」
たかのりのまのぬけた質問に、
「あら、お坊さんのかっこで病院に出入りしてたら、あんたが病人だったらどんな気分?」
と、たかのりのおでこをつついた。
「ほれほれ、言ってみろ」
「え~と、あの…
」
たかのりはたじたじ。
だいたい、インフルエンザも裸足で逃げ出すほどの健康体のたかのりに、病人の気持ちなんかわかるもんか。
「姉ちゃん、こいつらとオトモダチかよ」
「なかなかいい子たちよ~」
「どこがだ」
ヤンキーなあんたに言われたくないね。
「ねえねえ、チャリで転んだってほんと?」
「このケガ、骨折なんだよね」
「バイクじゃないんだ、きいたよ~、もと暴走族なんだって?」
やつぎばやにぼくらにからかわれて、
「あ?」
副住職さんの形相が一変した。
「孝禎てめえ」
「なんだよ、悪いかよ」
と、藤川先生も言い返す。
ありゃりゃ、ヤバ~い雰囲気ってなった時、
「おい、ムコ殿、足の具合いはどうかな?」
と、お坊さん姿の須庭寺の住職さんがドアを開けて入ってきた。
「あ…
」
ぼくら全員、住職さんに視線を向けたまんま、硬直してしまった。
「おれ、やっぱ嫌だわ」
たかのりがボソッとつぶやくのが聞こえた。
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藤川先生に連れられて、ぼくらは副住職さんのお見舞いに行った。
病室には、副住職さんのお姉さんの棒斐浄寺の尼さんがいて、足に巻いたギブスにマジックでいたずらかきをしているところだった。
「おや、バカ殿に少年探偵団じゃないの」
「少年探偵団って…」
ぼくは相変わらずの型破りな尼御前さまの発想に、ついていけない。
「今日は尼さんのかっこじゃないんですか?」
たかのりのまのぬけた質問に、
「あら、お坊さんのかっこで病院に出入りしてたら、あんたが病人だったらどんな気分?」
と、たかのりのおでこをつついた。
「ほれほれ、言ってみろ」
「え~と、あの…
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たかのりはたじたじ。
だいたい、インフルエンザも裸足で逃げ出すほどの健康体のたかのりに、病人の気持ちなんかわかるもんか。
「姉ちゃん、こいつらとオトモダチかよ」
「なかなかいい子たちよ~」
「どこがだ」
ヤンキーなあんたに言われたくないね。
「ねえねえ、チャリで転んだってほんと?」
「このケガ、骨折なんだよね」
「バイクじゃないんだ、きいたよ~、もと暴走族なんだって?」
やつぎばやにぼくらにからかわれて、
「あ?」
副住職さんの形相が一変した。
「孝禎てめえ」
「なんだよ、悪いかよ」
と、藤川先生も言い返す。
ありゃりゃ、ヤバ~い雰囲気ってなった時、
「おい、ムコ殿、足の具合いはどうかな?」
と、お坊さん姿の須庭寺の住職さんがドアを開けて入ってきた。
「あ…
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ぼくら全員、住職さんに視線を向けたまんま、硬直してしまった。
「おれ、やっぱ嫌だわ」
たかのりがボソッとつぶやくのが聞こえた。