うちのバカだんながこういった。
「よく考えたら、拾った魚に粘着されて、嵐を巻き起こし地球の存亡まで引き起こすくらいのものすごいつきまとわれしたのに、お子チャマ5歳児はたんに“海で拾った金魚”に二度と逃げられたくないから、うんってOKしたんだよな」
録画したDVDを、なんだかヲタっぽい高校生とみていたんだよね。
「いや、純愛ですよ」
ヲタはこう返事する。
「だってよ、おめえ、さっきまで魚だろ、魚脳だろ?おめえの頭も魚脳なんだな、ロマンって言っちゃうくらいだから」
「魚じゃありませんよ、あれは偉大なる海の女王から誕生したんだから、いわば妖精みたいなもんでしょ」
「金魚だろうが」
「いや、妖精ですよ」
ヲタは譲らない。
で、バカだんなの姉がきていて、その姉がぽつんとつぶやいた。
「おい、ヲタ、30過ぎてチェリーだと、妖精になれるらしいぞ」
「ぼくは、まだ18歳だから、妖精の卵ってことですね」
姉はぽか~ん。
私は、脳みそがウニだわ。
須庭寺の家付き娘のことみでした。