“俺…いや、私こと藤川孝禎は、幼きころより神童のはまれ高く、末は博士か大臣か、とも呼ばれるほど期待をされていた。”
「何書いてんだ、おめえ」
広之おにいちゃんが、藤川先生のわきから覗き込み、紙を取り上げた。
「何?末は博士か大臣か?バカ書いてんじゃねえ」
「うるせえ、俺はな、これでも…」
と、紙を取り返そうとしたが、広之おにいちゃんは返さず読み上げていく。
「何とか院初等科を手に負えません、と退学し、地元の公立小学校でも暴れまくり…」
「てめえっ」
いい年して胸倉つかんで喧嘩が始まってしまった。
「末は博士か大臣か…か」
ぼくは、藤川先生の書いたものを拾い上げて、端から読んだ。
「いにしえ遠く私の先祖は、尾張の国にて身を興し…?」
意味わかんねえ。何でこんなこと書き始まったんだ? …と思ったら“坂の上の雲”だった。
「お天気ピーカンさざ波のたりのたりかな」
秋山真之の「天気晴朗なれども波高し」のつもりなんだな。
全く…。
末はヤンキーに教員か…。
なんでぇ、結局ただの人じゃねえか。
ま、こんなもんか。 ぼくもただの人でいいや。
楽しそうだから。
へちま細太郎でした。
「何書いてんだ、おめえ」
広之おにいちゃんが、藤川先生のわきから覗き込み、紙を取り上げた。
「何?末は博士か大臣か?バカ書いてんじゃねえ」
「うるせえ、俺はな、これでも…」
と、紙を取り返そうとしたが、広之おにいちゃんは返さず読み上げていく。
「何とか院初等科を手に負えません、と退学し、地元の公立小学校でも暴れまくり…」
「てめえっ」
いい年して胸倉つかんで喧嘩が始まってしまった。
「末は博士か大臣か…か」
ぼくは、藤川先生の書いたものを拾い上げて、端から読んだ。
「いにしえ遠く私の先祖は、尾張の国にて身を興し…?」
意味わかんねえ。何でこんなこと書き始まったんだ? …と思ったら“坂の上の雲”だった。
「お天気ピーカンさざ波のたりのたりかな」
秋山真之の「天気晴朗なれども波高し」のつもりなんだな。
全く…。
末はヤンキーに教員か…。
なんでぇ、結局ただの人じゃねえか。
ま、こんなもんか。 ぼくもただの人でいいや。
楽しそうだから。
へちま細太郎でした。
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