開会に先立ち、会を代表してご挨拶を申し上げます。
胸に抱き続けてきた 全国保健室コーチング研究大会を地元犬山市で開催することができ、
感謝の気持ちでいっぱいでございます。
初開催であるにも関わらず、北は東北、南は九州まで
全国から 熱心な養護教諭さん、保健師さん、子育てママさん、一般教諭の方にご参加いただくことができました。
心より感謝申し上げます。
この会は、愛知県教育委員会様 犬山市様 犬山市教育委員会様の後援をいただいておりますが、
いわゆる官公庁の管轄による研究大会ではありません。
「日本の教育の素晴らしさを再認識しながらも、混乱する教育現場にマッチした新しい視点をもたらしたい」」
という民間の協議会が主催する大会でございます。
この会に参加いてくださった方々は、自らの意志で参加費と交通費・宿泊費に身銭を切り、
貴重なお休みの日にお越しくださった熱意ある方々です。
そんな皆様の熱意を、先にキャッチしたのか、ここ数日の愛知県は37度、高温注意報が発令されております。
この2日間は、気温よりも皆さんの心の体温がさらにさらに高くなっていくことと思います。
さて、
保健室コーチング事業を立ち上げて7年目。
そもそもの始まりは、平成15年に地区の中でも「教育困難校」と言われる中学校に勤務したことが始まりでした。
実家が魚屋で威勢の良いのだけが取り柄で「癒し系ではなくどやし系」と言われてきた私でありましたので、
ヤンキー君たちとのかかわりは、それほど苦ではありませんでした。
しかし、彼らが持っている深いレベルの「自己否定感」「無価値観」に関わるとき、
従来の受容と共感というアプローチでは、大切な次のステップへ導く「何か」が足らないという違和感を抱えておりました
その「何か」についての道を開いてくれたきっかけが「NLP心理学」との出会いでした。
私が師事したトレーナーは、スキルよりもっともっと大切なものがあるのだということに気付かせてくださいました。
それは「人間そのもの」を理解していくという視点です。
「人間の苦しみはどのように生成されていくのか」というシステムの理解
「そのシステムそのものの動かし方を変えることで、負の感情が変化し、客観性や本来の力を取り戻す」という体験
そして、最終的には、「何をするか、どんなスキルを使うか」より「支援する側がどのような状態にあるのか」が
アプローチの結果を決めるのだという衝撃的な体験でした。
その学びをもとに、現場で実際のアプローチに活用し、検証したものをまとめたのが
保健室コーチングです。
そして、保健室コーチングは、受講される方の現場実践の報告から、さらにブラッシュアップされ、内容が進化し、
それをまた一つの概念として提供するという成長の循環を作り上げています。
私たちは、この大会においても「保健室コーチング」というスキルや概念をお伝えしようとしているわけではありません。
コーチングがよいのかカウンセリングがよいのかという、そういうレベルのことをあつかっているのではないのです。
NLP心理学をはじめ、ブレインジム、コーチング的思考、全脳思考、心と体のつながりなど脳の科学をとおして、
「何かの手法がすばらしいのではなく、ほんとうに素晴らしいのは人間の可能性そのものである」
ということの体感をしていただきたいと思っています。
最後になりましたが、この会の開催のためにご協力をいただいた全国の保健室初級コーチ、アドバンスコーチの皆さん、
協議会顧問、大会委員長を快く引き受けてくださった橋元慶男先生
遠く宮崎から駆けつけたくだった 佐藤容子先生
犬山市教育委員会の皆様 分科会講師を快く引き受けてくださった先生方、ほんとうにありがとうございます。
この2日間で おひとりおひとりの可能性が さらに大きく開かれますことを願い 挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。