姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

心を動かすメッセージを生み出すためのコツとは?

2020年03月16日 | 保健室コーチング

(株)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原規歌(朱美)です。

 

ヘミングウェイのことばに、

「一語書くに10のそれに変わることばを知っていなければならない。

そうでなければ、読者はこれは本当のことではないと気づく」

というのがあります。


そして、

このヘミングウェイの言葉を引用し、

とある有名な講演家は

「スピーチであれば、話すことばすべてについて

100のことばを読んだり、調べたりしなければならない。

そうでなければ、

聞き手は、あなたが浅い考えのまま話をしていると気づいてしまう」

と解説しています。

 

授業をつくったり、子どもたちに何かを伝える時も同じですね。

 

たとえば10分のミニ指導をするために、

10分間を埋めるだけの素材を並べ立てたとしても、

子どもたちには見抜かれています。

 

10分間の中では、

直接語らないことも、深く深く調べたり、

関連する事柄を体系的に理解したうえで、

準備をすることが必要です。


聴いている相手には、

伝える人のことばにのっている重みや深みが

伝わるのです。

 

どんな話し方をするかは、その次のことなんですね。

表面的な知識だけを伝えているのか、

深い理解や体験のもとに伝えているかどうかが、

伝える人の信用となるのです。


レジリエンスコーチ養成コースや保健室コーチングトレーナーコース、

ポテンシャルプロデュース認定講師養成コースでは、

授業案・講座コンテンツの作り方や伝え方よりもっと大切にしていることがあります。

 

いかに深みをもったメッセージを持るか、ということです。

 

そのために、様々な角度から、

自分の知識を整理し、自分の体験とつないでいくという

遠回りの作業を何度も何度も繰り返します。


ネットを探せば、すぐに使える資料はたくさんあります。

完成品に手を加えるだけのものではなく、

書いて書いて、考えて考えて、相手の現状も分析して、

また書き出して、そこから、選び抜いたことばを

さらに磨いて伝えていくトレーニングをします。

 

どんな見栄えの良い授業をするとかしないとか、

どんなコンテンツの講演をするとかしないとか、

どんなかっこいい文章を書くとか書かないとかという

ことに終始しがちです。

 

こうした公的なもの、大掛かりな発信だけでなく

私たちは、

普段のコミュニケ―ションにおいても、常にメッセージを伝えています。

 

無意識に言った一言で

その人の根底にある前提や価値観が見えて

がっかりすることもあります。

 

意識的に言ったことばより、

無意識に悪気もなく言ったことばに

その人の本音が見えます。

 

どんな名言を使って

上手なメッセージを意識的にしたとしても

伝わってくるのは「想い」「思考」「本音」です。

 

そもそも『名言』というのは、

かっこいい言葉を作ろうと思ってつくったから

人の心を打つのではなく、

そこにその人の学びや気付きや体験が凝縮されている。

だから、誰の心にも響くのではないでしょうか。


プロの料理人が、

深い知識と体験の上で素材を選び抜いて料理を作るのと

似ています。

テクニックだけでは、どうにもならない暗黙知が

そこにあるのです。

 

あなたは、目の前の素材だけを使って

または、完成品だけを使って

何かを伝えようとしていませんか?

 

 

 

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2020年1月21日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

 


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