スワミ・サッチダーナンダ師の教えの中から抜粋しましょう。
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私は子供の頃に聞かされた『パンチャ・タントラ』の中の小話を、今でも思い出す。
ある雨のこと。一匹の猿が、全身ずぶぬれで木の枝にすわっていた。同じ木の、ちょうど向かい合わせになった小さな枝に、一つの巣がぶら下がっていて、中に一羽の雀がいた。
雀はだいたい枝の先端に巣を作るものなので、それは垂れ下がっていて、微風の中でゆらゆら回転する。
巣は中がちゃんとした部屋になっていて、上は小部屋と応接室、下は寝室と、新しく子供が生まれてきたときのために、子供部屋まである。いや本当にそうなのだ。
それで、その雀が暖かくて居心地のいい巣の中から外を眺めていると、その哀れな猿の姿が目に入った。そこで雀は
「ねえ君、僕はとっても小さいだろ。君みたいに手もないし…。小さなくちばしだけしかね。でもそのくちばしだけで、こんな雨の日もあろうかと思って、ちょっとした家を作っておいたんだ。この中にいれば、雨が何日も降り続いたって、暖かいしね。何でもダーウィンとかいう人が、君たち猿は人間の祖先だって言ったんだってね。だったらどうして頭を使わないの?雨をしのげるような小屋を、ちょっとどこかに作ったら?」
それを聞いたときの猿の顔ときたら、ものすごい形相で、
「何だと、このチビ助め!俺に説教しようてのか。自分は巣の中にいて気持ちがいいもんだから、俺をからかってるのか?ようし見てろ、どういうことになるか思い知らせてやる!」
そう言うと猿は、その巣をずたずたにひき裂いてしまった。哀れな雀は雨の中に飛び出して逃げ、猿と同じようにずぶ濡れになってしまった―
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私たちがアメリカに行き、スワミ・サッチダーナンダ師に直に会いたいと思ったきっかけはこの教えにあります。
スワミ・サッチダーナンダ師はさらにー
「こういう猿にはときどき出くわすものだがそこであなたが意見をすれば、それは侮辱と受け取られる。もしある人の中に少しでもそういう気配を感じたら、離れていよう。彼らはいずれ彼ら自身の経験によって学ばねばならない。そういう人に忠告すると、あなた自身が平安を失ってしまうだけだ」とおっしゃっています。
これは「ヨーガ・スートラ」慈悲喜捨という、人との関わりの中で心がけたい教えの中の捨のとらえ方です。
私たちは、どんな一瞬も「幸福、不幸、美徳、悪徳」という4つの環境のどこかにあります。だから4つの鍵さえもっていればどこに出くわしてもそれを乗り切ることができる…と。
幸福な人に出会ったら友愛(慈)の鍵を使い、心から喜んであげなさい。
不幸な人に出会ったら慈悲深い心(悲)で接しなさい。
美徳の人に出会ったらその人を羨むことなく、その美徳を喜び讃えなさい。(喜)
そして、悪徳な人に出会ったら捨(無関心)でありなさい。
しかし、私たちはこの真逆をやっているのが現実です。
人と人、国と国の関係を考えても他(人)の繁栄は妬ましい。自分さえ幸せならば人の不幸は何とも思わない。徳のある人を褒めると、必ず水をさす人がいる。つまり嫉妬するのです。そして、悪徳な人には、つい意見したくなる。
実践が難しいから修行なのでしょうね。
ここで改めて、この4つの鍵を胸に留めたいと思います。
やっぱり「心の平安」なくしてヨーガは語れませんね。(荻山貴美子)
こんばんは。
今日は、大陸旅遊の谷奥徹男社長と田原豊道先生としゃぶしゃぶをいただきながら打ち合わせ。来年のインド旅行がほぼ決まりました。
心がウキウキするような内容です。
11月4日の東京瑜伽大学のゼミナールで発表できると思います。人数はやはり30名を目安にしますのでお早めの申込みがよろしいかと思います。
インドと言えば―
昨日の続きです。
k氏というヨーガ教師の話を聞いて何とも切なくなりました。
インドには本物のヨーガの指導者がいない…と、臆面もなく言うのです。インド屈指の先生のいらっしゃる前で…です。
私ほど素晴らしい指導者はいない…と豪語し、私はインドに行ってインド人にヨーガを教えているのだ…と。
もう、顔から火が出るほど恥ずかしかったです。その教師の弟子(というより信者)は大きくうなずいていました。
盲信というものは恐ろしいです。自己自慢の裏には欲望が渦巻いている…ことが分からないのですね。
皆さん、コメントありがとうございました。少し、萎えてしまった心に美味しいお水を注いでくださいました。
ヨーガ・スートラの慈悲喜捨の捨の精神を今こそ実践すべき時がきました。
スワミ・サッチダーナンダ師の言葉をご紹介しましょう。
【邪な人びとというのも確かにいる。それは否定できない。ではそういうとき、われわれはどういう態度をとるべきか?無関心である。
「そう、そういう人もいるだろう。だが昨日の私もそうではなかったか?そして、今日の私は多少ましになってはいないか?その人も、明日には多少ましになっているだろう」
彼に忠告しようとするなかれ。邪な人間というものは、まずそんな忠告は取り合わない。彼に忠告しようとすれば、こちらの平安が失われる】
さて、k氏に申し上げたい。インドの大地に根付いたヨーガ、そのインドに本物のヨーガの指導者がいない…とは大らかなインド人に対して何たる愚弄。
インドに魅せられインドの聖者を敬愛する私にとって許しがたい発言でありました。
かくいう私は修行が足りませんね。捨の精神はどこにいったのでしょうか(笑) (荻山貴美子)
こんばんは。
同じ道を歩んでいる方々と一緒の時間は本当に居心地よく幸せを感じます。
昨日、今日は日本アーユルヴェーダ学会の総会でした。昨日は終日、今日は「ヨーガまんだら」講座のあと、皆さんと楽しい懇親会をして、その足で会場に出かけました。
昨日の、とあるヨーガ教師の話はすごかったです。
「心の安らぎ」なんて言っているようなヨーガの指導者は低級。ヨーガの教室に月謝を払っている生徒の病気を治せないような教師は「月謝泥棒」。アーサナは「筋トレ」だ…と。
どんなに揶揄されようとも「はい、私は心の安らぎをひたすら求めヨーガを学んでいるバカな人です」と言わざるを得ないです。それに人様の病気を治すことなんてできません。「筋トレ」もしません。でも筋肉はついています(笑)
まあ、いずれにせよ、いろいろなヨーガ指導者がいるという事ですね。
心の安らぎを求めている人…この指、とーまれ!(荻山貴美子)
欲望とは厄介なものですね。
こんにちは。
昨日の最終便で佐賀から戻りました。
ゼミナールは相変わらず続々とキャンセル待ちが続いています。
案内者(インストラクター)がタイミングを逸してしまわれたのでしょうか?クラスでご案内をされなかった案内者があったようで、「行きたかったのに残念」という生徒さんの声がチラホラ聞こえます。
またまた変なお願いなのですが、申し込んだのはいいけれど行けそうもなくなった…という方は、どうぞキャンセル待ちの方に早めに譲っていただけないでしょうか。
昨日の佐賀新聞カルチャーに体験のかたが3人見えました。感度良好でお帰りには「はじめて唱えたキールタンですが、すごく良いものですね。私にもついていけるでしょうか?」という質問に、「キールタンは誰でもいつでもご一緒できますのでご安心ください」とお答えしました。嬉しそうに手続きをなさって帰られました。また新しい出会いに感謝です。
ところで、五日市剛先生の語録からひとつご紹介します。
五日市先生が、深く、長くお付き合いできている人には次の3つの共通点があるそうです。
それはー
1.「いっていること」と「やっていること」がいつも一致している人
2.自分の利益に直接結びつかないことに対して、無心に取り組んでいるものがいくつかある
3.「お金の使い方」がうまい
だそうです。
確かにこういう条件を満たしているかたは何事も成功するタイプなのでしょうね。松下幸之助氏は「運のよい人とつきあいなさい」と常におっしゃっていました。つまり、運の良い人とは上記の3つに該当するかたなのでしょう。
私の主人の母親は生前は爪に火を灯すようにつましい生活をしていました。
しかし、いざとなるとお金払いのよい小気味のよい性格でした。
一人暮らしでしたから、主人は毎日電話をして安否を気遣っていましたが、ある日、居るはずの時間なのに電話に出ない!主人は胸騒ぎがしたようで、お向かいの住人に部屋を開けてもらったところ亡くなっていました。あまりの急逝にみな、戸惑いましたが、苦しんだ様子もなく眠るように亡くなっていました。生き様が死に様にあらわれたよい例です。私の理想とする最期でした。
もともと持病があったわけではないのですが、亡くなるひとつき位前に、「お父さんが背広を着て夢に現れたとよ。迎えに来たとばいね」「でもまだ私はお父さんのところにはいかない…」と。(九州弁はうまく表現できません)(笑)
でも、ハンドバッグの中には、自分が何かあったときのために連絡先と「いつまでも兄弟仲良くしてください」という懐かしい文字が残されていました。本当にステキな義母でした。
ちょっとしんみりしてしまいました。今日も一日お元気で!(荻山貴美子)
おはようございます。
これから九州に行ってきます。今回は佐賀のみですから明日、帰ります。
岩手ヨーガ連盟の大会では皆のエネルギーが会場いっぱいに充満している…という実感がありましたが、昨日掲載したようなオーブを見ると本当に祈りの力は理屈ではないことを証明しています。
ヨーガを学んでいくと、ややもすると「頭でっかち」になるときがあります。たとえば、懇親会で皆が和んでいるときに、「アハンカーラ」「ヴェーダ聖典によると」だとか、「蛇と縄のたとえ」を突飛に語り出す人がいます。そんな時空気が一変してしまいます。
いつだったか、お食事会で、ある人がこうおっしゃいました「私、今マハーバータラを読んでいます。素晴らしい内容です。皆さんもお読みになったら…」と。
マハーバーラタをマハーバータラと間違えて覚えてしまったようです。そこに居合わせたお仲間は困った表情をしていましたが誰も訂正はしませんでした。申し訳ないけれど私も黙って聞いていました。
にわか仕立ての知識は恥をかくということでしょうか。人のふり見て我がふり直せ…ですね。今朝、コメントしてくださったFumieさんのように「今朝もスッキリ☆笑顔ニッコリでいってまいります!」という素朴で素直な感性は嬉しいですね。
それでは行ってきます。(荻山貴美子)
こんにちは。
この写真スゴイとお思いになりませんか?
岩手ヨーガ連盟大会で司会をしてくださった山路聡さんの胸に輝くオーブ。
山路さんとお聞きになって「あの方かしら?」とお気づきになられたかたもいらっしゃるでしょう。
そうなんです。「ヨーガの四季」の今号に投稿されているかたなんです。
東日本大震災後、2ヶ月半にわたり岩手県の要請により陸前高田市水道事業所に赴任された貴重な体験を寄せられました。
普段から穏やかでお優しい山路さんですが、信念の人。
お隣の明るくて可愛らしい女性、千春さんとの名司会、ありがとうございました。
撮影者、Fumie.Tさんからこんなコメントが…(荻山貴美子)
【田原豊道先生 荻山貴美子先生
何度見てもすごい写真です!!
さらに、みなさんとの集合写真、そして帰りにふと寄った雑貨屋さんで見つけたス
テッカーを撮ってみました。
ステッカー左側は、先日お勉強をした八吉祥、右側はOm Mani Padme Humです!!
なんだか偶然の出合いとは思えず購入してみました!!
2日間の大会は本当に楽しく、充実しており、テーマ通り『笑い』笑顔あふれる2日間でした!
壇上でのキールタンも2年ぶりに経験させていただきました。2回目でしたので前
ほど緊張せずに心地良くできました。
特に『ジャヤ ジャヤ デーヴィ マーター』は会場のパワーを身体全体で感じることができ感動!!
新しく教えていただいたキールタンも大好きで、思わず歌ってしまいます。
ギーターからの学び、『結果には執着せずに一所懸命行為すること』の実践に励んでいきます。
本当に素晴らしいお時間をありがとうございました。
またお会いできる日がすでに今から楽しみです!!!
朝スッキリ!夜グッスリ! ありがとう ニッコリ!! いい響きです。】
いつもいつも本当にすみません。お詫び申し上げます。
こんばんは。
今日から東京瑜伽大学ゼミナールの先行予約受付になりました。
何と…
今日だけで140名の申込み。もうビックリです。ヨーガに燃えている方の何と多いことか…。
定員150名ですので、ここ2~3日で満員になりそうです。
あいこさん、田原先生の分身を気に入ってくださってありがとうございます。渡辺哲雄先生が愛をこめて作ってくださいました。(笑)
私は、木曜日から九州に行きますので、明日、明後日で「ヨーガまんだら」講座のテキスト作りになります。
皆さんは今日はどんな一日だったのでしょうか?ゆっくりと穏やかな夜をお過ごしください。(荻山貴美子)