大山鹿さんの晴れ後、丹沢、金時、高尾、そして、C級グルメ

山野草、山頂からの絶景、希少動植物、また、C級グルメ紹介など

山女魚蕎麦

2013-04-09 19:20:07 | グルメ
2013年4月9日 晴れ
今日も穏やかな良い天気でしたね。大山鹿のアパートではツレが熱を出して大忙しです。先日の看病で、孫にバイ菌を貰って来たのでしょうか?すると、次は大山鹿の番になりますから、病欠出来る可能性もあり、とても楽しみです。まあ、孫の発熱も大したことありませんでしたが、ツレも今日の夕方には復活しそうな勢いです。明日には完全復活のようです。
今日のトップバッターはアケビです。アケビは秋になると紫色のバナナ状の実が割れて、何とも言えない風味を醸し出す日本古来の山果実です。最近はあまり見かけなくなりましたが、大山鹿が小さい頃はアケビを取りに里山に入ったものです。今の季節は紫色の可愛い花を咲かせています。


2番手は山吹の花です。山吹の花は黄金色をしているので、小判を山吹に例えることもあります。更に、この山吹が咲く頃になると、冬を越したサビのある雪代山女魚も復活して、流れの緩い淵から瀬に移動し始めます。つまり、体調が戻った元気いっぱいの山女魚と変身します。この山女魚を青葉山女魚と呼び、山女魚釣りの本格始動となるわけです。渓流釣り師はこの山吹の花を待ち焦がれています。


雪代山女魚や青葉山女魚は井伏さんの「川釣り:岩波文庫」や「釣師・釣場:新潮社」にも登場します。井伏さんは身延線にある下部温泉に泊まって、下部川の支流になる雨河内川での山女魚釣りが好きでした。長逗留して、源泉館の温い温泉と熱い温泉に交互に入りながら湯治を行っている人々の様子、或いは、山女魚釣行の話など、見聞きしたことをリアルに描いています。井伏さんが釣り名人の床屋さんを山女魚床屋と命名しましたが、その店は今でも息子さんが営んでます。この様に井伏さんが綴った源泉館や雨河内川などに憧れて、下部温泉を訪れた時に、駅前の食堂で昼食に頂いたのが山女魚蕎麦です。甘露煮にした山女魚を蕎麦に載せた、所謂、鰊蕎麦の山女魚バージョンです。これは中々の逸品でしたよ。その時の味が忘れられなくて、山女魚の甘露煮を作った時には、その山女魚の甘露煮を蕎麦に載せて頂いています。大山鹿アパート特製の山女魚蕎麦です。釣った山女魚を甘露煮にして、蕎麦に載せて食べれるなんて、最高の贅沢ですね。ブログをご覧になっている皆さんにも食べさせて上げたいですね。せめて、写真だけでも楽しんで下さい。