木の葉が沈んで石が浮く
アメリカの司法制度を評した言葉です。
(佐藤欣子『取引の社会』中公新書)
物事の道理よりも、高い弁護士を雇う力のある者のほうが勝つ。
もちろん、すべてがカネで決まっているわけではないけれども、
映画などで知るレイプ裁判の事例などみると、あまりにもムゴい。
こうした社会観は、そのまま「銃社会」の論理でもある。
力で押してくる相手には、自らも武器を持って身を守る権利がある。
でも武器を持てないもの、カネを出せないものは
まったく立つ瀬が無い。
幸い日本には、そのような論理を受け入れるような文化はない。
でも政治を中心に、アメリカの国際紛争解決の手法
「木の葉が沈んで石が浮く」論理に日本が巻き込まれていく。
アメリカ国内の一部の産業への保護主義政策(TPP)に、
アメリカが引き起こす戦争に。
私たちは、決してそんな文化は持ち合わせていない。