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 「Hoshino Parsons Project」のブログ

本ほど効率的な情報はない

2008年07月21日 | 出版業界とデジタル社会
勝間和代著
『効率が10倍アップする新・知的生産術--自分をグーグル化する方法--』
  ダイヤモンド社 定価 本体1,500円+税

なんでもグーグル検索すれば情報が出てくる時代だからこそ、
大事な情報は本でなくてはならない理由がここに書かれています。

勝間さんは、なぜ本を読むことで本質にたどりつきやすくなるのか。
次の3つの理由をあげています。

・理由① 多くの本の企画の中から厳選・編集された良質のコンテンツであること
・理由② 著者が自己実現のために書いている場合が多く、採算度外視で安価なこと
・理由③ 一覧性にすぐれており、かつ携帯性が高いこと

「本1冊書くのに、日本語だと約10万~20万字の原稿が必要です。私はかなり原稿を書くのが早いほうだと思いますが、それでもせいぜい1時間に2000字くらいしか書けません。
そうすると、12万字の本を書くのに60時間かかります。さらに、その60時間の本の材料はおおよそ、20年近くかけてためたものです。
 したがって、読者は私の20年の体験+60時間の労力を、わずか1,575円で手に入れることができるわけです。12万字のすべてが役に立つかどうかわかりませんが、その中に1つでも、2つでも、「なるほど、それは目から鱗が落ちる思いだ」と思える部分があれば、それだけで本代は回収できます。」
              (同書151ページより)

もちろん、これらの長所を生かしているとは言いがたい本もたくさんあるので、
それらはどんどんネットにとって代わられていくことでしょう。
そして紙の本の市場が縮小していくことも間違いないのですが、
それだけに、紙の本ならではの高付加価値の情報がより貴重になるのです。

勝間さんは、月にだいたい50から100冊の本を買って読んでいるという。
その金額は15万円ほどになるそうです。
そのうち手元に残す本は、約1割。

経済的に余裕があるから、そんなことが出来るので、普通の人にそんな真似できるわけないとの返事が返ってきそうですが、よく冷静に考えてみてください。
勝間さんも若いときからそれほどの金額を使っていたのではないでしょうが、先に必要な情報にそれだけの投資を優先していたからこそ、そうした生活が出来るようになったのです。

それに比べたら、私が9割を古本に依存しながら毎年1本ずつ本棚が増えていくレベルなんて甘い甘い!

著者が「自分をグーグル化する方法」とサブタイトルをつけていますが、
ここに、グーグルで誰でも必要な情報にアクセスできる時代に求められる
ほんとうの「知的生産術」の大きな手がかりがあると思うのです。

こんなことも書かれています。

増やしたほうがいい情報
・自分の体験からの情報
・他者の体験からの情報
・良書

減らしたほうがいい情報
・テレビ
・一般雑誌
・目的意識のないコミュニケーション

そうだ、そうだ!ヨシ!
もっともっと本を買って、もっともっと書かねば。

              (正林堂店長のブログより転載)
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