≪あらすじ≫
宮崎駿の「崖の上のポニョ」(2008)以来5年ぶりとなる監督作。
ゼロ戦設計者として知られる堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄の人生をモデルに生み出された主人公の青年技師・二郎が、不景気や貧困、震災などに見舞われ、やがて戦争へと突入していく1920年代という時代をどのように生きたのか、その生きざまや薄幸の少女・菜穂子との出会いなどを描く。宮崎監督が模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」で連載していた漫画が原作。
二郎役の声優は「新世紀エヴァンゲリオン」の監督として知られる庵野秀明。
映画の冒頭、フランスの詩人ポール・ヴァレリーの「風立ちぬ、いざ生きめやも」という一説が引用される。
主人公・二郎は勤勉で、飛行機が大好きな少年で・・・これは堀越二郎とダブります。
そこで、堀越二郎という人物を調べてみました。
堀越二郎の生まれた当時は、まさに飛行機が誕生した「航空機の時代」であり、同時に「戦争の時代」でもあります。
堀越二郎は、このような時代に生まれた、小さい頃から飛行機好きな、今で言えば「オタク少年」とも言えます。
中学卒業後には、航空機の設計者となるために旧制第一高等学校(今の東京大学の1~2年)へ進みます。
その後、東京帝国大学の航空学科へ。まさに、航空機設計者としてのエリートコースを邁進します。
大学在学中に当時の三菱内燃機(現・三菱重工)からスカウトされ、大学を首席で卒業後にそのまま同社に入社します。
≪感想≫
●映画「風立ちぬ」の中でカプローニは二郎に
「飛行機は戦争や経済の道具ではない。それ自体が美しい夢なのだ」と説きます。
この言葉こそが、この映画で言いたかったテーマではないだろうか??
●歴史や航空機に対してあまり知識はありませんが、それなりに分り易かったし、もはや子供のアニメではなく大人のアニメですネ。
●菜穂子さんとの出会いも物語だとありがちなものですが、それが返って新鮮で観ている人をほのぼのとさせてくれます。
結婚式の日の菜穂子さんにグッときましたよ!!。
●入館するときに、メッセージカードを渡されます。「映画をご覧になったあとに お読みください。」と書かれています。
家に帰って封を切ると、こんな文章が・・・
●私は良い映画だと思います。
戦争・地震と本当は重くなるような映画であってもおかしくないですが、あまり重くなく若者にも観やすい映画だと思います。
「飛行機は戦争や経済の道具ではない。それ自体が美しい夢なのだ」と、解ってくれたなら・・・??