ヒュースタ日誌

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「不登校・ひきこもりセミナー2024」開催報告

2024年07月16日 18時40分44秒 | 不登校・ひきこもりセミナー
 各地で梅雨末期の豪雨に見舞われていますが、皆様ご無事でお過ごしでしょうか。

 さて、遅くなりましたが標記イベントを報告いたします。
 
 去る4月29日、横浜市の地域福祉施設「すすき野地域ケアプラザ」様がイベント等に使用する多目的ホールをお借りできたおかげで、会場とZOOMのハイブリッド開催が初めて実現。会場参加21人、ZOOM参加28人の計49人という当イベント最多のご参加をいただきました。

 今回は、代表の丸山の著書『不登校・ひきこもりが終わるとき』の旧版実売1万部達成と新装版の出版記念として開催。第1部の講演で冒頭その2点にふれたうえ、受付配布資料のなかに新装版のチラシを入れました。

 プログラムは例年どおりの2部制。第1部は代表の丸山(写真左)が講演、第2部の分散会は「対談」と「座談会」です。

 今回は、対談ゲストの岡本圭太氏(写真右から2番目)の著書『ひきこもり時給2000円』と丸山の著書や当メルマガとの共通点を網羅した内容にするため、講演でも同氏の著書から「表現が違うだけで同じことが書いてあるな」とか「これはこういう言葉で表現できるな」と丸山が感じた点を挙げて自分の表現でお話しする、という初めての内容になりました。

 挙げた点は、事前に当スタジオの公式ブログに書いたものから多少変更して次のとおりです(カッコ内に=で記載したのが丸山の表現です)。
*ひきこもりのきっかけは警告(=無意識からの指令)
*終結の様相(=底つき)
*遠くに強くて近くに弱い(=会話の地層)
*「お茶入ってるよ」、居場所の雰囲気(=本人の現状を気にしない)
*自立ありきで就労をめざすことへの戒め(=適応力より自律力)

 そのため、アンケートでは丸山の著書を既読の方から “新たな情報は得られなかったものの(略)本で言われていることがよりリアルに理解できました” や “当事者と支援者ふたつのご経験のあるおふたりが、同様の見解に至っている点を学ぶことが出来、大変貴重なご講義であった” など「真新しさはなかったが整理できた」とのお声が数人ありました。

 第2部の分散会では「対談」はそのまま、「座談会」は前回配信会場に使わせていただいた1階の部屋に移動して、それぞれ実施しました。
 毎回丸山と同じ “経験者相談員” という立場の方をお招きして行う「対談」では、前述のとおり岡本圭太氏をお招きし、最初に岡本氏からひきこもり時代からここまでの来し方と著書出版の経緯などをお話しいただいたあと、丸山の進行で互いの著書の特徴の比較や講義で挙げた以外の共通点を順次共有し語り合いました。

 具体的は、事前に公式ブログでご紹介した下記の点です。
*対談のタイトルについて(岡本氏の書作物のタイトルを絡めて)
*丸山の著書と岡本氏の著書に共通点が多いことについて
*ひきこもり本人の心理について(年齢の影響)
*ひきこもり時代とその後の心境について(自然な内的作業を経ることの大切さ)
*経験者の感覚(自分の保険証を持つ喜び、「よくここまで生きてきたな」)について
*相談する側受ける側(相談しづらい心理、人間関係の溜めがあるかないかによる進展の違い)

 アンケートには “お二人のコメントが心に刺さるものばかりでした。岡本さんの「溜め」のお話もとても参考になりました。家族として、息子の「溜め」で有り続けたいと思いました” という親御さんや “自分と同じように考えている丸山さんや岡本圭太さんの話を聴いて、私が本当に行きたかった世界は認めてもらえないあちらの世界ではなく、同じように考えたり感じたりしているこちら側なのかもしれない、と気付かされた気がします” という当事者の方の、それぞれ思いのこもったご感想がありました。

 毎回連続講座「ヒュースタゼミナール」(ヒューゼミ)の修了者からお二方にお話しいただく「座談会」では、「障害やひきこもりの当事者の親なきあと問題に取り組んでいる不登校母」という共通点を持つお二方(写真スクリーン)に、ヒューゼミでゲスト講師をつとめている割田大悟氏(写真いちばん右)が、ヒューゼミの感想やそれぞれの活動について質問していきました。

 お二方の熱いお話が続く内容になったことで、アンケートには「参加者を含めて皆で話し合うようなスタイルを勝手に想像していたので、事前に抱いていたイメージとのギャップがありました」というご不満もありましたが「保護者でもある方達が親なきあとに悩む方々を支援されていることに感銘を受けました。また、そのような活動があることを初めて知り、心強く思いました」「割田さんの司会が分かりやすく良かった。また、お寺にも相談できる選択肢が知れてよかった」など、新しい支援活動の可能性に希望を抱いた方が多かったようでした。

 今回は、ZOOM運営に前回のような大きなミスはなかったものの、会場参加の皆様に配布するアンケート用紙の用意が間に合わなかったことや、講演のなかでホワイトボードに板書した図をZOOM参加者にうまくお見せできなかったことなど、運営面に未熟さを露呈した回となりました。来年はこれらの課題を解消して開催する所存ですので、ぜひまたお楽しみにしていてくださいますようお願いするしだいです。

 会場スタッフを務めてくださった皆様、ご登壇の皆様、ご参加の皆様に、心からお礼申し上げます。

※本欄に転載したアンケート回答は、ご許可くださった方のものから選ばせていただきました。

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