どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

今年も酒買地蔵尊のお祭りだよ

2017-07-23 14:48:52 | 日記

 

今年もやってきました。材木町酒買地蔵尊例祭です。この日は大雨で10時頃から降り注いだ雨は16時まで18.5ミリと大雨になりましたがしかし、午後4時からは雨も止みました。

300円で岩手の地酒、しかも大吟醸クラスを飲み比べられる「岩手地酒巡り」を目指します。ただ雨が止んでから出発したので、到着したのが16時30分、地酒巡りは例年17時開催だったのですが今年は16時半開催ということで、遅刻してしまいました。

 

 

今年の岩手の地酒ですが、同じ方向性をパキっとみんな向いているようで、突出してどうかというお酒はありませんでした。これは鑑評会の基準が変わったことと無縁ではありません。世界に日本酒を輸出するためには、コメからできているというのを強調する必要があり、つまりはワインと同じような品種やテロワールなどの特徴が出るような酒造りが推奨されているから。とはいってもワインのように絞ったのを一定温度で管理すれば勝手に発酵する(言い過ぎか)ワインと違い、麹を使って糖化させて酵母を使って発酵する日本酒はそのあたりが出にくいとも言えましょう。

そのせいかこの3年でフルーティーな吟醸香より麹の香りの残る、甘い酒が増えてきていました。それでもまだ蔵ごとの個性があったのですが、管理をカッチリするようになったのでしょうか、久慈の福来や紫波の廣喜のような香りに癖のある蔵がいきなりおとなしくなり、辛口がウリだったのに徐々に甘口にシフトしていた釜石の浜千鳥が明快に甘くなったことなど、明快に甘口の方向に全てがなりました。純米大吟醸ばかりになったというのも理由のようです。

逆にかなり前から味の方向を決めていた鷲の尾や八重桜、月の輪、菊の司などが安定していて好感が持てます。南部美人も安定していますが、最近麹の香りを弱めて、濃厚さを抑えてきたようにも感じられます。

管理技術の向上で味が均一化するというのは致し方ないかもしれませんが、逆にこうなると金印の方が特徴が出そうですね。なお米の品種による違いですが、菊の司さんが別ブースで亀の尾を使った酒を出していましたが、爽やかな仕上がりになっていました。あと美山錦を使ったのも雑味がなくていい酒でした。岩手の酒造米の吟ぎんがなのですが、このコメでの酒作りはどうも難しいようで、特有の香りが残るように感じました。岩手の酒造米ではぎんおとめの方がスッキリゆくようですが、生産量が少ないのかあまり見かけません。特徴が出にくいのかもしれません。

酒造米に関しては、なぜか戦前のコメばかりがもてはやされるという、品種改良技術の進歩から考えれば不思議なものです。

なお憶測ですが、岩手の蔵にある冷蔵庫が、全部新しいものに変わったのではないのか?もしくは蔵の空調管理が完璧になったのではないのかと。そう考えられるところがあります。

 

 

ということで、本当に飲んだな。