カルテ番号 よ・6(9)
場所と電話番号を教えてもらい、部屋に帰った。
一人で静かに考えてみた。
手に異変があってから、まだ一か月にもならない。
病院に行き、そして、温泉で休めと言われた。
静かな湯治場のような温泉に通って、一人の女性と知り合った。
この地域も、その女性も百合には馴染んだ。
新しい場所や人が苦手なのに、とても楽だった。
少しずつだが、積極的になっている自分がいる。
何かが起こっている気がする。
それは、自分にとって、とても大きな出来事なのだろう。
このまま、波に乗ってみよう。
変われるのなら、変えてみたい。
今までの自分は決して好きではなかったのだ。
オドオドした毎日は、心が窮屈だった。
そう決めると早速電話をしてみた。
「あの~、初めてですが、予約をしたいのです」
「はい。いつがいいですか?」
「明日は空いていますか?」
「大丈夫ですよ。何時がいいですか?」
「何時なら空いていますか?」
「何時でも空いています」
そう言って、院長は笑った。
本当に暇なようだ。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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