水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・470」

2015-01-31 19:01:41 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(13)

藤川良恵は言った。
「素直が道を開く鍵だった・・・
なるほどねぇ・・・
それで原さんも行ったのでしょ、そこの治療院。
どうだった?何があったの?」

原奈緒子は、ふふふ、と笑った。
「もちろん、すぐに行ったわよ。
それでね・・・後は、内緒。
藤川先生が自分で確かめ、体験する事だから。
それに・・・私の悩みは秘密の事だから。
他の人には言えない内容なのよ」

藤川良恵は頷いた。
「その言葉で、私は信用するわ。
キチンと秘密を持っている人は信用できる。
何でも話すような人は、信用できないと思っているの」
原奈緒子も言った。
「その気功の先生も同じような事を話してくれました。
秘密をキチンと、幾つも大切に持ちなさい、と。
それが、いいオンナの条件の一つだ、と」

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・469」

2015-01-30 19:07:55 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(12)

藤川良恵はヨガをしているから、見えない世界に理解がある。
見えない力がある事も、それを操れる人も知っている。
ヨガにはプラーナという氣を利用する方法もある。
だが、それによって人が変わる、というのは納得できなかった。
病気が回復するのなら理解できる。
身体の治療院なら理解できる。

「よく解らないけど、そこでお友達は変わったのね」
「私も知らない治療院なのに、素直に行ってくれたわ。
そして、その日の電話で変わっていた。
その後も通って、どんどん明るく変わったわ。
その彼女を見て、自分で薦めたのに、何だか嫉妬していたの。
私だって変わりたい、と」

原奈緒子は優しい顔で思い出した。
「ある日、思い切って、彼女に素直に言ったの。
私も、その治療院に行きたい、と。
そしたらね、彼女、とても喜んでくれたの。
彼女も私の事を心配してくれていたのね。
でも、出過ぎた事は言わない人だったから・・・」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・468」

2015-01-29 19:42:40 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(11)

藤川良恵は少し小首をかしげて、
「私にも解るように、お話して下さいな」と言った。
「時々ですが、私は勘が強く働く事があります。
彼女は何も言いませんでしたが、その時、どうも行き詰っていたのです。
私もストレスを抱えていて、そういう時は一人ドライブに行きます。
ついでに日帰り温泉に入って、その帰り道に見つけたのです」

「何かあったのですね」
「ええ、錆びついた看板が」
またも、原奈緒子はコロコロと笑った。
「それを見た瞬間、彼女の顔が浮かんでいました。
ああ、彼女はここで変われるんだ、って勘が働いたのです」
原奈緒子は楽しそうに、思い出しながら話している。

「そこは、どんなところかしら?
宗教のようなのは、私、苦手なのよ」
原奈緒子はずっと笑顔で答えた。
「大丈夫です。治療院ですから。
それも、気功の治療院。
まぁ、受け取り方によっては、怪しいかも」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・467」

2015-01-28 19:00:10 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(10)

原奈緒子明るく笑って
「実は、私も同じだったのです。
自分の中で、どうしても超えられない壁?のようなモノ。
壁かどうかも、整理がつかなくて、悩んでいました。
焦りもありました。
そんな時、私の友人が変わったのです。
そして、その友人に素直に訊ねた時から、次の道が開けていった。
素直になる事って、易しくて、難しいですね。
でも、素直が道を開く鍵のような気がします」と言った。

藤川良恵の顔も明るくなった。
「今、私、かなり素直になっていると思うわ。
ならば、私にも道が開けるかしら?」
原奈緒子はすぐに言った。
「きっと」
そして二人して笑った。

「不思議ね。原さんと二人でお話することは無かったのに。
今は、とても親しい間柄のように、安心して話ができるわ。
ところで、その原さんの友人が変えてくれたの?」
原奈緒子は少し困ったような顔をした。
「少し説明し難いのですけど・・・
元々は、その友人が変わるキッカケをつくったのは私なのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・466」

2015-01-27 19:59:09 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(9)

藤川良恵は年下の彼女に素直に告白した。
「私はヨガ教師として20年してきました。
でも最近は自分の内部で壁に突き当たってしまったと感じているの。
いいえ、ずっと以前から壁に当たっていたと思うわ。
それを認めたくなくて、ずっと誤魔化してきたのね。
それも限界だと感じているわ。
ここで私は変わらなければ、今までの人生まで失ってしまいそう」

話が重くなっていたが、二人の雰囲気は重くはなかった。
原奈緒子は普通のおしゃべりのように口を挟んだ。
「人生を失うなんて、ありえないと思います。
本人が失敗だと思っていても、たった一つのその人の人生です。
正解も不正解もないし、人生は過去も含めた現在と未来の道・・・
全て、その人だけの宝物・・・と、ある人から言われました」

藤川良恵は、その言葉を少し黙って考えていたが
「そうね。その通りね。
今までの人生は私の宝物。
そして、これからの人生も宝物。
変わっても、変われなくても、宝物なのね。
その上で、私は変わりたい」
と独り言のように言った。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・465」

2015-01-26 19:02:26 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(8)

「急にお誘いして、ごめんなさいね。
ちょっと原さんに訊ねたい事があって・・・」
藤川良恵も、いつもの教師と生徒の態度ではない。
「先生が私に?なんでしょう?」
「今は先生ではなく、藤川良恵という個人として接して下さいね。
私、原さんに教えて欲しいのよ」

彼女は原奈緒子という。
「え~?私、不マジメな生徒ですよ。
お説教されるのなら納得ですけど・・・」
そう言って笑った。
藤川良恵も一緒に笑った。
それだけで、この場の雰囲気が一層やわらかくなったようだ。

「本当に教えて欲しいのよ。
最近、原さん、急に変わったでしょ。
より一層良い感じになったと思っているの」
原奈緒子は笑顔で言った。
「ありがとうございま~す。
私自身もそう思っていま~す」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・464」

2015-01-25 18:27:14 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(7)

「原さん、ちょっと時間ある?」
教室が終わって、帰り支度をしている彼女に声をかけた。
「大丈夫です。私、時間は結構自由なのです」
確かご主人は普通のサラリーマンだったと記憶している。
夕食の準備などがあるのでは、と遠慮がちの声の雰囲気を察してくれたようだ。
その一言だけでも、彼女が充実している事が判る。

普段は生徒を入れない自宅の方に彼女を案内した。
藤川良恵から彼女を誘ったことなど一度もない。
通常ならば、何か大事な話だろうと構えるだろう。
それなのに、彼女の態度はやわらかかった。
明るく、それでいて落ち着いている。

「コーヒー、紅茶、日本茶、どれがいい?」
「では、紅茶をお願いします」
お構いなく、でも、どれでもいい、でもない。
こういう態度も藤川良恵を感心させた。
原さんは、自分よりもずっと人間が出来ている、と思った。
僅かな態度や会話から、それを読み取った藤川良恵も長年のヨガ教師だった。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・463」

2015-01-24 19:31:19 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(6)

藤川の教室以外で、彼女は変わった。
変わるだけの影響ある人と出会った。
それが誰か、あるいはどんな方法か教えて欲しかった。
だが自分が教師だという自尊心が邪魔して、彼女に訊ねる事ができない。
自分のヨガ教室は底が浅い事を認めるのが怖かった。

本当は自分の知っている事など小さい、少ないと気付いている。
自分の小ささを知らないのは、単なる愚かでしかない。
無知で傲慢でない教師は知っている。
ほとんど何も知らない事を知っている。
だが、それを素直に認め、表に出せる人は少ない。
人を教える立場にありがちな弊害だ。

藤川良恵が一歩踏み出せたのは、焦りかもしれない。
言葉忘れの症状は、老いの入り口という焦りがあった。
若さが売り物のヨガ教室だ。
52歳で老いを意識していられない。
その焦りが、彼女に声をかけられた原動力かもしれない。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・462」

2015-01-23 19:16:53 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(5)

藤川良恵はアサナヨガでは先に進めなくなっていた。
生計を立てる意味では、ベテランだろう。
だが、日に日に自分の内からの声が聞こえる。
本当のヨガの道を歩きたい。
あるいは・・・変わりたい。

藤川のヨガ教室に来る生徒で、最近気になる人がいる。
あまり熱心に通ってこない生徒だ。
年齢は藤川良恵より5歳くらい下で47歳だったようだ。
もともと自由な性格のようだ。
きまぐれで来て、きまぐれで休む。
自分をしっかり持っている感じの良い女性だった。

その彼女が最近、変わったのだ。
以前も明るい女性だったが、輝きだした感じだ。
それに、何というか、気持ちの良い色っぽさも出ている。
教室の通う多くの女性が、体型改善などを求めている。
だが彼女は内面の変化を求めていたようだ。
だから藤川良恵の教室では、満足できなかったのかもしれない。
藤川自身が内面の変化が出来ないのだから、当然だろう。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・461」

2015-01-22 19:32:28 | Weblog



カルテ番号 ふ・5(4)

ヨガには幾つもの部門がある。
大きな山の頂に至る道だ。
幾つもの上り口がある。
道の多くは途中で合流する。
一つの道でさえ、その高さ、あるいは深さは大きい。

その一つにアサナヨガがある。
身体を使って、ポーズをとるヨガだ。
身体と心のつながりを確認する初期のヨガでもある。
現在、ヨガのほとんどはアサナヨガだと思われている。
ヨガ教室のほとんどは、ポーズをつくる。
初心者には、入りやすいかもしれない。
そして、生計を立てるにも、やりやすいだろう。

だが、それでヨガを知ったとはいえない。
ヨガの入り口だ。
もちろんアサナヨガという上り口も奥が深い。
訳すと、生理ヨガだ。
肉体の機能を調節し更に伸ばせるヨガだ。
身体と心のバランスや調和を高められるヨガだ。

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