水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 す・9 (10)
砂川貴子は思った。
もし、この下痢とオナラが消えたなら私はとても楽に生きられる。
店は気を張っているが、その分やりがいもあるし、嫌いではない。
仕事よりもプライベートの方が悩みなのだ。
その誰にも言えない悩みが消えるなら、私の人生は明るく変わる。
「先生、どうすれば消えますか?」
「仕事は嫌いではないのですよね」
「結構気に入っています。自分次第だからやりがいもあります」
風間陽水はゆっくり話し出した。
「ならば、癖になったのでしょう。大丈夫ですよ。
三か月間、工夫すれば消えますよ」
何を、どう工夫すればいいのだろう。
質問する前に陽水が話を続けた。
「気の使い方を工夫するのです。
気を張る、という使い方だけでしたので肉体も緊張しっぱなしだったのです。
気を張るのが必要な時もあるでしょうが、多分、気を配る方が店には向いているでしょう」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
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18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始)
カルテ番号 す・9 (9)
意識が回復したら急に不安になった。
眠ってしまっていたのだ。
貴子は自分の部屋で寝ている時もオナラが出る。
安心している時は自然と出てしまう。
先ほどはぐっすり寝入ってしまった。
意識が安心してしまったのだろう。
それなら・・・
「あ、あの、私、何か失礼は無かったですか?」
精一杯の言い回しだ。
「無いです」
そっけなく言われた。
本当だろうか?だが、どっちにしろ心配しても遅い話だ。
風間陽水はゆっくり話し始めた。
「内臓に異常は無いと思います。
頭の中と首の後ろが極端に凝っています。
病院で言われた緊張性で間違いないと思いますよ。
ただ、病院では精神的な緊張を治せないから難しいと言っただけです。
でも、そんな事は普通に治せますから安心して下さい。
治せるというより、砂川さんが治したいなら消えてしまいます」
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カルテ番号 す・9 (8)
「砂川さん」
遠くから声が聞こえる。
目覚めたくない。
身体を少し揺すられた。
「あ、はい」
次第に戻ってきた意識が、ここは治療院だと告げる。
「一応、依頼された時間になりました」
時計を見ると二時間経っていた。
嘘ではないかと思えるほど、一瞬で時間が過ぎた。
信じられないほど、ぐっすり眠っていたのだ。
「ありがとうございます」
まだ、呂律がしっかりしていない。
起き上がってテーブルを挟んだイスに腰掛けたが、すぐ言葉が出ない。
「いいですよ。すこしゆっくりしましょう。この後の予約は無いですし」
身体と意識が思うように動かない。
それでも、次第にクリアになるのが判る。
「あの・・・どうでしょうか?治りますか?」
「大丈夫でしょう」
実にあっさりと答えてくれた。
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カルテ番号 す・9 (7)
それから頭上に位置を変えると、両手の指を頭に当てた。
これが不思議に気持ちいい。
そして、頭に指を当てられているのに腸がグルグルと動き出した。
「もしトイレにいきたいようなら、いつでもどうぞ」
腸は動くが、便意も放屁したいとも思わなかった。
と、思っていたら急速な眠気で意識が無くなっていた。
「砂川さん、少し頭を上げてくれますか?」
声に起こされたが、頭は朦朧として身体は動かない。
僅かに上げた頭から首の後ろに手が入ってきた。
「いいですよ。そのまま力を抜いて」
その声の終わる頃には、またも意識が無くなっていた。
僅か数秒しか起きていられなかった。
夢の中だろうか。
とても温かい手で頭を抱いてもらっている。
私は幼児くらいで、手は母親だろう。
安心して眠れる。
そして眠っているのだが、何故か笑っていた。
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カルテ番号 す・9 (7)
それから頭上に位置を変えると、両手の指を頭に当てた。
これが不思議に気持ちいい。
そして、頭に指を当てられているのに腸がグルグルと動き出した。
「もしトイレにいきたいようなら、いつでもどうぞ」
腸は動くが、便意も放屁したいとも思わなかった。
と、思っていたら急速な眠気で意識が無くなっていた。
「砂川さん、少し頭を上げてくれますか?」
声に起こされたが、頭は朦朧として身体は動かない。
僅かに上げた頭から首の後ろに手が入ってきた。
「いいですよ。そのまま力を抜いて」
その声の終わる頃には、またも意識が無くなっていた。
僅か数秒しか起きていられなかった。
夢の中だろうか。
とても温かい手で頭を抱いてもらっている。
私は幼児くらいで、手は母親だろう。
安心して眠れる。
そして眠っているのだが、何故か笑っていた。
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カルテ番号 す・9 (6)
相手のタイプがわからない。
タイプが無いタイプとでもいえばいいのか。
人の集まり、社会に暮らしながら社会から外れて生きている。
外れ者やもちろんアウトローとは違う。
一見普通の人なのだ。
だが、普通とはかけ離れていると感じた。
これでも人を見抜く能力はかなり高いと思っている。
院長に気負いが感じられないから、何でも話せる。
一応聞いているようだが、人に興味が無いのかもしれない。
だが、他の人には話せなかった恥ずかしい話が素直に話せた。
質問も極めて生物学的な言い方だった。
そして言った。
「実はどんな症状かは私には問題でないのです。
症状を気にしているのは本人であり、私にはどんな症状でもする事は同じです。
簡単に言えば生命力を活性するだけですから」
マットの上に仰向けになって手を当ててくれた。
とても温かい。熱いに近い温かさだ。
話しながらでいいし、眠くなったら眠ってもいいという。
「依頼があれば、私は相手が動物でも妖怪でも幽霊でも宇宙人でも同じなんですよ」
私は気が緩んで、オナラが出たらどうしようと心配していた。
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カルテ番号 す・9 (5)
次の日、返信があり3日後に予約した。
砂川貴子の場所から高速を使って1時間で着けるはず。
どんな治療なのかも判らないが、もう安心していた。
店でも「何かいい事があった?」と聞かれるほどだった。
まだ何も変わっていないが、必ず変われると確信している。
そして当日、ワクワクする思いで出かけた。
待ちきれず早く出発したので、約束の時間より早く着いた。
駐車場脇の看板は錆びついていて、あまり頓着しない先生なのだろう。
他に患者さんがいるようでもないので、玄関で声をかけた。
「どうぞぉ」
のんびりした声で答えてくれた。
長年客商売をしてきたのだ。
相手を見る目を養わなければやってられない。
商売はいつでも真剣勝負だと思っている。
だから常に気を張っていた。
だが、この院長タイプに出会った事がなかった。
そうか、こういう人は飲みに来ないのか・・・
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カルテ番号 す・9 (4)
ある日の常連さん同士の話が何気なく耳に入ってきた。
県北部にあるという気功治療の話だった。
身近な人の体験を話していたが、聞き手は信じなかった。
だが砂川貴子は急に胸がドキドキした。
何だかわからないが、多分、これだ。
もっと詳しく聞き出したかったがそれは出来ない。
自分の悩み事は店の客には特に秘密だ。
インターネットで調べればわかるかもしれない。
まだ、何の情報も知らないのに貴子は光が差し込んだ気がした。
その常連さんには、おつまみのサービスをしてあげた。
閉店して軽く掃除をしてからアパートに戻った。
寝る前にインターネットで早速調べてみた。
該当する治療院が見つかった。
他にはないから多分間違いないだろう。
そして、その場でメールを送った。
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カルテ番号 す・9 (3)
毎日の下痢とガス(オナラ)だ。
大腸、小腸の検査では炎症も潰瘍もない。
最近は過敏性腸症候群といわれるが、緊張性下痢のようだ。
店を始めた当初から酷くなったから、おそらく緊張性なのだろう。
貴子の緊張が強いせいか、店にいるときは便意も起こらない。
部屋に帰って一人になると、2時間毎にトイレに行くほどだ。
放屁もしょっちゅうなので、部屋には誰も入れたくない。
また、こんな事は誰にも話せない。
40歳を過ぎて、ふと考えるようになった。
一人は気楽だが、もし、誰かと暮らす事になったら・・・
好きな男性ができたら一緒にいるだろう。
安心できる人といたら・・・
それは・・・マズイだろう。
病院では、生命に関わる事はないが完治するのは難しいと言われた。
症状によっては薬もあるが、貴子の場合は日常生活の改善だと言われた。
ストレスからだから、ストレスを無くせとも言われた。
生命に危害が無くても、結構深刻な症状だ。
治せるなら治したい。
治れば、また違う生き方も出来るかもしれない。
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カルテ番号 す・9 (2)
小さな店だが、今までもいろいろな事があった。
もう何があっても対処できる自信がある。
まして常連さんがほとんどだ。
もっと楽に商売が出来るはずなのに、毎日気が張ったままだ。
気を張る事が条件反射になってしまったようだ。
思い起こせば貴子は子供時分から気を使う性質だった。
のんびり屋の姉とは対称的だった。
「お前は楽じゃないねぇ」
母親から言われた言葉が忘れられない。
家族に対しても、友達に対しても気を使う。
気を許せる相手など誰もいなかった。
だから一人きりの時だけは、とても楽に過ごせた。
それもあって、結婚はしたくないのが本音かもしれない。
そして気を使う事が原因なのか、貴子は誰にも言ってない秘密があった。
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