「迷想中・迷走中・1062」

ある気功師・667

使える氣の種類だ。

私も空間は区別していない。

だから遠隔気功は普通に出来る。

だが時間は中々超えられない。

細胞は再生するのに部位により時間がかかる。

例えば皮膚なら若い状態なら28日。

肺なら数年、骨も数年かかる。

それらの時間を無視して治療できたなら・・・

故師匠は時間を無視できた。

だから再生が奇跡的に起こる。

イキナリ歩けない足で立てる。

見えない目がすぐ見えるようになる。

時を無視できる氣を使えるからだ。

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「迷想中・迷走中・1061」

ある気功師・666

何処だっていいんだ。

故師匠は氣をそういう観点で使っていた。

だから頭の病でも足の病でも区別しないで治療した。

部位だけではない。

病の種類もほとんど区別しなかった。

だから癌も原因不明の奇病も対応できた。

心の病も肉体の病も区別しなかった。

だから気功で回復改善できた。

私が初めて生駒研修所で見た事。

その後何度も目撃した事。

人間も動物も霊も区別していなかった。

現代も過去も区別していなかった。

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「迷想中・迷走中・1060」

ある気功師・665

ん？何処だっていいんだよ。

私はまだ頭で理解しようとしていた。

そう言われても・・・

やがてプロとなり、経験体験を積む。

元々私は常識から離れやすい性質だった。

常識もあるが・・・飽きる・・・

元々私は自分勝手、独善解釈が特技でもあった。

一応見聞きするが・・・飽きる・・・

どうやら氣は、かなり、いいかげんやヤツだ。

私の独善的慧眼が光った。

そして、ふっ、と故師匠の幾つもの言葉が甦る。

数年や10年もかかり、やっと意味を理解できる。

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「迷想中・迷走中・1059」

ある気功師・664

氣に関して、いろいろな人が解説する。

有名な人や、何かの専門家、博士など。

皆、難しい事を真面目に説明する。

だから理解できていない。

い、いや、私はケンカをふっかけているのではない。

ちょっと口が滑るだけだ。

ごめんなさい。

でも、氣は、もっと大きく広くやわらかなモノだ。

理屈で理解すると、その範囲にしか影響がでない。

最初は私もそうだった。

故師匠に訊ねた。

この場合、何処に手を当てて、何処から治療したらいいですか？

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「迷想中・迷走中・1058」

ある気功師・663

お互いが驚いた。

私もだが、相手も驚いていた。

雰囲気で私がほとんど素人だと思っていただろう。

それが、驚くほどの気功の強力さ。

私は相手が気功のエリートだと認識していた。

一体どんな氣を出すのか、楽しみでもあった。

それが、驚くほどの微弱さ。

本場のエリートが何故？

何故？の理由は後にわかる。

決して能力が小さいのではない。

氣を理解していないのだ。

気功を中医学の中に閉じ込めてしまったからだ。

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「迷想中・迷走中・1057」

ある気功師・662

中国は広く多くの人がいる。

子供の時から武術やその他で気功が出来る人がいる。

出来るといっても、もちろん少しだけだ。

そういう人達が集まって、試験を受ける。

合格者が気功科に入学できる。

更に卒業できるまでに絞られる。

400人に一人がプロになれると私は聞いた。

そのくらい狭き門だった。

その一人と交流の時間があった。

私は出来立てのホヤホヤの新米気功師だった。

お互い手を出して、相手を感じる。

それで、大抵の相手の力量がわかる。

私は新米だが、そのくらいは出来ていた。

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「迷想中・迷走中・1056」

ある気功師・661

氣の質は同じだと思う。

だが、その理解の仕方が違う。

違うというよりも、私の方が自由だ。

いいかげん、ともいう・・・

氣は実にいいかげんだ。

扱う人が〇〇と思えば、律儀に〇〇に留まる。

例えば中医学でも認めている中国気功。

血に沿い、あるいはツボと経絡に沿って流れるとしている。

中国気功は中医学に律儀に反応する。

裏切らない。

扱う人の意識を超えないのだ。

私が10年前に上海中医学大学の気功科で感じた事。

それは、素直な直感だった。

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「迷想中・迷走中・1055」

ある気功師・660

このようなセンターを訪れるのは過去を知る事。

10年間を振り返る事でもある。

私は気まぐれだけど、その気まぐれには意味がある。

いや、たまには、意味が、ある、事も、ある。

ある行動に結構大きな意味があった事に気づく。

私は考え無しに行動するタイプだ。

いや、少しは考えるのだが、考え続ける根性がない。

考えるに飽きる・・・だから、行っちゃえ！となる。

この時の行動も大きな意味があった。

夢中だった10年間。

プロ側に何とか入ったと感じた。

それを確認できた行動でもあった。

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「迷想中・迷走中・1054」

ある気功師・659

故師匠が祖となったこの気功。

生前は日本中にセンターがあった。

昇天してから10年経って、数は少なくなった。

それでも主な都市にはセンターが残った。

私は故師匠が昇天してからセンターには行かなかった。

龍村師匠と出会い、気功は手段で目指す方向は総合健康。

ホリスティックヘルスで難病や奇病を受け持った。

次第に考え方が私独自のものに変わっていった。

博多にそのセンターがあった。

気まぐれは私の特技だ。

治療師という事を黙って訪れた。

今の組織状態はほとんど知らない。

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「迷想中・迷走中・1053」

ある気功師・658

今回の依頼者は患者の両親。

家族の精神の安定が氣の治療に大きく応援してくれる。

いや、依頼者と私の共同作業ともいえる。

故師匠の言葉通りなのだ。

お互いの意識が一つとなる。

それは遥か宇宙からの癒し、回復の波動と共鳴する。

共鳴は強力になり、奇跡といえる結果をもたらす。

施術者だけでは奇跡は起こらない。

家族は患者の回復の鍵を握っているのだ。

心配し心を痛めているだけでは応援にならない。

病は家族の成長の機会でもある。

より明るく、心を落ち着ける必要がある。

厳しいけれど、それが患者の為になる。

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