強行軍で奈良へ来ています。
京都から近鉄特急。
鹿に会うのも30年ぶりです。
目的は奈良国立博物館で開催中の特別展「白鳳・花ひらく仏教美術」をどうしても観たかったから、、。
学生の時分、日本美術史の自由課題で深大寺の白鳳仏について調べ、薬師寺の薬師三尊や聖観音、法隆寺の橘夫人念持仏や夢違観音、兵庫の鶴林寺の観音立像、そして関東にもう一体、成田の竜角寺の薬師如来などを図版で見たりしました。
昨年には、上野の芸大資料館で興福寺の仏頭の展示があり、深大寺のお釈迦様も一緒に展示されたのを観に行きました。
そして8月の末に奈良でこの特別展が開催されているということを知り、家を離れずらいところ強行軍で一泊2日で観にいこうと思ってました。
深大寺のお釈迦様と竜角寺の薬師さまが並んでいて、鶴林寺の観音様と法隆寺の橘婦人念持仏と夢違観音と薬師寺の月光菩薩と聖観音様がひとつところにご光臨というのは空前絶後ではないでしょうか。すごく混んでいましたがとにかくそばで拝むことができてよかったです。
博物館の周りに東大寺あり興福寺ありとせっかく出かけてもったいないのですが、今回は白鳳展のついでなので京都府木津川市にある蟹満寺の白鳳仏のお釈迦様もかねがね観たいと思っていたので、博物館からJR奈良線経由で「棚倉」下車、田園の中を歩いて観に行きました。
奈良市内の人出と打って変わって、軽自動車しか通れないような小道をくねくねほとんど人とすれ違うこともなくのどかなところで大小のトンボが飛び交っていたりカマキリやチキチキバッタや蝶々、ツバメにカラスにトンビまで飛んでいるのを観ながら不思議なハイキングのようでした。お寺に着いても拝観に来ている2組の人に会っただけ。写真でしか観たことがなかった丈六仏ですが実物を目の前に感動しました。
蟹満寺を後に再び奈良市内に戻ったのですが、お寺の拝観時間も迫っていてくたびれてもいたので奈良町付近の迷路のような小道やレトロな商店街を巡って猿沢の池に出て、JR奈良駅前の宿に入りました。
明日中には家へ戻らねばならず、行きたいお寺と「歌枕」ならぬ「芝居枕」「浄瑠璃枕」つまり人形浄瑠璃や芝居の舞台となった土地に寄ってみたいと思って思案中です。奈良市内にも当然ありますし、人形浄瑠璃は大阪で生まれたものが多いですから、関西に多く分布しているのですが、その中から一箇所だけ寄れないかと思うのです。ちょっと時間の使い方としてミーハーですが、折角来ているので、、。
今まさに奈良にいるなんて信じられないことで、ちょっと興奮ぎみです。