東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

肌寒さが幸い

2018-05-11 03:20:25 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 GWより前のあの真夏のような暑さからは信じられないような気温の逆行。風邪でもひいてしまいそうな肌寒さですが、作業のためには幸いです。寒いとはいっても真冬の水で手が痺れるというほどではなく、何が幸いかといえば、膠が使いやすいということですね。暑くなってくると膠の効きがよくなくなるので、余計に多く混ぜたり、室内に冷房をかけて凌ごうとしたりしますが、やっぱり膠は涼しいか寒いくらいのほうが使いやすいと思います、冷房のなかった昔の土人形屋さんやだるま屋(張り子屋)さんは夏の暑い時期にはせっせと成形作業をして作り貯めして秋以降涼しくなってから地塗りや彩色中心の年間のサイクルで作業していたとも聞きますし、季節の気候に応じた作業というものがあったのだろうと思います。

 先日の一文雛等はやっとのことで発送できたので、これから素焼き済の人形の彩色と型抜き成形を同時に進めようとしていたところでした。例年だとGW明け以降はだんだん暑くなって地塗りや彩色はできないことはないですが、やっぱり膠の効きが違うのです。この肌寒さはラッキーです。

 小さな「ひねり鳩」から「丸〆猫」や「鞠猫」「犬」をはじめいつもの人形たちですが整理の悪いスペースで地塗りしています。

 夜中の作業中。十五夜さんは構って欲しいと膝に乗ってくるのですが、もう一寸待ってください。というと、ふて加減でガラクタの山の上に座って待っています。部屋の散らかり具合をお見せするのは恥ずかしいんですが、、、。