現在、日本橋室町の三井記念美術館で「三井家のおひなさま」と「特別展示 人形文化の華 創業三百年 吉徳これくしょんの名品」という展覧会が開催されています。(4月3日まで)
今週静岡から帰った翌日、所属させていただいている日本人形玩具学会の見学会があったので私も参加させていただきました。
正直言って、私には豪華な衣装人形や時代雛、などについて云々する知識も資格もないですが、技術の粋を結集させて作られた人形たちはすごいです。
その昔、日本橋室町は十軒店といって人形問屋さんが立ち並ぶ江戸東京の人形のメッカだったそうです。現在浅草橋に問屋さんが集中していますが、その中でも一番の老舗である吉徳さんが今年で創業300年ということで、吉徳さんに収蔵されているお人形の名品たちが、所縁の十軒店で公開されているということがまた歴史的なことなのだと思いました。
展示されているお人形たちには、これまでも公開されていて、私も何度か顔を合わせていますが、長年大切に保存され、こういう機会に展示される労力は大変なことだと思います。
ミーハーな私がいつも楽しみにしているのは3代目・原舟月の作のお雛さまです。お雛様には色々なスタイルがありますが、原舟月という名前は、江戸前の古今雛の創始者として必ず書物に出てくる人物です。その割には、これが舟月作であるという伝世のお雛様はそう多くはないようなので、このように実物を観ることができるというのは貴重な機会だと思います。
会場では、ごく最近出版された吉徳さんのコレクションの図録も販売されています。会場では舟月作のお雛さま以外にも普段観ることことができないすばらしいお人形が公開されていますので、興味のある方は是非お出かけになられることをお勧めします。
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