最後の今戸人形師といわれた尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)のお作りになられた今戸焼の土人形です。
この人形の型は春吉翁自ら起されたものである、と何かの本で読んだか聞いたかしたように憶えています。
それで想像しているのですが、この型はもしかすると「だるま乗り童子」の型を応用して作られたのではないか、、、??
似ていませんか?
画像の人形の型自体は春吉翁の創作であったにせよ、正面向きに熊に金太郎が跨っているという構図の今戸人形の型はもともとあったようなのです。都内の近世遺跡からの出土品中にありました。堤や相良の人形にある熊乗り金太郎の型に比較的に似ているように思いました。
他に出土品の中にやはり相良系統の人形に見られるような横方向に臥した熊に正面向きに座っている金太郎もありました。
今戸版のこれらの伝世の人形があったら見てみたいものです。
もう、あまり猛々しさを求められる時代では無いので、子供のために飾るということは廃れているのかも知れません。
この金太郎さんは、猛々しさと言うより、愛嬌や親しみがあるお顔や体型ですね。
拝見していると、のどかで、温かい気持ちになります。
帰りの新幹線は混んでいませんでしたか?
私が子供の頃大きな木綿の鯉のぼりがあったのですが、路地なので折角立てても真横に泳がなかったのです。それに設置する手間もかかるので何時の間に親戚に渡っていました。五月の端午の節句人形はなかったです。妹の節句は母の初節句に贈られた戦前のお雛様を飾っていて、私もそっちのほうがきれいだと思ってました。現代では初節句に親戚から人形を贈るというのも少なくなっているでしょうね。居住スペースのこともありますし、これはお仏壇にもいえることでしょうね。業界の人たちには厳しい時代かもしれません。そのせいか、スターウォーズの節句飾りとかミッキーのお雛様なんかもあるようです。この金太郎さん、おっしゃるとおり、猛々しさはないですね。以前これをお手本に作ったことがあるのですが「もっと元気な勇ましい顔にしたら、、」と言われたことがありました。