焼肉を食べに行く時は、小汚いお店のほうが好きです。
油ギトギトの壁や、煙でいぶされた天井とか、座敷の隅をサササと黒い物体が横切ったりするくらいのほうが、くつろげます。
高級焼肉店の煙の出ないロースターなんて、我が家にはお呼びじゃないわ。
これがフレンチやイタリアンだったら、バッチイお店には2度と行かないけど、焼肉だけは治外法権。バクバク、がつがつお行儀悪く食べるのが似合う、昔ながらの近所のお店がいいんだな。20年は通っている焼肉「光来」
備長炭を使ってなくてもノープロブレム。ガスコンロになんの不満があろうや。
滴り落ちる油と肉汁で、お約束のファィアーー。油断してると、すぐ炭化するのもお約束。
鶏の唐揚げも、マストで注文。げんこつ大のどデカイ唐揚げには、昭和臭のする合成着色料の赤もビビッドな缶詰チェリーがついてます。この時代、このチェリーに会えるのは、この店くらいじゃ?
ライス5個に、ラーメン3個、焼き飯も頼んで、家族一同7人でお腹いっぱい食べてのお会計は、しめて11450円。ひとりあたり単価と来たら、1600円くらいでした。
この店でなら「好きなだけ注文していいよ。」と、財布の中身を気にせずに、言い放つことができるのです。