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WCC、土着民族を差別する教説の廃棄を公式に発表

2012-02-29 | 先住民族関連
クリスチャントゥデイ  2012年02月28日19時24分

5月に開催される国連先住民族常設フォーラムへ参加呼び掛け
 世界教会協議会(WCC)は14日から18日までスイスボセイで開催された協議会において、「発見者の権利」を廃棄する声明を発表した。WCCエグゼクティブ委員会は、「『発見者の権利』はイエス・キリストの福音に完全に反するものである」とする声明文を発表した。「発見者の権利」はアメリカ大陸の土着民族をキリスト教の名の下に奴隷化することを正当化するために用いられてきた。
 1452年、当時のローマ教皇ニコラウス五世は、アメリカ大陸に住む先住民族であるインディアンの土地を侵攻し、殺害することを許可する教皇勅書を発行した。14世紀には、欧州の伝統ある諸教会の一部で、ノンクリスチャンの人間を拘束し、支配し、彼らの持ち物を押収してクリスチャンの君主のものとすることを正当化する文書が出されていた。
 他にも、アメリカ大陸を発見したコロンブスについて「発見と支配、従属下、遠隔の地を占拠する」ことについて書かれた歴史的な文書が残されている。スペイン、ポルトガル、英国、フランス、オランダなどがインディアンを支配下に置くことを認める教皇勅書を政治的に使用してきた。またこの教皇勅書は米国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの法律にも歴史的に導入されてきた。
 それゆえにエグゼクティブ委員会の声明文では「世界の土着民族の現状は、法的な慣例である発見の教説に基づく土着民族を従属させることを合法化させる政策に基づく結果生じたものである」と述べられた。声明文では、同教説による「キリスト教徒は土着民族の土地を侵攻し、土着民族を支配する権利を享受する」ことを現代のキリスト教会は否定することがはっきりと明示された。
 エグゼクティブ委員会の声明文では「世界の土着民族の現状は、法的な慣例である『発見者の権利』に基づく土着民族を従属させることを合法化させる政策に基づく結果生じたものである」と述べられた。声明文では、同教説による「キリスト教徒は土着民族の土地を侵攻し、土着民族を支配する権利を享受する」ことを現代のキリスト教会は否定することがはっきりと明示された。
 「発見者の権利」は人権を濫用するものであり、キリスト教会は「土着民族の生活や伝統文化、領土を保護する」ことが明確に示された。これまで土着民族の権利を保護するために多くの教会がこの教説を無効にするための努力を重ねてきた。声明文では、米国、カナダの諸教会において教説の無効化のための努力が重ねられてきたことが言及されている。「発見者の権利」は第11回国連先住民族常設フォーラム(UNPFII)のテーマにもなっており、エグゼクティブ委員会では、諸教会が国連で開催される議題に注意を払う必要があると呼び掛けている。
 UNPFIIは5月7日から18日までニューヨークで開催される予定である。同フォーラムの開催を考慮して、WCCエグゼクティブ委員会の声明文では、諸教会および超教派組織がUNPFIIへ積極的に参加し、フォーラムで進展が見られるように促していくことを呼びかけている。
 声明文では各国政府に対し、土着民族に影響する政策、規制、法律について、国際規約、特に国連先住民権利宣言および国際労働機関(ILO)の先住民・種族民条約(第169号)を順守するように要求している。
 声明文を通して、WCCは土着民族の権利を保護し、加盟諸教会に対し、それぞれの国、教会史における土着民族に対する接し方を顧みて、土着民族に関して諸教会が直面する課題についてより深い理解をしていくように呼び掛けている。
http://www.christiantoday.co.jp/article/4209.html

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“真実”という名の村の現実 メキシコ

2012-02-29 | 先住民族関連
朝日新聞 2012年2月28日

[掲載]「JICA's World」2010年11月号
 朝、まだ暗い時間に女性があくびをしながら起きてくる。かまどで火をたき、トルティージャ(トウモロコシの薄焼きパン)を焼いてコーヒーを入れる。しばらくして、夫と二人の息子たちが目覚めると、女性はトウモロコシのペーストを水に溶かしてペットボトルに入れた。この「ポソル」は、畑に働きに出る男たちのエネルギー源となる。
 ここはメキシコ最南部チアパス州、「真実」を意味するラ・レアリダという名を持つ山奥の小さな村。
 朝食を済ませた男たちは、マチェーテ(山刀)とポソルを手に、畑へ向かう。歩いて片道30分以上。畑に着いたころ、ようやく空が明るくなってきた。目の前の斜面にはトウモロコシ畑が広がっている。今日はトウモロコシの実を採る作業だ。きつい傾斜でよろけそうになる体を足で踏ん張り支えながら、マチェーテでトウモロコシの周りの草やツタを払い、実を摘んでいく。
 1994年1月1日、チアパス州は世界の注目を集めた。NAFTA(北米自由貿易協定)が発効するこの日、先住民たちが武装蜂起ののろしを上げたからだ。500年前にスペイン人が上陸して以来、土地を奪われ奴隷のように扱われてきた先住民は、100年前のメキシコ革命で、一部の大地主から土地を取り戻すも、結局、暮らしは改善されなかった。
 そして、ついに「もうたくさんだ!」と自分たちの要求を掲げ蜂起したのだ。NAFTAが発効すれば、安価な農産物が次々に輸入され、農民である彼らの生活をさらに追い込むことになる。先住民たちはチアパスの4都市を制圧。声明を出すと、すぐに撤退した。
 これに対して政府軍は山奥の村々へ侵攻。だが、内外の世論に押されて停戦し、両者の対話が始まった。山村で先住民が開いた大規模な集会には、世界中から数千人規模の支援者が集まった。ラ・レアリダもそんな村の一つだ。
 昨年9月、久しぶりにラ・レアリダ村を訪ねると、先住民の生活は以前とほとんど変わっていなかった。この間、3度政権交代したが、政府との交渉は進まず、停止している。人口の3分の1を先住民が占めるチアパス州は、辺境ではあるが資源の豊富な地域だ。トウモロコシやコーヒーといった農作物に加え、石油や天然ガスなどを多く産出する。これこそ、政府が先住民に自由を認めない理由なのだ。
 資源を持ち去られ、その恩恵に浴するどころか農作物を安く買いたたかれ、食べていくのがやっと。これが先住民の現実だ。
 先住民が求めるごく普通の生活は当然の“権利”。だが、何年たっても変わらない状況に、多くの若者が都会へ向かい、中には国境を越えアメリカへ出稼ぎに行く者もいる。ラ・レアリダ村にはまだ、電気さえない。一部の政府支持者の家には太陽光パネルが支給されているが、蜂起を支持し政府にくみしない人々は、灯油ランプに頼るしかない。
 駐留していた軍も姿を消し、一見のどかなラ・レアリダ村だが、“真実の村”の真実は、世界にはなかなか伝わらない。
 文・写真=篠田 有史(フォトジャーナリスト)
http://www.asahi.com/eco/column/earth_gallery/TKY201202270137.html

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カジノで街おこしを 阿寒湖温泉で17日サミット 釧路商工会議所が構想

2012-02-29 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 02/28 10:04)

 【阿寒湖温泉】日本のカジノ合法化とカジノによる地域振興を目指し、釧路商工会議所は3月17日、阿寒湖アイヌシアター「イコロ」(釧路市阿寒町)で「第7回日本カジノ創設サミットINくしろ阿寒湖温泉」を開く。道内開催は初めて。
 同会議所青年部は2005年、滞在型観光の柱の一つとして同温泉でのカジノ構想を打ち出した。カジノ誘致に向け、06年に経済人による「くしろ複合観光・ゲーミング誘致研究会」、昨年末に釧路市議有志による議員連盟が設立された。
 サミットは、全国カジノ誘致団体協議会(静岡県熱海市)に参加する石川県や徳島県などの民間団体が中心となり、03年から持ち回りで開いている。道内からも小樽市の団体に加え、08年に釧路の誘致研究会が加盟した。<北海道新聞2月28日朝刊掲載>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/353766.html

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講演:南米と茨城の農家ら取材、柴田さんが来月2日に東山で /京都

2012-02-28 | 先住民族関連
毎日新聞 2012年2月27日 地方版

 南米に先住民族を訪ね続け、東京電力福島第1原発事故後は出身地の茨城県で影響を受ける農漁業者を取材する東京都在住のフォトジャーナリスト、柴田大輔さん(31)の話を聴く集いが3月2日午後7~9時、京都市東山いきいき市民活動センター(東山区)である。
 柴田さんはコロンビアから内戦などの影響で隣国エクアドルに逃れ、難民生活を送る先住民族を07年から取材。昨年末にも現地を訪れ、交流してきた。また、昨年3月から同県で原発事故の影響に向き合う農家や漁業関係者も取材している。
 集いでは柴田さんが撮影した写真を紹介しながら現地の状況や感想を話す。メキシコ先住民運動連帯関西グループと日本ラテンアメリカ協力ネットワークの主催で参加無料。問い合わせは成田さん(090・8123・8678)。【太田裕之】
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20120227ddlk26040229000c.html

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フォーラム:植民地での教育考える--来月3・4日、東京学芸大で

2012-02-28 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2012年2月27日 東京夕刊

 大日本帝国時代の植民地における昔話や教育について考えるフォーラムが、3月3、4の両日、東京学芸大(東京都小金井市)で開かれる。いずれも午後1時開会。
 3日のテーマは「中国・満州の昔話と教育」。飯倉照平・東京都立大名誉教授の講演「中国『東北』をめぐる民間伝承」や全京秀・ソウル大(韓国)教授の講演「特務機関と人類学者が共に作った満蒙(まんもう)民族学」のほか、シンポジウムなど。4日は「帝国日本と国語・教科書」をテーマに、石井正己・東京学芸大教授の趣旨説明「帝国日本の植民地教科書」▽小川正人・北海道立アイヌ民族文化研究センター研究課長の講演「近代アイヌ教育史における『日本語』と『アイヌ語』」▽荻原真子・千葉大名誉教授の講演「国家・民族・個人にとっての言語」--など。 予約不要、入場無料。問い合わせは石井教授研究室(電話042・329・7246)へ。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120227dde018040073000c.html

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決議の背景

2012-02-26 | 先住民族関連
(日本農業新聞  02月25日)
 
 国連の国際協同組合年決議の背景は何か。決議は、協同組合を「女性、若者、高齢者、障害者および先住民族を含むあらゆる人々の経済社会開発への最大限の参加を促している」と認識し、「持続可能な開発、貧困の根絶、都市と農村地域におけるさまざまな経済部門の生計に貢献することのできる事業体・社会的企業としての協同組合の成長を促進し、新興地域における協同組合の創設を支援するためにさらなる行動を取る」よう求めている。このように決議は経済社会開発における協同組合の役割について評価を行い、とりわけ国連ミレニアム開発目標への協同組合の取り組みに強い期待を表明している。

記事の続きを読むには会員登録(無料)が必要です>>
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=12752

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室蘭・高砂小でアイヌ文化学ぶ―ムックリ「難しい」

2012-02-26 | アイヌ民族関連
【室産民報 2012年2月25日(土)朝刊】

 室蘭市高砂小学校(傳法満校長、260人)の4年生46人が23日、同校での総合的な学習の時間に、アイヌの文化に触れた。アイヌ協会登別支部(合田克己支部長)のメンバー5人が講師を務めた。
 富樫利一さんは室蘭のアイヌ語地名やアイヌ民族がカムイ(神)や感謝の気持ちを大切にしていたことを紹介。また幌別と様似に伝わる話を基にした紙芝居「海のカムイのおくりもの」を披露した。
 この後、児童はアイヌ紋様の刺繍(ししゅう)が施された民族衣装のミプ(着物)とマタンプシ(鉢巻き)を身に着けた。林明子さんや上武やす子さんらに教わり、民族楽器・ムックリの演奏や古式舞踊に挑戦。 板状の竹でできたムックリは、口に当て、結ばれた糸を引っ張って音を出す。児童は独特の演奏技法に「難しい」と悪戦苦闘した。林さんが手本を見せるると、児童は「ビョンビョンと音がして面白い」と笑顔を広げた。
(成田真梨子)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/02/25/20120225m_03.html

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菊とメープル:ある日系人の物語/5止 名誉回復、後世のため

2012-02-25 | 先住民族関連
毎日新聞 2012年2月24日 東京夕刊

 ブリティッシュコロンビア州だけでも120以上の催しを開きました。戦争中の強制移住でカナダ各地に散り散りとなっていた日系人に横のつながりができたのです。その年の11月に「日系カナダ市民協会(JCCA)」全国大会が開かれ、「強制移住についてカナダ政府の謝罪と補償を求めよう」との声が湧き上がりました。
 交渉するには、日系人が一つにまとまる必要があります。JCCAの支部がない州もありましたから、新しい全国組織「全カナダ日系人協会(NAJC)」を80年に設立し、初代会長に就きました。日系人を掘り起こし、説得する日々でした。カナダ憲法制定(82年)の前には、「憲法には人権憲章が必要だ」と日系人の体験を議会で訴えもしました。
 強制移住を体験していない日系3世は「カナダとして恥ずべきことだ」と謝罪・補償請求に積極的でした。1世は「仕方がない」と考えました。強制移住や日本送還で尊厳を踏みにじられた2世は、自分が何者か自信を持てない「失われた世代」です。「今さら何を」との声も多かった。私は「補償は後世への義務だ」と訴えました。請求方針を一本化した84年に会長を降り、政府交渉は次の会長が行いました。
 <カナダ政府は88年、日系人1人あたり補償金2万1000ドルの支払いに同意し、約50年ぶりに日系人の名誉が回復された。先住民族など他の少数民族の権利回復運動に強い影響を与えた>
 先住民族は現在、大小約400件の権利回復を申し立てているといいます。火をつけたのは我々です。
 <名誉回復後、日系人と非日系の結婚が進んだ。2001年の統計では日系人同士の結婚は3割にとどまる>
 もう「血」で人々を区別する時代ではありません。現在、カナダなど3カ国に7店の土産物店を営む傍ら、母校・関西学院からの留学生に話をします。例えば次のように。
 「自分は日本人なのか、カナダ人なのか--。どちらにもなれる存在だと気づき、それを生かしてきました。大切なのはアイデンティティー(自分らしさ)です。往々にして所属する組織で人生が決まる日本は『世界の例外』。自分の個性をどう生かすかを考えて」と。苦しいことも多かったけれど、実りある人生です。【バンクーバーで山科武司】=おわり
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120224dde007040063000c.html

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菊とメープル:ある日系人の物語/4 先住民族と寝食共に

2012-02-24 | 先住民族関連
毎日新聞 2012年2月23日 東京夕刊

 <ゴードン門田さんは関西学院高等部(兵庫県)を卒業後、1952年にカナダに戻った>
 「日本で大学を出よう」と思わないでもなかったのですが、その時点で5人の兄のうち3人がいたカナダに帰りました。父を継いで製材の仕事がしたかったので、製材所で働きつつ、ブリティッシュコロンビア大学で学びました。夏休み中は働き、秋に大学に戻る生活です。
 バンクーバーから約100キロ北のウィスラー近郊にある製材所で先住民族と一緒に働いたことがあります。1日10時間、週6日、製材所で住み込みで働き、土曜日の終業後、15マイル(約24キロ)離れた彼らの保留地「マウントクーリー」に向かいます。「まだか」「もうすぐだ」と問答しながら歩き、午後10時半ごろ、製材所から12マイル先のペンバートンという町に着きました。
 彼らの目的地は当時町に1軒しかないビアホールでした。ビアホールは閉店が午後11時で、先住民族には一度に2杯しか注文できない厳しい規則が課せられていました。彼らは店を追い出される11時半までの1時間、一気飲みを続けました。
 その後、フラフラになりながら3マイル歩き、保留地にたどり着きました。あばら家に案内され、臭く、度数の強い自家製酒をふるまわれました。酔っぱらった彼らは「やつら(白人)は何も分かってない」と繰り返していました。抑圧された生活を送る彼らの唯一のうさ晴らしが酒でした。
 <日系人をカナダ沿岸部から160キロ以東に強制移動させた戦時令は49年に解除された。その後、一部の日系人はバンクーバーなどの沿岸に戻ったが、多くはカナダ各地に分散されたままだった>
 差別は根強く残っていました。日系人仲間でクリスマスパーティーを開こうと会場に電話で申し込みました。「大歓迎」と言われたのですが、数日後に打ち合わせに行くと、会場の持ち主は日系人と見て顔色を変え、「絶対にジャップ(日本人の蔑称)には貸さない」と言いました。58年か60年ごろの話です。
 製材から貿易に仕事の興味が移り、やがて61年に旅行業を始め、日本からの観光客誘致に力を入れました。日本でドルの持ち出し額が制限されていた64年、バンクーバー市を説得して観光誘致使節団を結成し、日本各地で「カナダに来てください」と訴えました。翌年はカナダ連邦政府の観光誘致団も日本に連れて行きました。次第に日本からの観光客が増えるようになりました。【バンクーバーで山科武司】=つづく
http://mainichi.jp/select/world/news/20120223dde007040020000c.html

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白老町がアイヌ民族博物館に24年度も1500万円補助

2012-02-24 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2012年2月23日(木)朝刊】

 白老町議会総務文教常任委員会協議会が22日開かれ、町側は入館者の激減などにより経営状況が悪化しているアイヌ民族博物館に、引き続き1500万円の補助を24年度も実施する考えを示した。
 アイヌ文化調査研究強化対策事業として同博物館に補助される1500万円は学芸員4人分の人件費。町側は民族共生の象徴となる空間の白老選定に関連し「国立博物館ができるまでの間、確実にアイヌ民族博物館を残さなければならない」と支援の必要性を強調した。
 存続が危ぶまれる状況にある。23年度の入館者数は、東日本大震災や原発事故の風評被害、円高の影響から入館者の4割を占める外国人観光客が6割強減少、22年度20万2千人だった総入館者数は23年度約14万5千人と見込まれ、入場者収入は4400万円の減額を予測している。
 同博物館は経費節減対策として退職者の不補充、23年度定期昇給の凍結(24年度も継続予定)などを実施。経営安定化に向けたさらなる対策として、閑散期における職員雇用の休止、売店の一時閉鎖、休館日の設定、誘客対策特別チームの編成などを模索している。
 今年1月、町に補助金支援を要請した同博物館は「危機的な財源不足から博物館事業の後退などを余儀なくされる状況になることが現実味を帯びている」と窮状を訴え、新年度予算で2398万円の財源不足が生じ、運営が立ち行かなくなる懸念を示した。
 同博物館はアイヌ文化の保存、公開、伝承活動など先駆的な役割を果たしており、平成19年策定の白老町アイヌ施策基本方針の目的達成に向けて町は「その一翼を過去もこれからもしっかりと果たしていくことが確実」ととらえている。
 民族共生の象徴となる空間整備に向けても、天皇陛下訪問はじめ関係閣僚、国会議員、関係省庁幹部の相次ぐ視察を挙げて「注目を浴びており、重要な位置づけを有している」との認識を示している。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/02/23/20120223m_08.html

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クリル諸島はアイヌの土地か?

2012-02-23 | アイヌ民族関連
VOR ロシアの声 21.02.2012, 15:39

特集: アイヌの歴史
 2005年秋、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は東京訪問の準備を進めていた。訪日の際、日本側はいつも通り、北方領土問題を取り上げるつもりでいた。しかしここで突然、ロシアと日本の領土紛争に予期せぬ第三の勢力が現れた。日本に在住するアイヌ人を束ねる「ビリカモシリ協会」が、ロシアと日本の外務省に書簡を提出したのだ。書簡のなかでは、係争中の四島がロシアの領土でもなければ、日本の領土でもなく、しいては露日両政府がその領有権交渉を行う権利はなく、アイヌ民族の意見を聞く必要がある、とされていた。さらに、アイヌ民族は将来、当該地域に自治管区を創設する意向であり、日本政府とロシア政府は、交渉を停止させるべきだと主張した。アイヌ民族の自治管区創設については、初めて公にされたものである。
 書簡に対して日本外務省は、書簡を受け取ったものの、他の住民に比べてアイヌ人を特別扱いすることはできない、と反応した。
 ロシア外務省の高官は、書簡の文責者およびコメルサント紙の記者とのインタビューのなかで、今回の事件を「滑稽談」と名付け、いかなる領土も、かつて住んでいた部族の要求は予測できないものだ、と応じている。
http://japanese.ruvr.ru/2012_02_21/66513571/

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ことばの遅いバイリンガルの赤ちゃん、両方の言語で検査を 米研究

2012-02-22 | 先住民族関連
AFPBB News 2012年02月21日 21:48 発信地:バンクーバー/カナダ

【2月21日 AFP】2言語以上が話される家庭で育つ赤ちゃんは、1言語の家庭よりも言葉を話し始めるのが遅いことがあるが、この原因がわからずに親たちは困惑することがある。
 一般通念としては、子どもたちが混乱してしまうために話し始めるのが遅くなるという考え方がある。一方で、子どもたちは素早く容易に複数の言語を習得する能力がある「小さな天才たち」なので、話し始めるのが遅く感じるのは、ただの思いこみだという話を聞くこともある。
 だが、米心理学者のエリカ・ホフ(Erika Hoff)氏は、「どちらの見方も誤っている」と、カナダのバンクーバー(Vancouver)で開かれた米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science、AAAS)のカンファレンスで語った。
 ホフ氏は、バイリンガルの子どもたちの言語習得レベルは2つの言語のそれぞれの試験結果をあわせると、単一の言語を学んでいる子どもと同じになることが分かったと述べ、子どもたちを1言語の能力だけで評価するのではなく、両方の言語をあわせた能力で評価すべきだと提言した。
「2つの言語にさらされている子どもは、1つの言語だけを聴く子どもと比べて、それぞれの言語を聴く量が減る。そのため、それぞれの言語の修得度をそれぞれ高めるための時間がかかる」とホフ氏は語った。
■ことばの遅い子、不安なら昔からの検査方法を
 言語の発達を測定する検査には、過去数十年にわたって2種類の検査があった。LDS(Language Development Survey)とマッカーサー乳幼児言語発達質問紙(MacArthur Bates Communicative Development Inventory)と呼ばれるこの2つの検査は、両親に対して、2歳前後の子どもがどれだけの単語を知っているかを質問する検査だ。
 両親に質問するタイプのこれら検査方法は精度が低いように思われがちだが、専門家らによるとその精度は高い。特に、話し始めるのが遅い子どもを生後24~30か月の時点で特定するのに非常に効果があるという。子どもが話し始めるのが遅いかどうかを知ることは、自閉症や聴覚障害、精神障害などの子どもの疾患の早期発見に役立つと専門家は述べる。
 バイリンガルな子どもについては、ホフ氏は、片方の言語の検査結果が悪いことに落胆せずに、子どもの能力を十分に把握するために、両方の言語の検査を行うことを推奨している。(c)AFP/Kerry Sheridan
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2859535/8515356?ctm_campaign=txt_topics

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平成24年度新事業活動促進支援補助金「アイヌ中小企業振興対策事業」の公募について

2012-02-22 | アイヌ民族関連
中小企業庁 平成24年2月21日

本事業は、アイヌ中小企業の産業の振興を図るため、アイヌ民工芸品に関して、展示会開催支援、技術研修支援、アイヌ民工芸品に係る調査を実施するものです。今回、下記の要領で公募を開始しますのでお知らせします。

1.事業名
平成24年度新事業活動促進支援補助金「アイヌ中小企業振興対策事業」

2.事業内容
アイヌ中小企業振興対策のために、補助対象者が行う次の事業に必要な経費の一部を補助します。

展示会の開催
アイヌの民工芸品についての理解を深めてもらうとともに、製品の販路拡大を図るため、大消費地等において展示会を開催します。
技術研修会の実施
北海道内のアイヌ民工芸品制作者を対象に、技術の向上、新商品のアイディア開発等のため、研修を行います。
調査事業の実施
アイヌの事業者等が販売戦略や経営戦略を構築し、安定的な経営等ができるよう、「アイヌ民工芸品産業の振興を支援するための具体的な方策」に係り、分析・検討等のための有識者による委員会の設置を行うとともに、それら調査・分析の結果や活用方法等をとりまとめる事業を実施します。

3.公募期間
平成24年2月21日(火)~3月19日(水)17:00まで(必着)
受付時間 月曜~金曜(祝祭日を除く)10:00~12:00、13:30~17:00

※本公募は、平成24年度予算成立後、速やかに事業を開始できるようにするため、予算成立前に公募の手続きを行うものです。本事業は、平成24年度予算に係る事業であることから、予算の成立以前においては、採択予定者の決定となり、予算の成立等をもって採択者とします。

4.交付の対象
「民間事業者等」であって、アイヌ民工芸品に関する知見を持っている事業者。
なお、「民間事業者等」とは、国及び地方公共団体を除く企業又は団体で、定款等により代表者、活動内容及び財産管理方法等について確認できる者をいいます。

5.補助率
補助対象経費の2分の1以内

6.公募説明会の実施
本公募に関する説明会を以下の日程にて実施しますので、2月27日11:00までにFAXにて御連絡ください。
なお、参加者については、1提案者につき、3名以内とします。

日時:平成24年2月28日(火)10:00より
場所:経済産業省別館 8階 843会議室
〒100-8912 東京都千代田区霞が関1-3-1

※会議室入口にて名刺を頂戴いたしますので、必ずご用意ください。
※本補助事業の採択にかかり、本説明会の参加を義務付けるものではありません。

7.その他
詳しくは、公募要領をご参照下さい。

8.公募要領及び公募申請手続のための書類
公募要領[PDF]
公募申請書等の様式[WORD]
公募申請書等の記入要領[PDF]
9.その他
事業終了後の確定検査によって支払額が確定します。なお、交付決定時に補助事業者にお渡しする「補助事業の事務処理マニュアル」をご参考までに添付します。

補助事業の事務処理マニュアル[PDF]
アイヌ政策推進会議に関する情報は以下を参考にしてください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ainusuishin/index.html

10.提出先・問い合わせ先
住所:〒100-8912 東京都千代田区霞が関1-3-1
部署:中小企業庁事業環境部財務課(担当:佐竹)
FAX:03-3501-6868
電話:03-3501-5803
提出方法:持参又は郵送
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/koubo/2012/0221Ainu.htm

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登別・アイヌ文化の美が数々、衣装展ピリカノカ開催

2012-02-20 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2012年2月19日(日)朝刊】

 アイヌ民族衣装展「ピリカノカ」が18日から2日間の日程で、登別市幌別町の鉄南ふれあいセンターを会場に始まった。伝統文化を現代に継承する民族衣装などが来場者の目を引いている。
 北海道アイヌ協会登別支部(合田克己支部長)、知里真志保を語る会(会長・合田支部長)の主催。ピリカノカはアイヌ語で「美しい形」の意味。衣装展は、古来からの美を伝承しアイヌ文化の普及を図ることを目的に毎年開催している。
 ピリカノカの会(上武やす子代表)のメンバーが手作りした民族衣装をはじめ、伝統の模様をあしらったランチョンマットやタペストリー、テーブルクロスといった現代工芸品、約200点を展示。来場者は「どのようにして縫ったのかしら」などと出来栄えに感心しながら、作品の数々に見入っていた。
 初日は第29回知里真志保を語る会講演会も開催。札幌大学副学長の本田優子文化学部教授が「アイヌ文化を学ぶということ」と題して講演したほか、同大ウレシパクラブと登別古式アイヌ舞踊保存会による古式舞踊が披露された。
 ピリカノカはきょう19日まで。時間は午前10時~午後4時で、入場無料。
(有田太一郎)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/02/19/20120219m_05.html

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アイヌ工芸展で最優秀賞

2012-02-19 | アイヌ民族関連
十勝毎日新聞 2012年02月18日 13時56分

 第45回北海道アイヌ伝統工芸展(北海道アイヌ協会主催)で、同協会帯広支部の丹野和子さん(53)が制作した着物が最優秀賞(北海道知事賞)に選ばれた。初めての入賞で最高賞を受賞した丹野さんは「(連絡を受けて)『うそでしょ』と思った。本当にうれしい」と喜んでいる。
 丹野さんは15年ほど前からアイヌ文様の刺しゅうを始めた。同協会会員とその家族を対象とした同工芸展、誰でも出品できるアイヌ工芸作品コンテスト(財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構主催)に10年以上出品を続けている。
 受賞作の着物は昨年5月から制作に取り掛かった。アイヌ刺しゅうの伝統のオホ(チェーンステッチ)の幅広い縫い方に初挑戦し、「布や糸がつらないように同じ間隔で縫っていくのに手間がかかった」と丹野さん。
 仕事の合間や気分が乗ったときに作業をしたため、完成したのは締め切り間近の今年1月下旬だった。苦労して仕上げた着物は審査員一致で最優秀賞に選出された。入賞作は全国を巡回し、手元に戻ってくるのは1年後となる。
 自らもアイヌ刺しゅうを楽しむ夫(58)は「苦節何年でやっと取ったね」と祝福し、13日に札幌で開かれた表彰式には一緒に参加した。
 同工芸展で優秀賞以上に3回入賞すると、優秀工芸師に認定される。丹野さんは「これからも出品を続け、優秀工芸師を目指したい」と張り切っている。
http://www.tokachi.co.jp/news/201202/20120218-0011815.php

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