(毎日新聞 2009年8月30日 地方版)
札幌市内で27日から開かれていた「北方圏の環境と文明」国際シンポジウム(毎日新聞社などによる実行委員会主催)は最終日の29日、伊達市などに会場を移して、見学会と講演会が行われた。
来日中のスウェーデン王立科学アカデミーの研究者らは「アイヌ民族博物館」(白老町)や、縄文時代の住居跡などがある北黄金貝塚遺跡(伊達市)を見学。北海道の文化に触れた後、「だて歴史の杜カルチャーセンター」(同)での講演会に臨んだ。
基調講演したスウェーデン国立北極研究所のアンダース・カルクビスト教授は「北極圏では資源確保を目的に国境の線引き争いが起きている一方で、温暖化のためにさまざまな変化が起きている」と報告。「地球の未来のために各国が協力して、問題解決のための研究をする必要がある」と話した。
また、伊達市噴火湾文化研究所の大島直行所長と、国際日本文化研究センターの安田喜憲教授が「縄文が語る確かな未来」と題して対談。大島所長は「縄文時代の研究は、土器などのモノだけを見るのではなく、その文化的な背景にも目を向ける必要がある」と主張した。安田教授は「縄文人は環境と調和して1万年も生き続けてきたが、今は欲望のおもむくままに搾取して破壊し続けている。これから現代人はどうあるべきかを縄文人から学ぶ必要がある」とした。【佐藤岳幸】
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090830ddlk01040109000c.html
札幌市内で27日から開かれていた「北方圏の環境と文明」国際シンポジウム(毎日新聞社などによる実行委員会主催)は最終日の29日、伊達市などに会場を移して、見学会と講演会が行われた。
来日中のスウェーデン王立科学アカデミーの研究者らは「アイヌ民族博物館」(白老町)や、縄文時代の住居跡などがある北黄金貝塚遺跡(伊達市)を見学。北海道の文化に触れた後、「だて歴史の杜カルチャーセンター」(同)での講演会に臨んだ。
基調講演したスウェーデン国立北極研究所のアンダース・カルクビスト教授は「北極圏では資源確保を目的に国境の線引き争いが起きている一方で、温暖化のためにさまざまな変化が起きている」と報告。「地球の未来のために各国が協力して、問題解決のための研究をする必要がある」と話した。
また、伊達市噴火湾文化研究所の大島直行所長と、国際日本文化研究センターの安田喜憲教授が「縄文が語る確かな未来」と題して対談。大島所長は「縄文時代の研究は、土器などのモノだけを見るのではなく、その文化的な背景にも目を向ける必要がある」と主張した。安田教授は「縄文人は環境と調和して1万年も生き続けてきたが、今は欲望のおもむくままに搾取して破壊し続けている。これから現代人はどうあるべきかを縄文人から学ぶ必要がある」とした。【佐藤岳幸】
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090830ddlk01040109000c.html