先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

8月からアイヌ民族ガイドのツアー 阿寒湖温泉 アイヌ文様の刺しゅうや木彫りなど体験

2020-07-31 | アイヌ民族関連
北海道新聞 (2020/07/31)
 阿寒アイヌ工芸協同組合はアイヌ民族がガイドを務めるツアーを8月から阿寒湖温泉で新たに始める。ツアーは計4種類で、自然散策やアイヌ文様の刺しゅう、木彫り体験などを楽しめる。7月30日にはホテル従業員らを対象にしたモニターツアーが行われ、湖畔の森で行われたムックリ演奏の体験ツアーには18人が参加した。阿寒湖アイヌコタン在住の3人が、自身が聞いた雄阿寒岳と雌阿寒岳に関する伝承や自然を敬うアイヌ民族の世界観を紹介。ムックリ体験では「手首のスナップを使ってひもを引っ張ります」などと演奏のコツを教えた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6176576262001

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アイヌがガイド 阿寒でツアー

2020-07-31 | アイヌ民族関連
NHK 07月30日 19時02分

釧路市の阿寒湖畔では、アイヌの人がガイドとなり自然や文化を体験してもらうツアーが本格的に始まるのを前に、地元の関係者向けにモニターツアーが行われました。
阿寒湖畔で行われたモニタ−ツアーには、地元の宿泊事業者や行政の関係者などおよそ20人が参加しました。
この中では、まず、ガイドを務める地元のアイヌの男性が森の入り口にある木に、ひえやあわといった穀物などを供えて旅の安全を祈願しました。
そして、参加者は森の中に入り、アイヌが自然と調和して暮らしてきたことや昔からの言い伝えなどについて説明を受けながら1時間ほど散策しました。
そして、伝統楽器のムックリの演奏を体験し、うまく音を出すためのコツを教わっていました。
ツアーは8月1日から本格的に始まり、伝統的な刺しゅうや木彫りの体験なども行えるということです。
30日のモニターツアーでガイドを務めた阿寒アイヌ協会の廣野洋会長は「ツアーを通じてアイヌの世界観を知ってももらうことで、アイヌ文化の振興につなげていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200730/7000023392.html

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アイヌの履き物「ストゥケレ」をヒントにした、グラフィカルなスニーカーが新しい!

2020-07-31 | アイヌ民族関連
PEN 2020AW/086

シューレースとアッパーが一体となった有機的なデザイン。¥23,100(税込)/フラワーマウンテン(ブリースジャパンTEL:03-5341-4844)
2015年にファーストコレクションをリリース。海外の名高いセレクトショップでも瞬く間に人気を得た、日本発のフットウエアブランドがフラワーマウンテンだ。ブランド名はデザイナーが通った山のニックネームに由来し、自然界から切り出したモチーフとライフスタイルを反映させた靴づくりを信条とする。今回取り上げた「ライキリ」は、アイヌ民族の履物であるストゥケレをヒントにした、グラフィカルなデザインが特徴。シューレース使いが快適なホールド感をもたらし、履き心地も抜群。アッパーは太陽や山など自然の造形からインスピレーションを得たオリジナル柄で、有機的なフォルムをもつソールのデザインも出色。唯一無二の存在感を感じさせるスニーカーだ。
独特のシューレース使いはアイヌ民族の履物「ストゥケレ」をモチーフにしている。アッパーのプリント柄は自然界からヒントを得た同ブランドのオリジナルだ。
コルク素材を使用したインソールは、吸湿性に富む。また靴内部は抗菌・防臭機能があるagion社製の素材を採用。常に快適な履き心地が楽しめる。
https://www.pen-online.jp/news/fashion/trend85/1

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白老 繊細な刺しゅうずらり アイヌ協会が作品展

2020-07-31 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2020/7/30配信
 白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)は、白老町コミュニティーセンターで運営する「かふぇピラサレ」でアイヌ文様刺しゅうの作品展を開いている。  同協会が主催し、昨年7月から11月に川沿生活館で開いた「実践上級講座(伝統文化指導者育成)・ア…
この続き:216文字
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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/24992/

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新時代のアイヌ

2020-07-31 | アイヌ民族関連
読売新聞 2020/07/30 05:20

 10代と未来をつなぐ「読売中高生新聞」。7月31日号のラインアップは……。
 大人気漫画『ゴールデンカムイ』をきっかけに認知度が高まったアイヌを特集します。
 古くから主に北海道で独自の文化を築いたアイヌですが、抑圧を受けた歴史があります。先住民族だと明記した日本の法律ができたのは昨年のことです。
 そして今年7月。北海道白老町にアイヌに関する初の国立施設「ウポポイ(民族共生象徴空間)」がオープン! PRアンバサダーの俳優・宇梶剛士さんにもインタビュー。
 「アイヌの里」北海道平取町二風谷出身で、ユーチューブでアイヌ文化を発信する女子学生も登場します。
https://www.yomiuri.co.jp/teen/fromeditor/latest/20200729-OYT8T50048/

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家にいながら世界の食を味わい、旅の気分も! 「世界の郷土料理事典」

2020-07-31 | アイヌ民族関連
家電 Watch 2020/07/30 07:00
まいど、どうも! くしいです。
幼稚園に行くのが嫌だと泣き叫んでいた年少の息子も徐々に慣れはじめ、スッと着替えてくれるようになってきました。わりと人見知りというかあまり周囲に興味を持たない性格なので「いつか友達とかできるといいな」と思ってたんですが、突然「ぼくには仲間がいるよ」と言い出したので驚き。そうか、友達じゃなくて仲間か……。
どういう線引きかは知らないけどまずはよかったと思う親心でした。
さて、周囲で「一家に一冊おいておくべき素晴らしい本」と話題になっていた一冊をご紹介したいと思います。その名も「世界の郷土料理事典」というもので「料理を通して、世界各国の文化、宗教など多様性を理解する」をテーマに、世界中300の地域のレシピを掲載しているもの。定価は2,300円です。
出版社の紹介文を引用すると、
ネット時代はグローバル化を推し進め、世界各国の食文化にも関心が集まっています。
「その国を知るには料理から」ということで、世界各国・300地域の伝統料理、郷土料理を再現、紹介し、日本の家庭でも作りやすいレシピでご紹介します。
併せて、その国の食文化の概観、また宗教の食規定などもわかりやすく説明し、多様な文化を理解し合うための一冊を目指します。
誠文堂新光社 公式サイト「世界の郷土料理事典」
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/cooking/42987/
たしかにインターネットを使うと色々な情報を知ることはできるけれど、実際にその土地へ行き、その気候を感じながら地元の酒と料理を味わうのが本当にその土地を知ることの1つだと個人的に思ってます。まだ世界地図や断片的な情報でしか世界のことを知らない子供たちに、料理をきっかけに興味をもってもらえればと買ってみた次第です。
アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカ、北中央アメリカ・カリブ、南アメリカ、オセアニア、と大きく7つの地域でわかれており、それぞれの地域ごとに文化的な背景や気候の特性について紹介されています。宗教や慣習について紹介しながら、よく使われる食材や調味料などについて知ることができる、大変素晴らしい一冊です。
紹介されているレシピはそれぞれの食文化に敬意を表してオリジナルを尊重しながら、なるべく基本的かつシンプルであることを優先し調整可能な塩や油や辛さは控えめにしている場合もあるとのこと。スパイスや特殊な食材はなるべく日本で入手可能・代用できるもので記載されているのでチャレンジしやすいですね。
パラパラとめくっているだけで世界中を旅しているような気分にもなり、レシピを見ていると「きっとこういう味なんだろうなあ」と想像するだけでも楽しい。子供たちに「食べてみたいと思った料理はある? 」と聞いたら、意外と日本の「オハウ」がいいという。北海道のアイヌの人々が食べていたというもので、北海道生まれのパパも見知った料理。「これはたぶん三平汁ってやつだから今度食べようね」と子供と会話が生まれるのも楽しい。
せっかくなので何か作ってみようか! と、以前たべたこともあるシュクメルリを作ってみようということに。鳥肉を焼いて、にんにくとバターを炒めて牛乳を入れ少し煮込むというかなり簡単なレシピ。味もなんとなく想像がつくし、たいして期待してなかったのですが……。
本来は骨付き肉を推奨のところ鶏もも肉を使い、食べやすいよう一口大に。コクが足りないような気がして松屋のレシピであるチーズを追加するというスタイルで作ってみたところ子供たちからは「パパ、これは120点!」と大好評! 想像していたよりもかなり美味しくできて、他の料理もきっと想像するよりも美味しいんだろうなあと期待が高まる結果となりました。かなり簡単なので我が家の定番になりそうです。
子供と一緒に食べてみたい料理を選び、一緒に作って一緒に食べるのはすごく楽しいなと再認識した一冊でした。まだまだレシピはあるので、今後が楽しみです! かなりオススメ。
https://news.goo.ne.jp/article/kaden_watch/trend/kaden_watch-1266916.html

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[本の森 歴史・時代]『按針』仁志耕一郎

2020-07-31 | アイヌ民族関連
ブックバン 7/30(木) 7:00配信
 緊急事態宣言により、今年のGWは、地元の岩手に帰省することも叶わず、自宅から出ず、ひたすら本を読んでいた。せっかくの機会なので、故郷が舞台となっている作品を読み返そうと思い、高橋克彦氏の『風の陣』、『火怨』、『炎立つ』、『天を衝く』(いずれも講談社文庫)という蝦夷四部作を全て再読した。所謂、読書帰省だ。
 高橋克彦という作家は、東北の歴史を蝦夷の手に取り戻してくれた人だと思う。
 正史とは、中央の権力者が自らの正当性を主張するために記した記録が公の歴史となり後世に伝えられているに過ぎない。しかし、それは真実の一部でしかない。そこには、敗者の歴史が存在しないのだから。敗者の歴史もまた真実である。その二つの真実の狭間に、事実としての歴史が存在する。数少ない記録の狭間を、氏の想像力で補いながら東北の歴史の礎を築いた先住民族・蝦夷を描くことで、真の東北の姿を後世に残すのだという揺ぎ無い信念が滲み出る作品群となっている。
 7月には、『火怨』の主人公・阿弖流為の死から七十五年後の蝦夷の民と朝廷との戦いを描いた『水壁』が文庫化される。陸奥を舞台とした争いの中で唯一蝦夷が朝廷に勝利したと記されている元慶の乱と呼ばれた戦いは、蝦夷の民にとってどんな意味があったのだろうか。歴史時代小説の醍醐味を存分に味わうことが出来る作品となっているので、ぜひお読みいただきたい。
 仁志耕一郎『按針』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)も、記録に残されていない歴史を、著者独自の仮説を元に組み立てた作品といってもいいだろう。本書は、三浦按針(本名ウィリアム・アダムス)の激動の生涯を描いた伝記小説である。同時に、異国人である彼の眼を通じ、当時の世界情勢と徳川時代黎明期における日本と日本人の姿を描いた冒険歴史ロマン小説となっている。
 関ヶ原の戦いの約半年前、豊後臼杵に漂着したオランダ船・リーフデ号に乗船して生き残った船員の中で、最も知られている人物が、本書の主人公である按針ではないだろうか。歴史の教科書にも取り上げられ、家康が力量を高く評価し、外交顧問として召し抱えられたという史実をご存じの方も多いだろう。様々な形で公の記録として歴史に名を残している按針だが、妻との間に生まれた二人の子どもの記録があるにも拘わらず、彼の日本人妻についての史料は残っておらず、謎に包まれている。
 著者は、どんな仮説を元に、その謎をどのようにして解き明かしたのだろうか。
 本書もまた、歴史小説の醍醐味を感じさせてくれる一冊だった。
[レビュアー]田口幹人(書店員)
新潮社 小説新潮 2020年7月号 掲載
https://news.yahoo.co.jp/articles/46625e0f210f01bae414f65205cb96f4c28344d2

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国立アイヌ民族博物館の魅力(動画)

2020-07-30 | アイヌ民族関連
NHK 07月29日 19時05分

アイヌ文化の発信拠点となる民族共生象徴空間「ウポポイ」が7月12日、白老町にオープンしました。その中核施設「国立アイヌ民族博物館」の館長を務めるのが佐々木史郎さんです。どのような博物館を目指すのか思いを聞きました。
(聞き手 苫小牧支局・中尾絢一記者)
【アイヌの人たちの考え方重視】
Q:アイヌ民族をテーマとした北日本で初めての国立博物館です。どのような特徴がありますか?
最も特徴的なのは、アイヌの人たち自身の考えを取り入れたことです。展示の基本的な計画段階から、アイヌ語教室や文化の伝承に関わっている各地のアイヌの人たちに手伝ってもらいました。展示の解説も、アイヌの人たちの意見や考え方を重視しています。アイヌ語による解説文の作成も依頼し、日本語や英語などに訳していきました。こうした考えは博物館の展示室や案内でアイヌ語を第一言語に採用したことにも反映されています。
博物館には、アイヌの人たちが歩んできた歴史を伝える役割があります。これまでアイヌの歴史は、研究者が実証的な証拠をもとに「この資料にはこうした記述が残っています」「遺物が発見されています」という形で紹介されてきました。それももちろん重要ですが、解釈するのはアイヌ自身でないといけないと思います。歴史を正しく伝えるというのは難しい問題です。しかし、国立アイヌ民族博物館ではできるかぎりアイヌ自身が自分たちをどう表現したいのか、自分たちの歴史をどう見ているのか、アイヌ自身の解釈を大事にしていきたい。
Q:どうしてそういう考えに至ったのですか?
私は長く海外でフィールドワークをしながら世界の博物館をみてきました。その多くは、先住民族の文化が一方的に展示されています。
一方、先住民族の運動が盛んになる1990年代から、少数民族の文化を展示する博物館で「フォーラムとしての博物館」という考え方が導入されました。つまり「見せる側(博物館)」「見る側(来場者)」「展示される側(先住民族)」の三者が議論を行い、展示を作っていく考え方です。
私も当時務めていた国立民族学博物館で実践してきました。ウポポイの設立目的はアイヌ文化の振興・発展、そして新たな創造です。ですから、それを実現するならばぜひアイヌの人たちに、展示の基本構想段階から関わってもらい、アイヌ自身が展示をつくっていく博物館になるべきではないかと思ったんです。
Q:海外の先住民族の博物館も参考にしましたか?
米ワシントンには、国立アメリカン・インディアン博物館があります。アメリカの先住民族をテーマにした博物館で、先住民族の人たちが運営しています。学芸員や研究員にもなっていますし、彼ら自身が議論して展示をつくっています。国立アイヌ民族博物館でも今後さらにアイヌの人たちを学芸員・研究員として招き入れ、展示の議論を進めていくかたちが理想的だと考えています。
【文化の発信に最新技術も】
Q:博物館には、新たな文化の創造という役割もあると思います。どのように発信していきますか?
ひとつは、調査研究と文化伝承活動の一体化を考えています。今までは、研究者がアイヌ文化の伝承者に一方的に聞き取りや観察を行って記録していました。これからは研究成果を文化の伝承者に戻し、利用してもらいたい。伝承者がいろいろな分析機器を使って、自分たちの技術を確認し検証する、さらに技術を高めていく。新しい技法を作り、研究者に利用してもらうことも考えています。
そのために博物館では機材もそろえました。ウポポイの工房で木彫りや工芸品を作る職人たちが博物館の研究室で、自分の技術がどういうものかを確認する。それが次世代の伝承者の育成に役立つと考えています。
博物館の準備期間中に、工房の若い職人に彫ってもらった「マキリ」と呼ばれる小刀をデジタルマイクロスコープにかけて観察をしたことがありました。すると、刃の跡は1ミクロン単位、つまり1000分の1ミリの誤差しかなかったんです。細かい分析の結果、改めて技術のすごさに気がつきました。
精巧な技術を伝承するには、最終的には職人に伝授してもらうしかないのですが、分析機器を使って確認することで、どこまで達成できたかが分かります。次世代の技術の向上にも直接使えるのではないかと思いますね。
【初級者から上級者まで楽しめる】
Q:来場者にはどのように展示を見ることがおすすめですか?
展示室では、アイヌ文化を初めて学ぶ人、知識がある人それぞれに楽しみ方があると思います。初心者には、アイヌ文化が持つデザインの美しさや技の確かさから入ってもらいたい。アイヌ文化を勉強している上級者には、これまで語られてこなかったアイヌの歴史を紹介するコーナーにぜひ注目してほしい。歴史コーナーの年表は一貫性がないように見えますが、実はアイヌの人たちが取り上げようとしてきた出来事を念頭に置いて展示しています。アイヌの人たちの目から見た日本の歴史がわかります。
自分の知っている知識にあわせて、見る場所を選んで見ていくと知識が深まっていくと思います。
Q:佐々木さん個人として、感じてほしいことは?
アイヌ民族は、私の視点からすれば、世界の民族のひとつです。シベリアなど北アジアの民族を研究してきた私からみれば、北方民族ではなく南方の民族です。
南の民族であるだけに、ほかのシベリアの民族にはない特徴があります。文様や着物を作る技術は、北方民族にはまず見られない。まったくないわけではないのですが、非常に稀です。しかも、孤立した狩猟・採集の民族ではありません。まわりに日本や中国という大きな国が近くにありましたので、国家との付き合いが非常に長い民族で、それだけに文化は国の影響を受けています。逆に言うと、ほかのシベリアの民族に比べると洗練されていて、非常に複雑な文化をつくっている。
しかし、あまりにもいろいろな文化が混じり合い過ぎてしまい、「これがアイヌのオリジナル」といえるものは私たち和人の目には見えにくい。でも、おそらくアイヌの人たちが見るとこれがオリジナルというものはあるのです。つまり動植物などを神として敬い生きてきたアイヌの世界観の中に、我々にはなかなか理解できないアイヌ民族の核というのが隠されていると思います。
アイヌ民族には、樺太・千島列島・北海道・本州と大きく4つのグループがあります。それぞれに文化・方言がありますが、中核部分は共通しています。ヘイトスピーチなどで「アイヌ民族はいない」と言われることもありますが、それが明らかに間違っていると思うのは、どこかに譲れない核の部分があって、それだけは今もしっかり守られているということです。そして、その部分を共有している人たちがアイヌ文化を担っている。それが私の考え方です。
アイヌの長老「エカシ」に話を聞くと、「若い伝承者の所作のここが違う、あそこが違う」と指摘します。それを突き詰めていくと、そこにアイヌの心があると感じます。それをやっぱり大切にしたい。ウポポイでは最後までその心を守りながら、時代に合った新しいアイヌ文化をつくりあげたい。それがウポポイの使命ではないかなと思います。
Q:館長が考える民族の共生とは?
先住民族の復権運動をしていた人たちの中には、かつて、文化は先住民族だけのものだとして独占しようとする動きもありました。しかし、それでは文化を保てない、文化はお互い支え合って存在しているものだと気づいたのです。
アイヌ文化についても、アイヌだけではなく、サハリンの先住民族・和人・中国の満州の人たちなど様々な人たちに支えられてきた一面もあります。
文化は、持ちつ持たれつの関係にあります。アイヌの人たちが「私たちも日本の文化を支えてきた」という自負もある程度は示してもらいたいというのはある。アイヌ文化にも、和人由来のものももちろんありますが、決して全てがそうではない。たとえばアイヌが生産してきたコンブのように、日本の食文化の根幹を支えてきたものもあるので、そういったものは全面に出してもっと自信をもってもらいたい。文化は人口の大きさではなく、お互い支え合って成り立っているということを見せたいですし、アイヌの人たちも自信をもって、文化伝承や研究者の道に進んでいってもらいたいなと思いますね。
【アイヌの人たちが主役に】
Q:館長が描く博物館の将来像はどういったものでしょうか?
博物館は10年、20年のスパンで考えることはできません。100年、200年と続くものなので、こうした時間的な流れの中で長生きさせてもらいたい。
道内各地にはすでに先人のアイヌの人たちが作った博物館があります。そこにも長い歴史があって、その延長線上にこの博物館があるのです。そういう意味では、この博物館は日本の国立博物館のなかでは特異な博物館ですが、アイヌが運営する博物館としては珍しいものではない。それを国立で運営するというところに大きな特徴があり、国立であるがゆえに、今までのアイヌには経験しなかった課題も出てきます。
これまでは、各地域の文化を紹介すればよかったのですが、ここでは、全てのアイヌの文化を紹介しなければなりません。自分の出身のものではないものも紹介していく。そこに新しい経験がまた生まれていく。それもこの博物館の特徴であり、アイヌ自身がやっていかなければいけない、文化を新しく創造するためにやっていかなければいけないひとつの課題だと思います。
これから主役として働いていくアイヌの人たちの中から人材を育成していくのも大切な役割です。国立博物館のなかで、それぞれのアイヌが自分の出身地方の文化も振興していってもらいたいし、アイヌ全体の文化も振興していってもらいたいという希望があります。それは未来への要望でもあります。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200729/7000023339.html

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アイヌの伝統の織物制作 浦河町(動画)

2020-07-30 | アイヌ民族関連
NHK 07月29日 19時57分

アイヌの人たちに伝わる伝統の織物の制作が浦河町で行われています。
制作されているのは、ニレ科のオヒョウなどの木の繊維で紡ぐアイヌ伝統の織物「アットゥ※シ」で、いまでは作れる人が少なくなり、技術の伝承が課題になっています。
浦河町で制作に取り組んでいるのはアイヌ文化を研究している函館市の男性で、「浦河アイヌ文化保存会」の副会長を務める堀悦子さんが手ほどきしています。
材料はツルの木の繊維で作った糸で、男性はアイヌ伝統の織り機を使って縦糸と横糸を交互に織る作業を繰り返していました。
29日は3時間で20センチほどしか織ることができませんでしたが、ことし10月までに8メートルほどの長さの「アットゥ※シ」を完成させたいとしています。
堀さんは「繊維から糸を作るのはたいへんな作業で、時間もかかりますが素敵な反物が作れれば」と話していました。
「アットゥ※シ」の「※シ」は「シ」の小文字。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200729/7000023355.html

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のぼりべつクマ牧場 ロープウエーに「チセ」 アイヌ伝統家屋空を飛ぶ

2020-07-30 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2020/7/29配信

アイヌ民族の伝統家屋チセをモチーフにした「カント・チセ号」
 のぼりべつクマ牧場(登別市)のロープウエーに、アイヌ民族の伝統家屋チセをモチーフにしたゴンドラがお目見えした。白老町のアイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)開業を記念した企画。空飛ぶチセは観光客の目を楽しませている。
 カント・チセ号と名付けたゴンドラは、牧場で飼育するクマの餌などさまざまな物資を運ぶ貨物用を活用し、職員らが3週間ほどかけて手作りした。カントはアイヌ語で空、チセは家を意味し、空中に浮かぶ家をイメージした。
 大きさは幅と高さが各1・6メートル、奥行き1・15メートル。かやぶきのチセに似せるため、すだれの素材を利用して屋根や壁を仕上げ、内部にいろりを設けるなど伝統家屋を再現。炉の中で赤色LED(発光ダイオード)を光らせ、火が燃えているように工夫した。製作に当たっては、牧場施設内のアイヌ文化体験エリア「ユーカラの里」に並ぶ3棟のかやぶきチセを参考に、凝った造りにした。
 クマ牧場は、ウポポイ開業後の17日にカント・チセ号の運行を開始。11月20日まで続ける予定だ。人を乗せることはできないが、片道1・2キロのロープウエーを7分半かけて上ったり、下りたりするユニークなゴンドラの光景が観光客らを喜ばせている。
 クマ牧場総務課の吉田廣勝係長は「ウポポイの開業で登別温泉も観光客の増加に期待しているところ。ウポポイを盛り上げ、北海道のアイヌ文化をアピールしたい」と話す。施設の営業時間は午前9時半から午後4時半。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/18250

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千歳川渓谷ポロソウの滝、清涼感あふれる絶景

2020-07-30 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2020/7/29配信
 千歳市支笏湖地域の千歳川渓谷に、知る人ぞ知る「ポロソウの滝」がある。渓谷の伏流水がしぶきを上げて流れ落ちる隠れた名勝は、見る人に清涼感を与えている。  千歳川渓谷の伏流水の流れにより生まれた滝で、ポロソウはアイヌ語で「大きな滝」を意…
この続き:411文字
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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area1/24910/

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ハリウッドで再び過熱するマイノリティ問題 「正しい」配役はどこまで徹底すべきか

2020-07-30 | 先住民族関連
BLOGOS2020年07月29日 10:30
ハリウッド映画などで白人以外のキャラクターに白人俳優をキャストすることは、非難を込めて「ホワイトウォッシュ」と呼ばれるが、最近のハリウッドではその議論が、実写作品でのキャストの人種の問題だけにとどまらず、より広いカテゴリーでの「当事者以外がそのマイノリティの役を務めること」全般へと広がっていることは、注目に値する。
「当事者でない」という理由で相次ぐ作品降板
7月上旬には新作映画(タイトルは明かされず)でトランスジェンダー男性を演じるとソーシャルメディアで語った女優ハル・ベリーが、多くの批判を受けてその役を降板する事態になったり、さらには人気アニメ作品『ファミリー・ガイ』の黒人キャラクター役を約20年にわたって務め続けた白人声優マイク・ヘンリーが、黒人キャラクターは黒人の声優が担当すべきであるとして、自主的に番組を降板をした。
現在全米に広がっているブラック・ライヴズ・マター(BLM)ムーブメントとともに、ハリウッドのエンタメ業界でも改めてこうした議論が過熱する中、その背景が完全には伝わってこない日本では、こうした動きはともすればやりすぎとも思えるものではないだろうか?
実際日本の制作現場では、マイノリティの起用について、アメリカほど議論が熟していないのが現状である。日本の実写の商業映画やドラマでは、人種という点でいうと、いわゆる日本人以外が主要な役柄で登場すること自体が多くはないし、LGBTQの役においては、そもそも当事者であることを公にしている人気俳優がほぼおらず、こういった問題をハリウッドと同列に論じることは難しいが、いかに演じるかも演技の腕という考え方がまだまだ強く、当事者の起用を意図的に優先するのは非常に稀といえる。
たが例えば、アイヌ民族が、または日本に帰化した元外国籍の人が主人公の映画が作られ、主人公役を日本人俳優がメイクアップでそれらしく見せて演じたとしたら、当事者たちは、あるいはそれを見る観客たちはどう感じるだろう?今ハリウッドでさかんに議論されているのは、そういう感覚に近いのではないかと筆者は考えている。
一方で、アメリカでの世論の変化の速さには、驚きを禁じ得ない。2005年には故ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが映画『ブロークバック・マウンテン』では男性同士の恋愛を演じ、2015年にはイギリス映画『リリーのすべて』で、世界で初めて性別適合手術を受けた人物をエディ・レッドメインが演じ、それぞれがアカデミー賞の各男優部門にノミネートを果たした。だがかつてないほどのスピードで変化するハリウッドにおいて、作品が現在の2020年に公開されていたら、彼らが当時ほどの賞賛を集めただろうかと、考えてしまう。
リアルさ?雇用の機会?問題の背景にある複雑な背景
これらの動きは単に、多数派対少数派という構造ではなく、その裏にオーセンティシティ(本物らしさ)や長年の差別の歴史、マイノリティたちの雇用機会などの要素が多層的に重なった、複雑な問題である。
オーセンティシティは、現実味溢れる作品を作る上で必要不可欠な、様々な裏付けであるが、これが欠けるとキャラクターや世界観を支えるリアリティが担保されず、作品のハリボテ感が増す。前述のハル・ベリーのケースでは「本物のトランスジェンダーの俳優がいるのに」という批判が多く見られた。それはトランスジェンダー役をそうではないハル・ベリーが演じることに対するオーセンティシティの問題がひとつであった。しかしそれに加え、ただでさえ今のハリウッド映画で描かれることの少ないトランスジェンダーの役が当事者以外の役者に持っていかれることで、これらのマイノリティの俳優が世に出る機会が削がれ、結果的に彼らの声の届く可能性が失われるとの批判も多くあった。
映画は作品それ自体から受け取れる情報だけでなく、キャストによるプロモーション活動も、作品について観る側に知ってもらう、またとない機会である。その折に俳優たちが自分の実体験に基づいた厚みのある話ができるのと、「いろいろ学べました」というコメントを出すのが精一杯なのでは、その役を務める意味合いがまったく変わってくる。
一方で、作品を配給・配信しているスタジオの重役クラスは、現在も白人男性が多数を占めており、莫大な製作費を回収するために、黒人やアジア系の俳優よりも、知名度で上回る白人の俳優を起用する傾向にある。一見合理的なロジックのようであるが、その知名度さえも、今まで長年にわたってマイノリティたちが抑圧されてきた結果であり、そんな理由で自分たちの機会を奪い続けるのか、という憤りがマイノリティの間には存在しているのである。
「稼げないから」では通用しなくなったマイノリティキャストの起用
だが最近『クレイジー・リッチ!』や『ブラックパンサー』の大ヒットが証明したように、この論理が必ずしも真実ではない。また現在Netflixで配信中のドラマシリーズ『POSE/ポーズ』も、マイノリティのリアルな描写で大きな成功をおさめている。1980年代のニューヨークを舞台に、LGBTQたちの生き様を描いた本作は、有色人種でしかも実生活でもトランスジェンダーである俳優を多数起用したことで話題になった。『glee/グリー』で知られるライアン・マーフィーもプロデューサーを務める本作は、その感動的な内容と合わせてエミー賞ほか、数多くの賞でノミネートや受賞を果たした。
今後、こういった形でより多くのマイノリティのタレントにも花開く機会が与えられることを願うばかりである。そうすることで初めて、マイノリティのタレントたちが、そうでないタレントたちと、本当の意味で公平に評価される機会を得たと言えるのではないか。
さて、近年ハリウッドデビューを果たす日本人俳優も増えているが、やはりハリウッドでは日本人も同じようにマイノリティの一員である。日本原作のハリウッド映画・シリーズ化も増え続ける今の時代にあって、それらの中でマイノリティをめぐる「正しい」配役というのは、可能なのだろうか?
日本原作作品も増える中で、正解はあるのか?
結論からいうと、刻々と変化を続ける現在のハリウッドの状況では、ケースバイケースとしか言いようがないだろう。漫画については、例えば『進撃の巨人』や2018年に日本でアニメ化された『バナナフィッシュ』に代表されるように、欧米的な世界観を持った作品も多い。もちろん、そんな中で存在する日本人キャラクターを白人キャラクターに変更するという手は、今では限りなくアウトに近いのは誰もが理解しているはずだ。
たが、これをお読みいただいている方の中には、実のところ『ゴースト・イン・ザ・シェル』にスカーレット・ヨハンソンがキャストされることよりも、日本人役に中国系の俳優がキャストされていたりすることの方が気になるという方も多いのではないだろうか。
現在ハリウッドでの人種についての議論の主流は「白人」「アジア系」「黒人」などといった大きい括りでの話であるが、興味深いことに、ハリウッドでも流れは「人種」から徐々に「民族」への細分化に向けて進んでいると感じられる。つまりアジア系の中でも中国系、韓国系、日系といった具合で、少数派対少数派の構造になりつつある、ということだ。2019年の映画『ザ・フォーリナー/復讐者』で香港出身のジャッキー・チェンがベトナム系男性の役を演じた際に、アジアの中での歴史や国同士の力関係もあり、海外のオーディエンスを中心に物議を醸していた。今後は知名度にかかわらず、できる限り、現実でも役に近い立場の俳優を当てるケースが、今よりもずっと増えていくと思われる。
混沌とした状況にあるハリウッドでのマイノリティの問題は、今まで良しとされていたものが、ある日批判の対象になるなど、明確な答えが出ていない。ただ根底に存在しているのは実写、アニメに限らず、「マイノリティである役は、そのマイノリティの当事者が演じるべき」という線であり、当事者の声が重視される流れは変わらないだろう。これは多数派の声が大きい日本との最大の違いかもしれない。ともあれ、BLMムーブメントとともに大きく動くエンタメ業界の中にあって、敏感に感覚をチューニングしていくことが求められるだろう。
【参照】
https://variety.com/2020/film/news/halle-berry-trans-role-apology-transgender-film-1234699605/
https://deadline.com/2020/06/family-guy-voice-actor-mike-henry-stepping-down-from-cleveland-role-1202971407/
https://www.refinery29.com/en-us/2017/06/161534/jackie-chan-the-foreigner-criticism-chinese-vietnamese
https://blogos.com/article/474484/

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世界初の「アルゴリズムに関する憲章」を定めた政府が登場

2020-07-30 | 先住民族関連
GIGAZINE(ギガジン) 2020年7月29日 17時0分
ニュージーランド政府がアルゴリズムに基づいた意思決定に関する憲章を新たに制定しました。同政府は、「公共生活のあらゆる分野において意思決定の原動力となりつつあるアルゴリズムに関する基準を作成した世界初の政府となった」と主張しています。
Algorithm charter for Aotearoa New Zealand - data.govt.nz
https://data.govt.nz/use-data/data-ethics/government-algorithm-transparency-and-accountability/algorithm-charter
New Zealand claims world first in setting standards for government use of algorithms | New Zealand | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2020/jul/28/new-zealand-claims-world-first-in-setting-standards-for-government-use-of-algorithms
Govt agencies sign up to new public sector algorithm charter - Reseller News
https://www.reseller.co.nz/article/681677/govt-agencies-sign-up-new-public-sector-algorithm-charter/
近年、法執行機関や福祉機関、保健機関なども含めたあらゆる産業・分野でコンピュータープログラムやAIが活用されるようになってきています。しかし、プログラムやAIによる意思決定は不正確かつ差別的であるという主張は根強く存在し、プログラムなどが情報を処理する際の基盤となるアルゴリズムは論争の種となってきました。
AIの先祖である「書類選考用アルゴリズム」もまた人種・女性差別的だったという事実 - GIGAZINE
そんなアルゴリズムについて、ニュージーランド政府は世界初となる「アルゴリズム憲章」を制定しました。このアルゴリズム憲章は、アルゴリズムが大量のデータの処理・解釈に用いられる際に、データの透明性と説明責任の改善を約束するというもの。憲章には、アルゴリズムに存在するバイアスの特定や、用いられるデータが目的に合致しているかの確認、アルゴリズムがプライバシー・倫理・人権に反したものではないかの確認、アルゴリズムによる意思決定における人間の役割の明示的な説明など、アルゴリズムの健全な利用を確立するさまざまな手段に対するコミットメントが規定されています。
制定に際して、教育省や環境省、法務省、運輸省、社会福祉省、総務省などの、21のニュージーランドの行政機関が署名を行いました。なお、ニュージーランドの先住民族であるマオリ族の権利と利益を保護するようにデータを取り扱うことなどを定めた「Māori data sovereignty」といった重要な考慮事項に関する決定は複雑で個別の検討を要するため、全ての問題がアルゴリズム憲章に適うわけではないということが明記されています。
ニュージーランド政府は2016年からビザ申請プロセスにアルゴリズムを使用しています。しかし、このビザ申請プロセス用のアルゴリズムは「年齢、性別、民族に基づくフィルタリングが存在している」という非難が寄せられており、差別的だと主張されていました。今回のアルゴリズム憲章の制定は、このような非難に対して、アルゴリズムに基づいたデータ分析を評価する手法の確立や、市民に影響を与えうるアルゴリズムの決定に関する透明性と公平性を確保することが求められたためとのこと。
ジェームズ・ショー統計担当大臣は、「データが安全かつ効果的に利用されていることをニュージーランド国民に確信して頂くために憲章を制定しました」「我々はデータが豊富な世界に住んでおり、アルゴリズムは膨大な量のデータのつながりや関係性、パターンを特定するために重要な役割を果たしています。アルゴリズムは意思決定の改善に役立ち、公共サービスの迅速な提供などの利益につながります」と語りました。
https://news.livedoor.com/article/detail/18650014/

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差別は無効化され、ファシズムは飼いならせない。米ドラマ「プロット・アゲンスト・アメリカ」をいま観るべき理由

2020-07-30 | 先住民族関連
HARBOR BUSINESS Online / 2020年7月29日 8時31分
 AmazonプライムのスターチャンネルEXで配信されている、『プロット・アゲンスト・アメリカ』は、フィリップ・ロスの歴史改変小説を原作とする全6話のドラマシリーズだ。
 1940年のアメリカ大統領選で、共和党は正史のウェンデル・L・ウィルキーではなく、大西洋単独無着陸飛行で知られる飛行士チャールズ・リンドバーグを候補者とする。リンドバーグは親ナチスで、大戦への介入に消極的だったが、その彼が現役大統領のルーズベルトを破って当選してしまう。リンドバーグ政権の誕生によって、アメリカに住むユダヤ人たちの運命は翻弄されていく――。
◆現代との交錯
 とくに注意せずドラマを観ていてもわかることなのだが、この物語は、単なる歴史のifを描いたものではなく、現在のアメリカの政治状況を鏡のように映し出している。
 原作小説は2004年、ブッシュ政権の時代に執筆された。しかしドラマ版では、これが2020年、トランプ政権下でのドラマであることがはっきり意識されている。映画『ジョーカー』は、その舞台設定が1981年であるにもかかわらず、貧困と疎外状況に置かれた人々と、彼らが暴動に至るまでの描かれ方は、現代アメリカのそれであった。同様に、このドラマで大統領選挙の速報をラジオで聴くユダヤ人たちの、最初は余裕だった表情がどんどん曇っていく様子は、2016年の大統領選挙の再現に他ならない。
 リンドバーグという人物の造型も、現代のポピュリズム政治家そのままだ。国民的人気のある有名人だが政治は素人で、周囲からバカだとみなされている。選挙運動も、自身の象徴である飛行機で国中を飛び回りながら、「リンドバーグか戦争か」というワンフレーズ・ポリティクスを繰り返すのだ。
 史実の候補者ウィルキーは、ルーズベルト以上の参戦論者であった。それを避けて反戦論のリンドバーグを候補者にしたことに、このドラマの巧妙さがある。戦争を回避したいという大衆心理は、ナチス・ドイツが相手でさえ否定されるべきものではない。戦争を欲する大衆心理が煽られるよりもはるかにマシだ。しかし、そのような大衆心理への寄り添いによって、リンドバーグがもつ反ユダヤ主義や親ナチス、ファッショ的心情は誰の目にも明らかであるはずなのに、なかったことにされてしまうのだ。
 リンドバーグは、選挙演説においてはっきりと反ユダヤ主義的な陰謀論を唱える。だがそれは彼の当選を阻まない。彼の支持者にとっては、それは彼が無知であることによる「誤解」であり、「真意」ではなかったとされ、「会えばいい人」のような根拠のない人柄への擁護によって中和されていく。
◆無効化された差別主義
 このような演出は、現題でも容易におこりうる問題として極めてリアルだ。最近の例をあげよう。7月3日、れいわ新撰組の参議院議員候補者であった大西つねきは、「命の選別をしなければならない」などと、自身の優生思想を明らかにした。これを受けて党は彼を除籍処分にしたが、それでも「大西氏の真意は異なるのだ」「学びの途中なのだ」などと、彼を擁護する声は支持者を中心にいまだに大きい。
 また、同月5日に行われた都知事選では、排外主義団体である「在日特権を許さない市民の会」元会長の桜井誠が18万票を獲得した。またこの選挙で300万以上の票を獲得して当選した小池百合子は、都知事として慣例となっていた関東大震災における在日コリアン虐殺に対する追悼文の送付を拒否し続けている。
 マイノリティ・弱者にとって、国や地方、その他団体のリーダーが差別主義者かどうかは、文字通り生死を左右する重要な問題だ。しかしその争点は、マジョリティによっていともたやすく二次的な論点として後回しにされ、あるいは無理筋な擁護によって無効化されてしまうのだ。
◆肯定された差別
 マジョリティが差別を争点にしないということは、逆に言えば、必ずしもマジョリティは差別主義を理由にその候補者を当選させたわけではない、とも理解できる。しかし、それは安心できることなのだろうか?
 リンドバーグが当選した直後から、アメリカでは反ユダヤ主義運動が勢いを増す。ヘイトスピーチやユダヤ人墓地への嫌がらせが公然と起こっていく。リンドバーグが当選したことによって、社会のタガが外れたのだ。
 もちろん公式にはいまだ差別はいけないことになっている。彼が当選したのは彼の不干渉主義が支持されたのであって、差別主義が支持されたわけではない。しかし、そうであるにも関わらず、彼の当選は差別を肯定したことになるのだ。
 マジョリティの中に潜む差別主義者は、大手を振るって差別をすることができる瞬間を待っている。そのときが訪れるやいなや、彼らはモラルを投げ捨て、自分たちの時代が来たとばかりに、嬉々として猛威を振るいだす。
 そして警察はマイノリティを守らない。リンドバーグへの抗議行動はリンドバーグ支持者らによって妨害され、警察は妨害を排除しないどころか、抗議行動の参加者を暴徒として逮捕する。これは、トランプ大統領がアンティファをテロ組織に指定しようとしたことを想起させるが、日本の左派系デモに対しても警察は似たようなことを行っている。
◆飼い慣らしの失敗
 ストーリーの中で重要な役割を果たすのが、ユダヤ人ラビのベンゲルズドーフだ。彼はリンドバーグを利用して、自らの地位を高めようと画策する。大統領選挙の際、彼は率先してリンドバーグ支持を表明する。作中でも指摘されているように、それはユダヤ人支持者の獲得には繋がらないが、マジョリティのアメリカ人にリンドバーグに投票する免罪符を与えることになり、彼の当選に決定的な役割を果たす。
 ベンゲルズドーフは、リンドバーグが政治的に素人であることを利用し、自分が彼に協力して飼い慣らすことで、むしろアメリカにおけるユダヤ人の地位を高めることができると信じている。彼は”The Office of American Absorption(「アメリカ同化局」)”の長となり、ユダヤ人をマジョリティの一部にしようとする。具体的には、ユダヤ人の子女を田舎に送る”Just Folks(庶民団と字幕がついているが、私が訳すなら「普通のアメリカ人」)”政策を推進する。ちなみに同様の政策は、史実ではアメリカ先住民族に対する同化政策として行われたことがある。
 このような政治的ポジショニングの帰結がどうなるかは、示唆したとしてもネタバレにはならないだろう。歴史の教訓からいって、ファシズムを飼い慣らすことなど結局できはしないのだ。狡兎死して走狗烹らる。危機の時代において都合のよい仲介者になりたがる連中に、結局ロクなやつはいない。
◆差別に対する自己欺瞞
 エヴリン・フィンケルはベンゲルズドーフの恋人であり、「アメリカ同化局」でも幹部的な地位についている。彼女はリンドバーグに対して批判的なユダヤ人がいたり、彼の当選によってユダヤ人差別が広がっていることを指摘されたりすると、強い拒絶の意志を示す。それはそれだけリンドバーグのことを信じているからだろうか。
 けしてそうではない。ここは演じているウィノナ・ライダーの上手さもあるのだが、彼女が今後のアメリカの未来について楽観的な見解を語るときの様子は、不安と狂気に満ちているように思える。それは、事態が悪化すればするほど強くなる。いま自分たちは幸福な夢の中にいるのだから、現実を突き付けて目を覚まさせないでくれ、と言っているかのように。
 その心情は一種の正常性バイアスとして理解できる。いったん自分たちが敷いてしまった、リンドバーグを「飼い慣らす」道。そのプロジェクトのために、多くの人々の運命を既に巻き込んでいる。破綻がみえたとしても、今更それをやめることはできなくなっている。そしてプロジェクトが完全に破綻したとき、彼女の人格も破綻する。
◆どこまでなら巻き戻せるのか
 どんな社会においても、一度始まってしまったら容易に押し留めることはできなくなる社会のファシズム化。それを止めるには、もしかすると何らかの奇跡的な出来事が起こらなければ無理なのかもしれない。
 だが、どんな奇跡が起こったとしても、差別を押し留め、社会を巻き戻していくには、その社会それ自体の胆力が必要なのだ。トランプは当選したが、現代のアメリカではBLMのデモが起こり、2期目の当選が危うい事態となっている。
 『高い城の男』が、起こりえたかもしれない過去に対する潜在的な恐怖を表現した物語だとすれば、『プロット・アゲンスト・アメリカ』は、まさに現在と並行して進んでいく物語なのだ。
 我々はこのドラマの中で描かれている出来事を、現実の社会に対する鏡として考えざるをえない。今のところスターチャンネルEXでしか見ることはできないが、今後配信が増える可能性もある。このような時代だからこそ、観ておきたい作品だろう。
<文/北守(藤崎剛人)>
【北守(藤崎剛人)】
ほくしゅ(ふじさきまさと) 非常勤講師&ブロガー。ドイツ思想史/公法学。ブログ:過ぎ去ろうとしない過去 note:hokusyu Twitter ID:@hokusyu82
https://news.infoseek.co.jp/article/harborbusinessonline_20200729_00224823/

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子どもたちの成功は地域社会の未来を創る〜ドキュメンタリー映画のご紹介

2020-07-30 | 先住民族関連
特定非営利活動法人イマジン 2020年7月28日 18時
どんな国でもこれだけは同じ、子どもたちは私たちの未来です。そのような中、カナダのファースト・ネーション(先住民)の子どもたちの成功を描いた「ビー・ネーション」というドキュメンタリー映画をご紹介します。

 どんな国でもこれだけは同じ、子どもたちは私たちの未来です。子どもたちが知識や技術を持ち、経験をし、その社会の未来を作っていくようになります。
 教育を受ける権利は全ての子どもたちが持っているはずですが、地域や民族によっては、子どもたちにとって学びの機会を得ることが特別だと思われている場所も未だにあります。「保留地」と呼ばれる地域に住んでいる子ども達は外の世界を見ることを欲しています。
 そのような中、カナダのファースト・ネーション(先住民)の子どもたちの成功を描いた「ビー・ネーション」というドキュメンタリー映画をご紹介します。
 この映画はハリウッドにあるテレビ局のサイエントロジー・ネットワークで放映されているドキュメンタリーシリーズであり、より良い世界を築くというビジョンを擁護している自主映画製作者の映画を提供しています。
 「ビー・ネーション」は、全国的な勉強の大会であるカナダのスペリング・ビー大会に、ファースト・ネーション地区から初めて招待をされた子どもたちのストーリーです。例えば、単語の「Apple」を「A-p-p-l-e」といったようにスペリングをする大会です。
 ここでは、自分の地域の代表として誇りを持つことや、未来を変える有能な子どもたちの努力がみられます。どのような地域に生まれたとしても、子どもたちは、適切な教育を同じように受ければ、持っている能力を発揮することができるのです。
 ファースト・ネーション地域から一歩出て、生活をしていくことは、今までの歴史的な影響から簡単な事ではなかったかもしれません。しかし、教育が変えていくのです。その地域だけしか知らなかった子どもたちは、たくさんの言葉を覚えたり、知識を得ることで、あらゆるチャンスを掴めるようになり、自身で未来を選択し生きていくことが出来ます。
 「ビー・ネーション」の予告はこちらから:
 https://www.scientology.tv/ja/series/documentary-showcase/bee-nation/videos/trailer.html
 米国の人道主義者であるL. ロン ハバード氏は「いかなる社会においても、教育の問題に取り組む場合には、まずひとりひとりの能力、率先力、文化のレベルを高め、それに基づいて社会全体の生存のレベルを高めることが目的であり、目標です。」と述べています。
 特定非営利活動法人イマジンは、知的障害者のノーマリゼーション、覚せい剤撲滅の普及啓発活動を行っており、人々の人生の向上を応援しています。
https://www.value-press.com/pressrelease/249507

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