北海道新聞03/30 11:30

室蘭港に入港した「にっぽん丸」。大型クルーズ船の入港は2年7カ月ぶり
大型クルーズ船「にっぽん丸」(2万2472トン)が29日、室蘭に入港して乗客らが観光に繰り出した。新型コロナウイルス禍もあって大型クルーズ船の室蘭入港は2年7カ月ぶり。今年はこのあと2隻3回が予定されており、経済波及と地域PRの効果が期待されている。
140人の乗客を乗せた商船三井客船(東京)のにっぽん丸は午前7時50分ごろ、中央埠頭(ふとう)に接岸した。8年ぶり8回目の入港。コロナ対策のため市民交流は行われなかったが、市民団体「室蘭港を愛する会」の会員10人が「歓迎」を意味する国際信号旗を振って迎えた。中村嘉孝副会長(80)は「しばらく見ることのなかった客船の入港をうれしく思う。コロナの影響は続くが今後も定期的に入ってきてほしい」と話した。
乗客らはクルーズ出発前にPCR検査でコロナウイルス陰性を確認。船内では1日1回の検温、大浴場の入場制限など感染防止対策を行っている。この日は市による検温も受けて下船。「室蘭市内」「昭和新山熊牧場と洞爺湖の周遊」「アイヌ文化復興拠点『民族共生象徴空間(ウポポイ)』」の3コースが用意されたバスツアーなどで観光やショッピングを楽しんだ。
乗客の関かつ子さん(84)=千葉県=は「クルーズ船の旅行は3年ぶり。コロナで我慢していたので、とてもうれしい」とほほ笑んだ。夫婦で訪れた戸高康之さん(78)=埼玉県=は「初めての室蘭に胸が躍ります」と話した。
市経済部は「個人でタクシーやレンタカーで室蘭や周辺を巡る乗客もおり、一定の経済効果がある」と分析。室蘭観光協会の仲嶋憲一事務局長は「今後、(乗客数など)感染症対策の制限が緩和されていけば、さらに経済効果は高まる」と期待した。
市港湾部によると、大型クルーズ船の室蘭入港は2019年8月の「オーシャン・ドリーム」を最後にコロナの影響で途絶えていた。今年はこのあと、「ぱしふぃっくびいなす」「飛鳥2」の2隻が夏までに3回の入港を予定している。
にっぽん丸はコロナ感染者数が高止まりしている青森県八戸港から室蘭に寄港地を変更。函館港から来蘭し、午後6時、岩手・大船渡へ向けて出港した。(高野裕美、河田俊樹)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/662967

室蘭港に入港した「にっぽん丸」。大型クルーズ船の入港は2年7カ月ぶり
大型クルーズ船「にっぽん丸」(2万2472トン)が29日、室蘭に入港して乗客らが観光に繰り出した。新型コロナウイルス禍もあって大型クルーズ船の室蘭入港は2年7カ月ぶり。今年はこのあと2隻3回が予定されており、経済波及と地域PRの効果が期待されている。
140人の乗客を乗せた商船三井客船(東京)のにっぽん丸は午前7時50分ごろ、中央埠頭(ふとう)に接岸した。8年ぶり8回目の入港。コロナ対策のため市民交流は行われなかったが、市民団体「室蘭港を愛する会」の会員10人が「歓迎」を意味する国際信号旗を振って迎えた。中村嘉孝副会長(80)は「しばらく見ることのなかった客船の入港をうれしく思う。コロナの影響は続くが今後も定期的に入ってきてほしい」と話した。
乗客らはクルーズ出発前にPCR検査でコロナウイルス陰性を確認。船内では1日1回の検温、大浴場の入場制限など感染防止対策を行っている。この日は市による検温も受けて下船。「室蘭市内」「昭和新山熊牧場と洞爺湖の周遊」「アイヌ文化復興拠点『民族共生象徴空間(ウポポイ)』」の3コースが用意されたバスツアーなどで観光やショッピングを楽しんだ。
乗客の関かつ子さん(84)=千葉県=は「クルーズ船の旅行は3年ぶり。コロナで我慢していたので、とてもうれしい」とほほ笑んだ。夫婦で訪れた戸高康之さん(78)=埼玉県=は「初めての室蘭に胸が躍ります」と話した。
市経済部は「個人でタクシーやレンタカーで室蘭や周辺を巡る乗客もおり、一定の経済効果がある」と分析。室蘭観光協会の仲嶋憲一事務局長は「今後、(乗客数など)感染症対策の制限が緩和されていけば、さらに経済効果は高まる」と期待した。
市港湾部によると、大型クルーズ船の室蘭入港は2019年8月の「オーシャン・ドリーム」を最後にコロナの影響で途絶えていた。今年はこのあと、「ぱしふぃっくびいなす」「飛鳥2」の2隻が夏までに3回の入港を予定している。
にっぽん丸はコロナ感染者数が高止まりしている青森県八戸港から室蘭に寄港地を変更。函館港から来蘭し、午後6時、岩手・大船渡へ向けて出港した。(高野裕美、河田俊樹)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/662967