サンパウロ新聞2017年8月29日 82
Ibama(ブラジル環境・再生可能天然資源院)によりマット・グロッソ州で摘発された伐採現場(2014年)(Foto: Ibama/ Ascom)
アマゾン人間環境院(Imazon)が22日に発表した森林伐採警告システム(SAD)のデータによれば、国内の9州を含む法定アマゾン地域における昨年の伐採面積が前年から21%減少した。その以前の5年間は増加が続いていた。その一方で、国や州、市が定める自然保全ユニットにおける伐採面積は増加しているという。アジェンシア・ブラジルが22日付で伝えた。
昨年8月から今年7月までの1年間に伐採された法定アマゾン地域の森林面積は2834平方キロメートル。その前年には3579平方キロメートルが伐採されている。改善は見られるものの、昨年伐採された面積はサンパウロ市(1521平方キロメートル)のほぼ2倍に相当している。
Imazonのアントニオ・ビクトル研究員は、この減少を説明する理由の一つとして、その前年の数値が高かった事を挙げている。同氏は、「2016年に森林が伐採されたエリアは、史上最も広かった。2008年以降SADにより発見された森林伐採で最大のピークとなっていた。2017年度の数値は、かなり高い数値との比較となっている」と述べている。
同氏はまた、森林伐採の減少は重要であるとしながらも、その面積は依然としてかなり広い事を強調し、「ブラジルの目的が伐採エリアをゼロにする事を考えると、この面積は大きい」と述べている。
ビクトル研究員によれば、保全ユニットにおける森林伐採が増加しているという。7月は全体の22%で、2番目に多く影響を受けている。こうした森林伐採エリアのほとんどは私有地(61%)で、そのほか、農地改革の土地(15%)、先住民族の土地(2%)となっている。同氏は、「保全ユニットが集中しているアマゾナス州、ロンドニア州を含むアマゾン南部地域で、過去数年間にこの警告の数が大幅に増えている。このため、保護エリアの減少や境界線の変更、あるいは消滅の危機まである」と述べている。
毎月実施されているこの調査では、8月から翌年の7月の1年間に、降雨量の増加する期間と減少する期間を集計している。同研究員は、「雨が降るとアクセスが困難になるため、降雨は、森林伐採者達の物流における重要な要素である」と説明している。
歴史的に7月から10月のアマゾンの夏季(雨量が少ない時期)にかけて伐採が増加する傾向にあるといい、「コントロールや監視、そして処罰などの措置が採られれば、国が行動しているというメッセージを伝える事になり、減少につながるだろう」と語っている。
今年7月にSADが発見した法定アマゾン地域の伐採面積は544平方キロメートルで、昨年7月の数値(539平方キロ)とほぼ同じだった。
北部各州とマット・グロッソ、マラニョンの一部からなる法定アマゾンのうち、マット・グロッソにおける昨年8月から今年1月の1年間の伐採面積は810平方キロ。前年から15%減少したが、州別で最も大きい。2番目のパラー州は前年比31%減の714平方キロ。減少率が最も大きかったのはロライマで、71平方キロから45平方キロへ37%減少している。
http://saopauloshimbun.com/%E6%B3%95%E5%AE%9A%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%A3%AE%E6%9E%97%E4%BC%90%E6%8E%A1%E3%80%80%E6%98%A8%E5%B9%B4%E3%81%AF%E5%89%8D%E5%B9%B4%E3%81%8B%E3%82%8921%EF%BC%85%E6%B8%9B%E5%B0%91/
Ibama(ブラジル環境・再生可能天然資源院)によりマット・グロッソ州で摘発された伐採現場(2014年)(Foto: Ibama/ Ascom)
アマゾン人間環境院(Imazon)が22日に発表した森林伐採警告システム(SAD)のデータによれば、国内の9州を含む法定アマゾン地域における昨年の伐採面積が前年から21%減少した。その以前の5年間は増加が続いていた。その一方で、国や州、市が定める自然保全ユニットにおける伐採面積は増加しているという。アジェンシア・ブラジルが22日付で伝えた。
昨年8月から今年7月までの1年間に伐採された法定アマゾン地域の森林面積は2834平方キロメートル。その前年には3579平方キロメートルが伐採されている。改善は見られるものの、昨年伐採された面積はサンパウロ市(1521平方キロメートル)のほぼ2倍に相当している。
Imazonのアントニオ・ビクトル研究員は、この減少を説明する理由の一つとして、その前年の数値が高かった事を挙げている。同氏は、「2016年に森林が伐採されたエリアは、史上最も広かった。2008年以降SADにより発見された森林伐採で最大のピークとなっていた。2017年度の数値は、かなり高い数値との比較となっている」と述べている。
同氏はまた、森林伐採の減少は重要であるとしながらも、その面積は依然としてかなり広い事を強調し、「ブラジルの目的が伐採エリアをゼロにする事を考えると、この面積は大きい」と述べている。
ビクトル研究員によれば、保全ユニットにおける森林伐採が増加しているという。7月は全体の22%で、2番目に多く影響を受けている。こうした森林伐採エリアのほとんどは私有地(61%)で、そのほか、農地改革の土地(15%)、先住民族の土地(2%)となっている。同氏は、「保全ユニットが集中しているアマゾナス州、ロンドニア州を含むアマゾン南部地域で、過去数年間にこの警告の数が大幅に増えている。このため、保護エリアの減少や境界線の変更、あるいは消滅の危機まである」と述べている。
毎月実施されているこの調査では、8月から翌年の7月の1年間に、降雨量の増加する期間と減少する期間を集計している。同研究員は、「雨が降るとアクセスが困難になるため、降雨は、森林伐採者達の物流における重要な要素である」と説明している。
歴史的に7月から10月のアマゾンの夏季(雨量が少ない時期)にかけて伐採が増加する傾向にあるといい、「コントロールや監視、そして処罰などの措置が採られれば、国が行動しているというメッセージを伝える事になり、減少につながるだろう」と語っている。
今年7月にSADが発見した法定アマゾン地域の伐採面積は544平方キロメートルで、昨年7月の数値(539平方キロ)とほぼ同じだった。
北部各州とマット・グロッソ、マラニョンの一部からなる法定アマゾンのうち、マット・グロッソにおける昨年8月から今年1月の1年間の伐採面積は810平方キロ。前年から15%減少したが、州別で最も大きい。2番目のパラー州は前年比31%減の714平方キロ。減少率が最も大きかったのはロライマで、71平方キロから45平方キロへ37%減少している。
http://saopauloshimbun.com/%E6%B3%95%E5%AE%9A%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%A3%AE%E6%9E%97%E4%BC%90%E6%8E%A1%E3%80%80%E6%98%A8%E5%B9%B4%E3%81%AF%E5%89%8D%E5%B9%B4%E3%81%8B%E3%82%8921%EF%BC%85%E6%B8%9B%E5%B0%91/