朝日新聞 2014年7月30日03時00分
吉住琢二
札幌市在住の芥川賞作家、池澤夏樹さん(69)が、北海道立文学館(同市中央区)の館長に就任することが29日、決まった。作家が公立文学館の館長を務めるのは全国的にも少ないという。池澤さんは「様々な文学的運動発信の拠点を目指したい」と抱負を語った。
道立文学館は1995年に開館し、初代館長は文学研究者の木原直彦さんが務めたが、その後は4代にわたり道の元職員が館長を務めた。施設の指定管理者である公益財団法人北海道文学館(工藤正広理事長)は、文学館活性化に向け第一線で活躍する池澤さんに館長就任を要請していた。就任は8月1日。
29日の記者会見で池澤さんは「北海道には、歴史の短さやアイヌ民族など多様な要素からなる魅力があり、作品には文学に必要な地域性と普遍性がある」と文学土壌の豊かさを強調。文学館については「美術館や博物館のように展示すれば人が来てくれるところではない。収集や展示だけではない能動的な活動をしたい」と述べ、11月から刊行を始める「日本文学全集」の講座や朗読会などを開催するアイデアを明かした。工藤理事長は「事業や研究へ提言をいただき、文学をより開かれた場所に広げてほしい」と語った。
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http://www.asahi.com/articles/ASG7Y4HN5G7YIIPE00L.html
吉住琢二
札幌市在住の芥川賞作家、池澤夏樹さん(69)が、北海道立文学館(同市中央区)の館長に就任することが29日、決まった。作家が公立文学館の館長を務めるのは全国的にも少ないという。池澤さんは「様々な文学的運動発信の拠点を目指したい」と抱負を語った。
道立文学館は1995年に開館し、初代館長は文学研究者の木原直彦さんが務めたが、その後は4代にわたり道の元職員が館長を務めた。施設の指定管理者である公益財団法人北海道文学館(工藤正広理事長)は、文学館活性化に向け第一線で活躍する池澤さんに館長就任を要請していた。就任は8月1日。
29日の記者会見で池澤さんは「北海道には、歴史の短さやアイヌ民族など多様な要素からなる魅力があり、作品には文学に必要な地域性と普遍性がある」と文学土壌の豊かさを強調。文学館については「美術館や博物館のように展示すれば人が来てくれるところではない。収集や展示だけではない能動的な活動をしたい」と述べ、11月から刊行を始める「日本文学全集」の講座や朗読会などを開催するアイデアを明かした。工藤理事長は「事業や研究へ提言をいただき、文学をより開かれた場所に広げてほしい」と語った。
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