先住民族関連ニュース

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<社説>県ヘイト条例成立 理念の具現化へ努力を

2023-03-31 | ウチナー・沖縄
琉球新報2023年3月31日 05:00
 差別的言動(ヘイトスピーチ)の防止を図る「県差別のない社会づくり条例」が、30日の県議会で成立した。外国人や性的少数者、そして沖縄県民であることを理由とした不当な差別を許さず、全ての人の人権が尊重される社会の実現をうたっている。
 条例の制定により、公共の場やインターネット上でのヘイトを許さないという県民の意思を明確に示した。条例の理念を具現化していく努力が重要だ。条例の周知やヘイトスピーチは許されないという啓発など、県には情報発信の取り組みが求められる。
 条例は前文で「特定の人種、国籍、出身等の本人の意思では変えることが難しい属性を理由とする不当な差別的言動、性的指向や性自認の多様性についての理解が十分ではないことに起因する偏見や不当な差別等」の解消に向けた取り組みを社会全体で推進していくことを明記し、「全ての人への不当な差別は許されない」と宣言する。
 条例案を可決した30日の県議会本会議では沖縄・自民党が反対し、全会一致にはならなかった。ただ、対象に「県民」を含めることに議論があることや、条文の定義のあいまいさといったことが反対の理由で、制定の趣旨自体に異論が出ているわけではない。
 国内では2016年にヘイトスピーチ解消法を定めている。だが、罰則規定のない理念法ということもあり、匿名性の高いネット上を中心に、侮蔑や憎悪をあおる表現は収まらない。21年8月には、在日コリアンの子孫らが多く暮らす京都府の「ウトロ地区」の家屋に、20代の男が火を放つ事件が起きた。一審判決は「在日韓国・朝鮮人への偏見や嫌悪感によるもの」と断じた。
 偏見や差別意識の蔓延(まんえん)を見過ごせば、「言葉の暴力」にとどまらず、実際に危害を加える「ヘイトクライム(憎悪犯罪)」を引き起こすことを認識しなければならない。
 ヘイトスピーチ解消法の施行後も、東京都や大阪市など一部の自治体で条例を制定し、独自の対策を導入する動きが出ていた。川崎市(神奈川県)は全国初の罰則付きの条例となっている。
 沖縄県の条例案づくりでは意見公募を経て、県民への差別的言動、いわゆる「沖縄ヘイト」についても対象とすることになったのが特徴的だ。成立した条例は罰則のない理念条例だが、ヘイトスピーチ抑止の実効性を持たせるには罰則規定が必要という意見もあった。
 県条例は外国人への差別的言動について、有識者で構成される審議会を経て事案や発言者の氏名を公表すると規定し、国の法律より踏み込むものとなった。一方、県民への差別的言動に関しては公表の仕組みを設けていない。
 条例は3年後をめどに検討を行う規定も盛り込んでいる。運用を進めながら、必要な見直しを講じていくことに取り組んでもらいたい。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1686599.html?utm_term=Autofeed&utm_medium=Social&utm_source=Facebook&fbclid=IwAR0ZopagXxSzm9KcgKbcNHGLNM7uUxR14lFVOp6L9RFalFVd4GNExV8MU-8#Echobox=1680208125

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<ひともよう 統一地方選2023>③4期16年務めた市議 引退、道半ばの議会改革

2023-03-31 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年3月31日 00:09
 「議会全体で何かをやったという達成感はなかったな」。今春で登別市議4期16年の任期を終え引退する米田登美子さん(60)は、そんな心残りがある。
 保育士だった米田さんは市立幼稚園閉園撤回を求める運動を通し、市政に関わることの大切さを学んだ。2007年、市議選が無風になる可能性を新聞で知った。「立候補予定者に子育て世代の女性がいない」。いても立ってもいられず告示直前に出馬を表明し、初当選した。
 以来、アイヌ民族の文化振興や子育て支援などに力を入れた。個人の墓を持たない市民の遺骨を、血縁に関係なく一緒に納める合同墓を議会で提案し、建設にこぎつけた。議会関係者は「市民の側に立ち、自分の言葉で語る質問には迫力があった」と言う。
 ・・・・
(高木乃梨子)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/824769/

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沖縄戦慰霊碑に刻まれた「キムンウタリ」とは アイヌとの絆 /沖縄

2023-03-31 | アイヌ民族関連
毎日新聞2023/3/30 888文字

糸満市真栄平住民との交流のため南北之塔を訪れたアイヌ民族の秋部日出男さん(左)と玉城美優亀さん(中央)、2人の知りあいでともに訪れたバンド紫の宮永英一さん=昨2022年5月(玉城寿明さん提供)
 沖縄戦で亡くなった数千人の兵士や住民の遺骨が眠る糸満市真栄平の「南北之塔」。納骨堂の上に立つ慰霊碑の側面にはアイヌ民族の言葉で「キムンウタリ」(「山の仲間たち」の意)と刻まれている。沖縄戦に従軍したアイヌ民族出身の元日本軍兵士、故弟子(てし)豊治さんと真栄平住民の交流により碑文は刻まれた。だが説明板にアイヌ民族についての言及はなく、なぜここに足跡があるのかはうかがいしれない。
 アイヌ民族のアイデンティティーを持つ玉城寿明さん(35)は、南北之塔を通して双方の絆を強めようと模索している。
 1960年代、琉球政府は那覇市識名の中央納骨堂に、各地の納骨所の遺骨を移転するよう要請していた。真栄平区はこの要請を拒否し、地域で戦没者を弔おうと資金を出し合い、66年に南北之塔を建立した。
 南北之塔の名称は「北は北海道から南は沖縄まで全国の将兵と沖縄の住民を弔う思い」から命名された。真栄平住民と懇意にしていた弟子さんは納骨堂の上に立つ慰霊碑を寄贈した。自身が所属し真栄平周辺に展開した「山三四七六部隊」にちなみ「山の仲間たち」の碑文を慰霊碑に刻んだ。
 弟子さんの縁もあって南北之塔にはかつてはアイヌ民族が定期的に訪れ、慰霊祭を催していた。だが80年代に出版された本に弟子さんが主導して南北之塔を建立したかのような記述があったことで双方の絆に亀裂が入った。住民は「『アイヌの墓』ではない」と怒り、2001年には糸満市議会に陳情を提出する事態にまで発展した。
 寿明さんと母の美優亀さん(62)は真栄平住民とアイヌ民族の交流が続くことを願う。そこで昨年5月に親戚の阿寒アイヌ工芸協同組合専務理事の秋部日出男さんを南北之塔に招いて真栄平の住民と交流した。今年6月の慰霊の日の前の清掃活動にも秋部さんを招く予定だ。
 寿明さんは「南北之塔は沖縄戦の残酷さを伝える塔であると同時に、アイヌと真栄平の住民がお互いの人種を越えて絆を強めた象徴でもある。双方が理解し合う場になってほしい」と語った。美優亀さんは一つだけ願う。「沖縄とアイヌがお互いを知り、交流を続けてほしい」(梅田正覚)(琉球新報)
https://mainichi.jp/articles/20230330/rky/00m/040/008000c

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リバティおおさか、再開断念 資料3万点は大阪公立大に寄贈へ

2023-03-31 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2023/3/30 20:22(最終更新 3/30 20:23) 522文字

所蔵品の大阪公立大への寄贈について話す大阪人権博物館の朝治武館長(右)=大阪市港区で2023年3月30日、加古信志撮影
 差別と人権をテーマとした大阪人権博物館(リバティおおさか)の所蔵資料約3万点について、運営する公益財団法人は30日、大阪公立大に寄贈する方針を明らかにした。大阪市浪速区にあった同館施設は解体され、新たな場所での再開を目指していたが、断念した。資料を人権教育や研究に活用・展示してもらうため、2025年度以降をめどに寄贈する方向で大学と協議する。
 朝治(あさじ)武館長は同日あった支援者向けの報告会で「再出発を模索してきたが、新たに土地を取得し、建物を建設するのは経済的に難しい。資料は社会的な財産なので、生かしてもらうよう大学と話し合っていく」と語った。
 同館は大阪府、大阪市、部落解放同盟府連などの出資で1985年に開館した。部落差別をはじめ、在日コリアンやアイヌ民族、沖縄問題、ハンセン病など幅広いテーマに関する資料を収集・展示してきた。
 大阪府知事や大阪市長を務めた橋下徹氏らが展示内容や運営に異議を唱え、府・市が13年に補助金を全廃。15年には同館が建つ市有地の明け渡しを求める裁判を市から起こされ、20年に和解した。敷地の賃料が免除された代わりに、同館は建物を解体して退去。22年をめどに別の場所での再開を目指していた。【森口沙織】
https://mainichi.jp/articles/20230330/k00/00m/040/209000c

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クリミアで収監の先住民族「迫害、ロシア占領続く限り」

2023-03-31 | 先住民族関連
ウクライナ侵攻
日本経済新聞2023年3月30日 15:30 [有料会員限定]
ロシアがウクライナ南部クリミア半島で、実効支配に抵抗する住民への圧力を強めている。ウクライナ軍当局は25日、ロシアが監視活動にあたる人員を増やし、先住民族の拘束など弾圧を強めていると指摘した。現地で収監中の人権活動家は「ロシアの占領下にある限り、迫害が続く」と述べ、早期の領土奪還を訴えた。
先住民族クリミア・タタール人のナリマン・ジェリャル氏が書面で取材に応じた。同氏は同民族の代表機関「メジリス...
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残り777文字
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB27BRI0X20C23A3000000/

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政府「SDGsアクションプラン 2023」発表を受けてのSDGs市民社会ネットワークの見解 国内の貧困と格差の課題認識とその解決に向けた施策を

2023-03-31 | 先住民族関連
SDGsジャパン 2023年3月30日 09時00分
3月17日に開催された、日本政府「SDGs 推進本部」(本部長:総理大臣、構成員:全閣僚)の会合で「SDGsアクションプラン2023」(以下、本プラン)が決定されました。政府が2017年から毎年発表しているアクションプランには、SDGsに関わる施策が行動計画としてまとめられています。

「SDGsアクションプラン2023」に対する私たちSDGs市民社会ネットワークの見解は以下のとおりです。
* 本プランの重点事項に「多様性ある包摂社会の実現」が明記されたことを歓迎します。
* 「SDGs実施指針」の改定に向けて広くステークホルダーの意見を集めることの重要性を評価している点を歓迎します。
* 国内の貧困と格差の課題認識とその解決に向けた施策に関する記述が十分ではありません。これらの喫緊の課題に、是非とも積極的に取り組んでください。
* SDGsの達成に向け、政府が主体となって、シナジーとトレードオフに十分に留意した行動計画の策定および想定される成果を具体的に明示した計画の実施を進めてください。
気候危機やコロナ危機、ウクライナ危機、エネルギー危機、食料危機などのグローバルな危機により、SDGsを取り巻く状況はすっかり変わってしまいました。多くの目標で、国内外で少しずつ積み上げてきた進展が帳消しになり、貧困、不平等、格差の拡大が懸念され、平和が脅かされています。しかし、そうではあっても、環境、経済、社会に統合的にアプローチして「続く未来」を創造するための最も重要な国際目標がSDGsであることには変わりはありません。その前提が目標16に示されている平和であることも私たちは痛感しています。あきらめることなく、今こそ、SDGsの実施を加速させる必要があります。
「誰一人取り残さない」SDGsの実現に向けて、今こそ社会の大胆な変革を加速させることが必要であるという認識*に立ち、SDGsジャパンとして以下の3点を改めて訴えます。
(1)脆弱な立場に置かれている多様な人々を取り残さない公平で包摂的な施策が必要不可欠です。
女性、子ども、若者、高齢者、障害者、生活困窮者、先住民族、海外にルーツをもつ人など社会課題の負の影響を受けやすい人々やその支援団体による、政治的意思決定プロセスへの質の高い参加が求められます。
(2)SDGsの進捗評価には、ベースラインデータに基づく達成期限を明確化した目標値の設定が必要です。
進捗評価のプロセスには、各課題の当事者や当事者を支援する市民団体などの参加を最大限確保し、当事者の声を政策の評価と施策の立案に反映させることが求められます。
(3)2023年の「SDGs実施指針」改定に向け、市民の声を反映させるための丁寧なプロセスを期待します。
パブリック・コメントの募集期間の十分な確保など、さらなる丁寧なプロセスの導入を期待します。
*私たちの認識:
「SDGsボトムアップ・アクションプラン2022」
https://drive.google.com/drive/u/1/folders/1CoKSWXd945Ba4SihXEsVT9tXyWDZkKV5
「SDGs 実施指針の改定へ向けた提言」
https://d7b557ca-e496-4292-be6d-a6bfb1e38152.usrfiles.com/ugd/d7b557_8754928e1582488f99d8ecaeb3b1f7d6.pdf
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000027673.html

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RAN、日清食品に新署名開始「問題あるパーム油はストップ Do It Now!」

2023-03-31 | 先住民族関連
ストプレ2023-03-30
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
熱帯林破壊、人権侵害、違法農園開発などへの早急な対応の意思表明を求めて~2030年グローバル目標の大幅な前倒しを~
環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、3月21日、日清食品ホールディングスに、森林破壊や人権侵害、違法農園開発への早急な対応を求めて、「日清食品さん、2030年では遅すぎます。問題のあるパーム油は今すぐストップ!地球と未来のために、Do It Now!」署名を開始しました(注1)。
日清食品は2020年6月、2030年度までの「持続可能なパーム油調達比率100%」実現に向けてチャレンジするという目標を掲げました(注2)。署名活動や株主総会などを通じた働きかけを通じて、2021年6月に「国内即席めんの目標を2025年度とする」と改善されましたが、それ以外の調達での目標年は2030年度のままです。対応は遅く、高まる消費者の期待を裏切るものです。2023年3月時点で、同社はグループ全体の「RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議)」認証パーム油使用割合(2021年実績)を約36%と公表しています。しかし、日清食品が採用しているRSPOの「マスバランス」方式では認証農園で生産されたパーム油と、生産地の追跡ができない問題あるパーム油が混合され、森林破壊や人権侵害への対処は困難です。
2022年に開示されたパーム油を調達する搾油工場リストの情報には、RANの調査で発覚した違法開発地域からのパーム油や森林破壊を引き起こす企業からのパーム油が納入されていた搾油工場が含まれており、問題のあるパーム油への対応システムが不十分であることが判明しました。
本署名では、日清食品に目標年の前倒しと、自社サプライチェーン(供給網)から問題あるパーム油を排除するための実施計画策定および公表などを求めます。
【署名について】
本署名は署名サイト「change.org」で展開し、日清食品ホールディングス安藤宏基取締役社長 CEOとアメリカ日清 マイケル・プライス社長に以下4点を要望しています。
1. グループ全体で自社サプライチェーン(供給網)から問題あるパーム油を確実に排除するために、2030年から大幅に前倒した達成期限を持った拘束力のある実施計画を直ちに策定し、発表してください。
2. パーム油のサプライヤーを全て情報開示すること。
3. パーム油のサプライヤーが方針を遵守しているかをモニタリングし、独立検証できる新たな仕組みを構築することによって、方針実施状況を示すこと。
4. パーム油を含む全ての森林リスク産品を対象とするグループ全体の調達方針において、森林破壊禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止(NDPE)方針がサプライヤーへの要求事項となることを明記する。
RAN 日本代表 川上豊幸は「2030年度という目標年は、経営陣の危機感の無さや問題対処への意思が希薄であることを露呈しているようです。日清食品が今後7年間も環境・社会面での配慮の確認が不十分なパーム油調達を続ければ、サプライチェーンで発生している気候危機や生物多様性の損失、労働権および土地権の深刻な人権侵害が今後も続き、対応を先送りすることになります。『食』を通じて楽しみや喜びを提供し、世界の人々(=地球)に貢献するEarth Food Createrを目指すグローバルカンパニーの目標とは思えず、多くの消費者の期待を裏切ってしまうのではないでしょうか」と指摘しました。
【背景:日清食品のパーム油調達における動き】
日清食品は2020年8月にパーム油調達方針を改定し、「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ」(NDPE:No Deforestation,No Peat,No Exploitation)の支持を表明しました(注3)。改定方針には、責任あるパーム油生産に欠かせない国際基準である「NDPE」に沿った項目が含まれ、森林破壊や森林火災、そして炭素を豊富に含む泥炭地開発の禁止、また先住民族および地域住民の権利尊重と土地権侵害の禁止が明記されました。
方針強化の背景には、高まる消費者の懸念があります。2019年、RANはインドネシアで現地調査を行い、日清食品を含む大手消費財企業が、スマトラ島の貴重な熱帯低地林「ルーセル・エコシステム」で熱帯林および泥炭地破壊を引き起こしている企業からパーム油を調達している可能性を明らかにしました(注4)。2022年、RANは再度、現地調査を行い、ルーセル・エコシステムの保護地域を違法に農園開発した地域からのパーム油が納入された搾油工場(注5)や、森林破壊を引き起こしている企業から調達している搾油工場(注6)が、日清食品を含む大手消費財企業のミルリスト(調達先搾油工場リスト)に含まれていることを示しました。
RANは2020年4月、「キープ・フォレスト・スタンティング」キャンペーン(注7)を開始し、自社サプライチェーンでの森林破壊および人権侵害への対処において、国際的に影響力のある消費財企業として10社を挙げました。日清食品はその1社ですが、キャンペーン開始時にNDPE基準を採用していなかった唯一の消費財企業でした。日清食品のNDPE方針を支持するとの表明は大きな一歩ですが、高い保護価値(HCV)地域や高炭素貯留林(HCS)の転換禁止などの森林破壊禁止規定、泥炭地開発禁止、先住民族のFPIC(自由意思による、事前の、十分な情報に基づ同意)の権利などの項目は、日清食品グループ全体の調達方針には明記されていません。企業グループとしての調達方針強化と、方針達成に向けた実施計画の策定および野心的な達成目標年の公表が必須です。
注1)署名URL
https://chng.it/BScfG5rB
英語版署名「NISSIN’S TOP RAMEN COMES DEAD LAST」
https://act.ran.org/page/42473/petition/1?ea.tracking.id=w_ran&en_og_source=w_ran&_ga=2.14628787.567815356.1680067058-1387198253.1679533852
注2)日清食品ホールディングス「地球のために、未来のために。環境戦略『EARTH FOOD CHALLENGE 2030』始動!」(2020年6月9日)より抜粋
https://www.nissin.com/jp/news/8690
「森林破壊の防止、生物多様性の保全、および農園労働者の人権に配慮された持続可能なパーム油の調達を進めます。2020年3月現在、グループ全体における「RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議)」認証パーム油の調達比率は約20%です。2030年度には、RSPO認証パーム油の調達に加え、独自アセスメントにより持続可能であると判断できるパーム油のみを調達することを目指します」
注3)日清食品ホールディングス「持続可能な調達:持続可能なパーム油調達コミットメント」より抜粋:
https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/#csr_procurement_materials
日清食品グループは、NDPE (No Deforestation,No Peat,No Exploitation=森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ) を支持し、取引先等のステークホルダーの協力を得て、パーム原産地の環境と労働者の人権に配慮して生産されたことが確認できるパーム油を調達します。
・保全価値の高い (HCV: High Conservation Value) 地域および炭素貯蔵力の高い (HCS: High Carbon Stock) 森林の保護、森林破壊ゼロ
・深さに関わらない泥炭地の新たな開発禁止
・植栽や土地造成、その他開発のための火入れ禁止
・先住民族・地域住民の権利尊重・土地権侵害の禁止
・RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議) が定める「原則と基準」の遵守
・農園まで含めたトレーサビリティの確認
注4)RANプレスリリース「三菱UFJ、高リスクのパーム油企業へ資金提供 ~違法パーム油およびインドネシア泥炭林破壊とのつながりが明らかに~」 (2019/10/18)
https://japan.ran.org/?p=1522
注5) RANプレスリリース「新調査報告書『炭素爆弾スキャンダル』発表~日清食品など大手消費財企業、インドネシア違法パーム油との関連性が継続~」(2022/9/22)
https://japan.ran.org/?p=2062
注6) RAN, Notorious Rainforest Destroyer Caught Taking Palm Oil To Global Market (2022/12/08)
https://www.ran.org/leuser-watch/notorious-rainforest-destroyer-caught-taking-palm-oil-to-global-market/
注7)RANプレスリリース「2020新キャンペーン開始!「キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう」~17社の消費財ブランド&銀行を対象~ (2020/4/1)https://japan.ran.org/?p=1598
https://straightpress.jp/company_news/detail?pr=000000020.000076051

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ロマン溢れる「海底遺跡」知られざる研究の世界 転換期を迎えている「水中考古学」の最前線

2023-03-31 | 先住民族関連
東洋経済3/30 12:02 配信

海底遺跡(写真:MIZUTANI / PIXTAピクスタ)
世界は風変わりな学びにあふれています。当事者にとっては生活の当たり前の一部なのに、地域性があまりに強いが故に、外からしてみたらちょっとヘンなものがたくさんあるのです。サイエンスライターの五十嵐杏南氏の新著『世界のヘンな研究』を一部抜粋・再構成し、水中考古学の世界を紹介します。
 車がなかったその昔。人類が乗り物で事故に遭うといえば、船の難破だ。「人類は農作物の作り方より前に、船の作り方や航海するすべを知っていた」と言われるだけあって、世界中の海底には少なく見積もっても300万隻の沈没船がゴロゴロ眠っているとされている。
 こうした沈没船をはじめ水中遺跡の調査を行うのが、水中考古学だ。歴代の発見の一例では、水中考古学の父と呼ばれるジョージ・バス博士が、ツタンカーメンのもとへ向かっていたと思われる沈没船から金銀宝石類を見つけ、紀元前14世紀頃の貿易の様子を明らかにした。
■日本でも元寇の際の船が発見
 またイギリスでは、1545年に沈没したイギリス艦隊の軍艦メアリー・ローズ号が見つかり、当時軍艦に使われていた大砲や火砲や弓矢といった武器に加え、人骨も回収され、チューダー王朝時代の生活を理解する手がかりとなった。
 そして日本では、長崎の海底で元寇の際の船が発見され、いかりや船に向かって伸びるロープの配置を分析することで元軍の撃退につながった神風の進路が推定できた。
 沈没船の他にも、水中考古学にはギリシャ神話に出てくる古代エジプトの都市ヘラクレイオン(別名トロニス)や、イスラエルの古代の村のアトリットヤムをはじめ、海に沈んだ都市の発掘や、第1次・第2次世界大戦で沈んだ戦闘機の調査が含まれる。
 ロマンを掻き立てられる水中考古学だが、オーストラリアのフリンダース大学准教授ジョナサン・ベンジャミン博士は、アメリカ・カナダ・南アフリカ・オーストラリア・ニュージーランドなど、かつて西欧諸国の植民地として開発された国々にとっては、水中考古学は今、社会的な意識転換を後押しする可能性も秘めていると話す。
 というのも、こうした地域では未だに植民地主義の傷跡が残り、先住民の権利や貧困が大きな社会問題なのだ。近年、北米やオーストラリアの学術界や一部企業では「ランド・アクノレッジメント(領土の承認)」といって、大きな学会やセミナーの開始時に「元々〇〇族の土地であったこの場所でこのイベントを行っていることを改めて認識しようと思います」といった趣旨のスピーチが行われることがある。
 こうした取り組みから見られるように、一般社会の意識は高まっているのかもしれないが、実際に先住民の福祉につながるのかというと、疑問が残る。
 一方で水没してしまった先住民の生活場所の調査を行うことは、先住民の歴史をより深く理解する手助けになったり、水中の開発プロジェクトから先住民の遺物を守ったりすることにつながる。先住民族の祖先が暮らした遺跡も、沈没船のように、山ほど水中に眠っているはずなのだ。
■何千もの遺跡がまだ眠っている
 「もちろん、沈没船が多く見つかる国で沈没船の調査をするのは素晴らしいことです。ですが水中考古学で調査できる遺跡の種類はもっとずっと多様です。氷河期の間、海面の高さはもっとずっと低かったので、世界中の大陸棚に人が住んでいたことは大いに考えられます。今、水深10メートルや20メートル、いや80メートルの海底になってしまった場所でも、何万年もの間、人々が生きて、働いて、死んでいったのです。多くの遺跡は海によって破壊されてしまったかもしれませんが、何千もの遺跡がまだ残っていると思うのです。
 日本だって、中国との間に巨大な海がありますが、そこはかつて陸橋だったので、科学的、文化的な知識を得るとても大きなポテンシャルを感じます」とベンジャミンさんは言う。
 水中考古学はまだ比較的ニッチな学問だが、水中考古学を含め考古学分野自体は規模が成長しているところだとベンジャミンさんは話す。文化遺産の管理に対して関心が高まっていることも1つの要因だが、環境コンサルティングやインフラ開発でも考古学的調査が必須となるため、専門知識を持った人が求められる。
 水中で行うものだと、水中の空間計画、水中の情報通信網の整備、石油やガスのパイプラインの建設、港やマリーナの建設、洋上風力発電所の設置が活発化しているのだ。
 海外でも水中考古学で学位が取れる大学は比較的珍しい。学位が取れる教育課程を提供しているのは、大物教授がかつて着任した先の大学や、エジプトやイスラエルなど海中の遺跡が見つかっている国の大学院であることが多い。
 フリンダース大学のプログラムの中では、水中考古学の歴史や調査方法について学んでいくが、オプションでサイエンスダイバーの資格を取ることもできる。サイエンスダイバーとは、学術調査を行うためにダイビングを行う人のこと。
 水中でコミュニケーションを取る方法や、遺跡の3D画像化に使う撮影機器の使い方、遺物から堆積した泥を吸い取る巨大なホースのような機械の使い方なども学んでいく。ちなみに調査のために海へ潜るサイエンスダイビングは娯楽のダイビングと違って、必ずしも美しい海で泳げるとは限らない。視界が悪かったり、ヘンなごみが流れたりするような場所でも、調査すべきものがあるから潜るのだ。
■水中に潜らない水中考古学者もいる
 ダイビングの講義と実習は水中考古学のプログラムがある多くの大学で提供され、フリンダース大学も、大半の学生がサイエンスダイバーの資格を取る。資格の条件は国によって異なり、運転免許のように各国で通用する切り替えの制度が整っていないのが現状だ。
 水中考古学者というとダイビングをしているイメージがあるが、実は全く水中に潜らない水中考古学者もいる。
 「海中に潜って遺産を見つけるのも水中考古学の醍醐味の1つですが、水中考古学の専門性が必要とされるのはそうした場面だけではありません。デスクワークで、長い月日をかけて制度づくりをしたり、コンプライアンスの報告書を書いたりすることも必要です。遺跡の調査に出向く時でも、ずっとボートの上で分析をしたりしていて一度も潜ったことのない人もいます」とベンジャミンさんは言う。
 ベンジャミンさんは、有史以前の水中遺跡を専門としている。北半球では、イギリスとデンマークの間にある北海からネアンデルタール人の遺跡や、フランスの水中洞窟から石器時代の壁画などが見つかっているが、南半球ではこうした遺跡が一つも見つかっていなかった。以前はヨーロッパを拠点としていたベンジャミンさんは、オーストラリアに来てからは水没したアボリジニの遺跡があるだろうと考えた。
 直近の氷河期には、オーストラリアの陸地面積は今よりも30%大きかった。オーストラリアに初めて人間がやってきたのは6万5000年ほど前のこと。その時海面は今よりも100メートル低く、東南アジアから海路でやってきた人間たちがまず辿り着いたのは、今はもう沈んでしまっている大陸棚のどこかのはずだし、何世代にもわたりアボリジニの人が住んできた海岸地域は今頃海底に沈んでいるはず。そこで2017年に調査を開始した。
■300点近くの石器を発見
 調査団はターゲットを西オーストラリア州ダンピア諸島に絞り、2年かけて上空から当てたレーザーや船から放った音波のデータを使って海底の姿を画像化し、さらに候補地を絞っていった。そして2019年に実際にダイバーが潜り探索したところ、海底にある淡水泉付近で石器が見つかった。調査団は、8500年前のものだと推定している。他にも別の場所で7000年前頃のものと思われる石器が見つかり、プロジェクト全体で300点近くの石器を発見した。
 このプロジェクトは、西オーストラリアのアボリジニの団体ムルジュガ・アボリジニ社と連携して行われた。アボリジニは、海のことを「シーカントリー(海の国)」と呼び、地形やそこで生きている生き物、生きてきた生き物、水中の季節の移り変わりなどを1つの複雑な存在として捉えている。シーカントリーでアボリジニの遺跡を研究することの許可をもらい、進捗があると報告し、遺物を見つけてサンプルを取り出した際も、大学で保管しても良いか、戻すべきかなどの相談をしつつ進めていくのだ。
 連携する中でこんなエピソードがあった。プロジェクトのメンバーである西オーストラリア大学のミック・オリアリー博士がアボリジニの長老たちに研究成果を発表しに行った時のこと。淡水泉の場所を見せると、90代の長老が興奮し始めた。後々事情を聞いたところ、先祖代々伝わってきた歌の中でその地形が歌われているというのだ。
 アボリジニの文化では、地形の位置関係を伝えるために、地図を作るのではなく歌が作られてきた。川や泉や目印となる地形について歌い、代々受け継いでいくのだ。
 今回の歌の歌詞の半分は今でも地上にある地形について触れているが、残りの半分は例の泉を含め今日では見られない地形について触れているという。泉が海中に沈んだ時期を考えると、その歌は少なくとも1万年前から伝わってきたことになる。
 ベンジャミンさんは、水中考古学は今まさしく転換期にあると話す。
 「今まで、水中考古学は陸の考古学と同じように、植民地主義を美化してきてしまったところがあると思います。世界各地で植民地化を進める上で使われた船や奴隷船が、貴重な発見としてもてはやされてきたからです。これから水中考古学を担う新たな世代の研究者は、この分野を植民地主義の影響から解放しなければならないし、解放の仕方も慎重に検討する必要があります。
 植民地主義の影響はヨーロッパや日本ではあまり感じられないことでしょうが、北アメリカやオーストラリアや南アフリカでは、未だに植民地主義の痕跡が社会に根強く見られます。このプロジェクトをはじめ今後の水中考古学は、社会的な負の遺産をなくしたり、軽減したりするものであるべきなのです」
 今後さらに調査が進めば、オーストラリアに人類が辿り着いた頃のことがより深く理解できる可能性がある。そこで課題となるのが、広大な海から効率的に遺跡を探し当てることだ。同じくフリンダース大学で研究を進めるジョン・マカーシー博士は、遺跡にありがちな特徴を人工知能に学習させ、より効率的に見つけるための予測モデルを開発している。彼は急速に発展するデジタル考古学の専門家で、最先端のデジタル技術を水中調査に活用することを目指している。
■発見するまでの時間を短縮
 過去10~15年間では、被写体をいろいろな位置や角度から撮影したものを統合して3Dモデルを立ち上げるフォトグラメトリの技術や、海底の3Dデータを解析する技術が発達してきた。おかげで時間も節約できるし、ダイビングをしている際にはわかりにくい鳥瞰図的な視点から分析が行えるようになった。
 マカーシーさんの人工知能は、高解像度で海底のフォトグラメトリ調査を行った後にアルゴリズムを実行し、遺物が見つかる可能性が最も高い箇所を洗い出すという仕組みだ。ダイバーが潜ってもなかなか遺跡や遺物が見つからないことがあったが、この技術が発達すればさらに高い精度で事前に候補地を絞り込み、見つかるまでの時間がさらに短縮できる見込みだ。
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/9f52a44b49405385f8f90b37906e31ef01086744

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タスマニア博物館&美術館Tasmanian Museum & Art Gallery

2023-03-31 | 先住民族関連
地球の歩き方3月30日
タスマニアンアボリジニについて知ろう

4 つの大きなギャラリーがあり、その中にタスマニアの文化、芸術、歴史、自然に関する膨大な展示が行われている。白人によってほとんど根絶やしにされたタスマニア先住民の文化に関する展示、タスマニアンタイガーの剥製、アイランド・トゥ・アイスIsland to Ice と題された南極と南氷洋に関する展示など、どれも見逃せない。
https://www.arukikata.co.jp/web/directory/item/109702/

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ウィランドラ湖群地域Willandra Lakes Region

2023-03-31 | 先住民族関連
地球の歩き方3月30日
世界複合遺産

ウィランドラ湖群地域は、ニューサウスウエールズ州の西南、ビクトリア州との州境近くのアウトバックにあるマンゴー湖をはじめとする干上がった湖群地帯の総称だ。ミルドゥラ、ウェントワースからマンゴー・ガイデッドツアー(→ P.403 ~404)に参加するのが最も簡単な観光方法だが、4WD 車をレンタルすれば、個人でも観光可能だ。マンゴー湖畔にはキャンプ場があるほか、アウトバックらしい雰囲気のリゾート、マンゴーロッジもある。
ビジターセンターでホモサピエンスの歴史を知る 
マンゴー湖畔にあるビジターセンターはウィランドラ湖群地域の自然、文化に関する博物館を兼ねている。マンゴー湖では人類史を知るうえで世界的に貴重とされる発見があった。約2 万5000 年前(4 万年前との説もあり)の人類の埋葬遺物マンゴーマン、約2 万6000 年以上前の火葬された人骨マンゴーレディ、当時の先住民が使っていたと思われる道具や、食料として焼いて食べたと思われる貝殻などが見つかっている。さらに氷河期(1 万9000 ~ 2 万3000 年前)の貴重な人類の足跡化石など、人類史を知るうえで貴重な場所だ。ビジターセンター内ではこうした痕跡に関する展示が行われており、現在のオーストラリア先住民の祖先たちが、この地でどのように生活を送っていたかを知ることができる。またかつては緑豊かであったろう湖畔に生息していた大型有袋類に関する展示も興味深い。
見逃せないウオール・オブ・チャイナの絶景 
マンゴー湖の東側は湾曲した土砂が33kmも続き、通称ウオール・オブ・チャイナWallof China(万里の長城)と呼ばれている。その一帯は風化により、まるで異星空間のような独特の地形を造り出しており、マンゴー湖随一の見どころとなっている。
https://www.arukikata.co.jp/web/directory/item/109690/

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第3部・エンチウの苦悩/中 100年前の台帳 樺太の「盗骨」克明に /京都

2023-03-31 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2023/3/31 地方版 有料記事 1877文字
 京都大(京都市左京区)から北に約5キロ。上賀茂の自然を望む総合地球環境学研究所(北区)の応接室で向き合った山極寿一所長は、京大が持つアイヌ遺骨を巡り、学長時代の出来事を証言した。
 「総長(学長)の裁量経費で詳細な遺骨の分析をして、こんな厚い資料を作ったんだ。でも、それは公開できていない。文部科学省が許可しないからね」
 なぜ許可しないのか。資料はどんな内容なのか。矢継ぎ早に尋ねたが、山極氏は静かに首を振った。
この記事は有料記事です。 残り1671文字(全文1877文字)
https://mainichi.jp/articles/20230331/ddl/k26/040/208000c

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坊っちゃん劇場新作「KANO」 出演者が舞台稽古を披露 4月1日から上演

2023-03-31 | 先住民族関連
愛媛新聞3月30日 18:56
 4月1日から新作ミュージカル「KANO~1931 甲子園まで2000キロ~」(脚本・羽原大介さん、演出・錦織一清さん)を上演する坊っちゃん劇場(愛媛県東温市見奈良)で30日、ゲネプロ(最終通し稽古)があり、出演者が1カ月間の稽古の成果を披露し、本番に向けた意気込みを語った。

ゲネプロで本番さながらの演技や歌を披露した出演者=30日午後、東温市見奈良
© The Ehime Shimbun Co.,Ltd.
 劇場第17作となる「KANO-」は史実を基にしたオリジナル作品で、日本統治下の台湾で嘉義農林学校(KANO)野球部監督を務め、初出場した夏の甲子園で準優勝に導いた松山市出身の近藤兵太郎さん(1888~1966年)を主人公にした物語。日本人と漢民族、先住民族の混成チームをまとめ上げ、部員たちと高い目標を達成していく姿を描く。
 上演期間は2024年3月までを予定している。
https://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/坊っちゃん劇場新作-kano-出演者が舞台稽古を披露-4月1日から上演/ar-AA19g18V

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旭川市立大のロゴマーク完成 「知の拠点」表現

2023-03-30 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞
2023年3月29日 22:43(3月29日 23:50更新)

旭市大のロゴをお披露目する(左から)高瀬善朗理事長予定者、三上隆学長予定者、旭川デザイン協議会のやはずのよしゆき専務理事
 旭川大は29日、4月1日に開学する旭川市立大のロゴマークを発表した。キャンパスに見立てた四角形に「旭川」と略称「ACU」を組み合わせたデザインとした。地域に根ざし、グローバル社会で輝く大学として「知の拠点」の意味を込めた。
 色は、旭川大のロゴに使われていた青色から一新して赤色とした。旭川の地名の由来とされるアイヌ語「チュプペッ(太陽の川)」から、大雪山系から昇る太陽をモチーフにした。「ノースランドレッド」と名付け、期待感や高揚感を表現した。
 ・・・・・
(佐藤愛未)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/824077/

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第3部・エンチウの苦悩/上 消えた京大調査 「文科省が非公表指示」 /京都

2023-03-30 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2023/3/30 地方版 有料記事 1871文字
 「これが京大のやり方か」「どっちが犯罪者や」
 2022年9月21日午後、京都大総合博物館(京都市左京区)の前で激しい怒号が飛び交った。博物館が保管する先祖の遺骨返還を求めるアイヌの人々と支援団体のメンバーら約20人が入り口で話し合いを求めていたところ、博物館側が警察に通報したのだ。
 駆けつけた警察官4人は、現場で事情を聴くと30分ほどで立ち去った。検挙者は出なかったが、約1000キロ離れた北海道平取町から訪れたアイヌ団体共同代表の木村二三夫さん(74)は猛抗議した。「アイヌが何か悪いことをしたか。墓から盗み出したものを返して謝るのは子どもでも分かること。なのに、私たちの方を犯罪者扱いするとは」
 支援団体も憤る。「返還の申し入れを10年続けてきたが、警察の介入は初の事態だ。教育の場である大学で盗んだ骨を使う研究をすべきではないのは当然。なぜそこまで強硬なのか」
この記事は有料記事です。 残り1486文字(全文1871文字)
https://mainichi.jp/articles/20230330/ddl/k26/040/262000c

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昭和の伝説ドラマ「お荷物小荷物」 主演女優やファンが証言 前衛的な社会派作品が子どもを直撃

2023-03-30 | アイヌ民族関連
よろず〜2023.03.29(Wed)
 年度末になると、ドラマも改編期を迎える。テレビの普及から60数年、「伝説のドラマ」と称される作品は数々あるが、原版のビデオテープが消去されるなどして「幻」となった作品も少なくない。その中で1970年代初頭に放送された番組について、主演女優や当時の視聴者だった女性芸人に話を聞いた。(文中敬称略)
 今回、紹介する作品は「お荷物小荷物」(朝日放送製作、70-71年放送)と、その続編「お荷物小荷物 カムイ編」(同、71-72年放送)。俳優が突然、素の自分に戻って話し始めたり、セットやスタッフが画面に映し出されたり…といった実験性に富んだ手法から「脱ドラマ」と称された。また、沖縄問題やアイヌ民族といったテーマも盛り込まれた社会派の要素もあった。
 いずれも主演は中山千夏(74)。人気子役から女優となり、歌手、司会者などマルチに活躍した時代の寵児で、番組開始当時は22歳だった。中山は著書「芸能人の帽子」(2014年刊、講談社)で「脱ドラマは他にもあったが、このドラマが成功したのは『観念性』に徹した作者(脚本家・佐々木守)による『観念的前衛劇』にあった」と指摘している。
 ドラマは、名優・志村喬が演じる家長を筆頭に、その息子(桑山正一)、孫の5兄弟(河原崎長一郎、浜田光夫、林隆三、渡辺篤史、佐々木剛)による家父長制で男尊女卑の運送店一家が舞台。米国統治下の沖縄から上京した「田の中菊」(中山)が、孫息子(河原崎)との子どもをもうけながら捨てられて死んだ姉の敵討ちのためにお手伝いとして住み込み、男たちと戦う姿をコミカルに描く。カムイ編ではアイヌ民族の女性として中山が男たちの家に潜り込む。
 「お荷物小荷物」は全18回で、毎週土曜夜10時から放送。唯一、映像が保管されていた最終回が17年に早稲田大学・演劇博物館で開催された展示「テレビの見る夢-大テレビドラマ博覧会」で上映された。リアルタイムで視聴できなかった記者はリピート上映された映像を現地で確認。その内容をまとめると次のようになる。
 別れを告げる菊(中山)にほれている5兄弟が「この中で誰が好きか」と詰め寄り、菊が「このドラマは18回で終わりなのに…」と困惑すると、最終回が延長戦の〝第19回〟に変更。日本に徴兵制が施行され、軍服姿の兄弟全員が戦地で銃弾に倒れる場面が描かれ、菊が墓前に手を合わせる場面で終わり…かと思いきや、改めて〝本当の最終回〟として私服姿の出演者がスタジオに集結して視聴者へのメッセージと共に手を振って大団円。この回はシリーズ最高の36・2%の高視聴率をマークしたという。
 中山は記者が持参した撮影風景の写真を手に「これを見ると悲しいのよ。(共演者が)どんどん、いなくなって。河原崎さんは若くして亡くなられ、林さんも…」と思いに浸った。収録が朝日放送だったため、東京が拠点のキャストは大阪のホテルに長期滞在して交流を深めた思い出がある。番組終了後も「お荷物同窓会」と称した飲み会が、林の追悼も兼ねて行われた14年まで続いたという。
https://yorozoonews.jp/article/14871913

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