「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

切磋琢磨

2019年02月27日 | オーディオ談義

先日、お見えになったオーディオ仲間から絶賛された「ウェストミンスター」(改)。  

中音域に裸の「AXIOM80」を使ったことから一気に音の品が良くなって「向かうところ敵なし」の情勢となった。

こうなるとほかのスピーカー連中が黙っていない(笑)。我が家ではスピーカー同士で「切磋琢磨」するのが習わしとなっているのだ。

それ以降、ウェストミンスター(改)はまったく聴かずに、他の連中の尻を叩くばっかりだったが、少しぐらいは「ブリティッシュ・サウンド」から方向転換してみようかと実に久しぶりにJBLの「D123」(口径30センチ)を引っ張り出してみた。

   

ところが、あまりの「音の乾き」ぶりに愕然となってしまった。とても響きが少ないのだ!

以前聴いたときはこういう印象をいっさい受けなかったので、ケーブル類などの周辺環境が変わったせいで盛大に「地」が出てきたのだろうか。

ジャズだけを聴くのならこれでもいいが、クラシックを聴くとなるとこれは明らかにアウト。もっと「WET」な感覚が欲しい。

すぐに解体して処分方法を考えることにした。日常生活では「めったにカッとなることもなく気が長い」と言われているが、こと「オーディオ」となるとものすごく気が短くなるのはどうしてだろう。これで性格的なバランスをとっているのかな(笑)。

次に「口直し」のつもりで登場させたのがグッドマンの「トライアクショム」(同軸3ウェイ:アルニコマグネット)だった。

ユニットのマグネットの裏側には周波数レンジ「30~20000ヘルツ」の表示があって、別立てのツィーターが不要なタイプである。

バッフルを変えるだけだから実に作業が簡単。

オーディオの愉しみの一つはいろんな機器を交換して聴き比べることにあるが、その中でもSPユニットの交換が一番音の変化が著しいのでいつもワクワクしてしまう。

   

JBLの音を聴いたすぐ後ということもあって、やっぱりクラシック向きの音はいいなあ~(笑)。

流石は(アルニコ・マグネット時代の)グッドマン!

憂いを含んだ音というのか、翳りのある音といえばいいのか・・・。

自分の場合「いい音」というのは周波数レンジなどの物理的指標じゃなくて、情動的ともいえる「胸が切なくなってくるような音」なのだが、クラシックを聴くのならこういう音じゃないとダメ。

それにしても同軸3ウェイの「点音源」のメリットだろうか「音像定位」にまったくブレがないのに驚かされる。

ユニットが複数ある「多重音源」ともなると、とてもこうはいかない。

スケール感ではウェストミンスター(改)に一日の長があるが、「音像定位」に関してはこちらの方が上だ。

「スケール感」、「音像定位」、「緻密な彫りの深さ」「正確な楽器の音色の表現力」の四つが揃えば理想的な音だと思うがそういうスピーカーは「存在しない」とまでは言わないが、まず無理。

なぜなら大きな箱じゃないとスケール感は無理だが、そうすると他の要素とは両立し難くなるから。

したがって、どれを一番優先すべきかで個人ごとの好みが分かれてくるのがとても興味深い。

オーディオのパラメーターは無限にあるので正解も無いし、終着駅も無いし、そこがいつまでも飽きがこない所以ともなっている。

いずれにしても「トライアクショム」の音像定位に触発されて、今度は「AXIOM150マークⅡ」もネットワークを外してツィーター無しのフルレンジで鳴らしてみたところ、本領発揮でいかにも品が良くて渋いイギリス紳士に変身ときた。

これでようやくウェストミンスターと肩を並べられる状況になってきたのはうれしい限り!(笑)

最後に、「トライアクショム」を駆動したアンプは「171」シングルアンプだった。前段管はバルボの「A411」(バリウム昇華型フィラメント)。

  

このほど、PADの電源ケーブル「ドミナス」を挿し込めるように「3P」端子仕様に改造してもらったばかりだが、たかだか出力0.7ワットくらいのアンプがパワー感あふれる音に変身するのだからもうたまらん(笑)。

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