何ごとにつけ選択肢の数が増えれば増えるほど間違いなく質的に向上していく(と思う)。
たとえば人生の大きな分かれ目となる受験校、就職先、結婚相手、そして趣味・・。オーディオ機器も例外ではない(笑)。
スピーカー、アンプ、CDトラポ、DACなどはそれぞれに多くの選択肢があるし、その組み合わせとなるともう気が遠くなりそうなほどだが、その中から何を選ぶかは大いに「博打」の要素をはらみながらも一に己のセンスにかかっている。
そして、忘れてはいけないのが大元になる「音楽ソース」の種類。
もちろん「レコード」(アナログ)が一番なのはよくわかっているつもりだが何しろ手間がかかり過ぎる。
凝り性なのでターテーブル、トーンアーム、カートリッジ、フォノアンプなどに本気で取り組むとなると、投資効果から考えてどうしてもデジタル系に向かわざるを得ない。
そこで、今回は我が家の複数のデジタル系「音楽ソース」を俎上に載せてみよう。
聴く時間の多い順からいくと、
1 ネットラジオ「モーツァルト専門チャンネル」を聴く
いつものように早朝の4時前後に起きるとまずブログ用の「パソコン」を起動する。並行して、音楽用の「パソコン」も起動する。
次にDACの「A22」(GUSTARD)のスイッチをオン。そして「384KHz」のハイレゾ再生で(ブログを作成しながら)モーツァルトの専門チャンネルを聴いている。
音楽史上稀に見る天才の息吹に毎日のように早朝から5時間ほど接することができるなんてまったく天上の時間であり至福の時間である。
「天馬空を駆ける」ような音楽に心が浮き浮きしてくるし、それかといってその音楽の根底にはまるで通奏低音のように「哀しみが疾走」していて、ふと人間と人生の”はかなさ”に思いを馳せてしまう。
偉そうに言わせてもらうと、モーツァルトの音楽に熱中できるか否かは、この「涙が追い付かない哀しさ」を肌で理解できるかどうかにかかっている。
「一流の芸術はその底流に死を内在させている」(「河合隼雄」氏)
いくら歳を重ねても、そして何度聴いても魅了されるばかりで、まったくこの音楽ばかりは別格ですね。
あるとき、間違えてパソコン上の「ベートーヴェン専門チャンネル」をクリックしたところ、「まるで校長先生の訓示を聴いているみたい」な気がしてきて、”わざとらしさ”がすぐに鼻についてきましたぞ(笑)。
2 「ブルーレイ・レコーダー」で聴く
「ブルーレイ・レコーダー」のHDDに好みのCDを60枚ほど収納している。光ケーブルを使ってDACの「エルガー・プラス」(dCS)と「HD7A-192」(Phasemation)の2台に接続して聴けるようにしている。
音質は”そこそこ”で飛びっきりというわけではないが、曲目の頭出しがメチャ簡単でリモコン操作で次から次に選曲できるのがいい。
しょっちゅうシステムの一部を変更しているが、そういうときの試聴にはまさに”うってつけ”で実に重宝している。
「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364」や「祈り」(ゲーリー・カーのコントラバス)、ほかにはボーカルの「エンヤ」「ちあきなおみ」「小椋 佳」などを聴くと「システム変更の成否」がおよそ判断できる。
3 CDトランスポートで聴く
この3は何だか面倒くさくてお客様が試聴にお見えになったときぐらいしか出番がない。
まずCDトラポだが「dCS」と「CEC」の2台があるが、今のところ後者に絞って聴いている。
DAC側は「A22」に絞っており、CECが出す「176.4KHz」信号をそのまま受け取っているが、さすがに音質は安定している。おそらく一番いいだろう。
結局「手間 VS 音質」を秤にかけているわけだが、いまのところ「手間のかからない」1,2の方を優先しているのが何だか悲しい。
「悪貨は良貨を駆逐する」のかな(笑)。
4 「スカパー」の「クラシカ・ジャパン」を聴く
実は、この4を書きたいばかりにこのブログ稿を起こしたのが真相である。
10年ほど前だったか、スカパーの専用チューナーを使ってクラシック専門番組「クラシカ・ジャパン」の有料放送に3年ほど加入していたことがある。
その間、専用の「HDD」(1テラバイト)にせっせと好きな曲目を録りためていたわけだが、つい先日のこと、このチューナーに「デジタル光出力端子」があることを発見。
喜び勇んで光ケーブルでDAC「A22」に接続したところ見事に再生できた(48KHz)。
画像付きのオペラ「魔笛」「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」、「マーラーの4番」(ゲルギエフ指揮)、モーツァルトの「ヴァイオリン・ソナタ」(ギル・シャハム兄妹)など好きな曲目は枚挙にいとまがない。
中でも最大の収穫はモーツァルト「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」(K165)で指揮者は大のお気に入りの「トン・コープマン」!
我が家で唯一の「お金に換えられない宝物」といえば、この収録番組ですかね~(笑)。
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