本書の副題に「最大の臓器が身体と心の内を映し出す」とある。最大の臓器とは「皮膚」のことである。
そういえば、私たちは相手と対面するときに無意識のうちに顔色やしぐさなどから、会話に役立つ情報を得ようとしていることに気付く。
たとえば「久しぶりに会ったけど肌の色艶が良さそうなので元気そうだな」とか、瞬時に判断したりするのはどなたにも覚えがあると思う。
余談になるが、昨日(19日)のこと、朝のウォーキングを終えて休んでいたら、家人が「あなた顔色が悪いわね、どうかしたの?」「そうか・・、何ともないぞ」と、さりげなく返したものの持病の心臓病が気になって思わずドキリとした。
早朝の厳寒の中でのウォーキング、しかも急峻な坂道登りは止めておいた方がいいかもしれない・・、せいぜい11時ぐらいからがいいかもなあ~と、思った次第。
運動は やり足りなくても、やり過ぎても 良くないが、その判断の境目が実に難しい・・、以前のブログで「脈拍が判断材料になる」と記載したことがあるが、いちいち測るのも面倒くさいしねえ~(笑)。
というわけで、おおむね健康状態が皮膚に反映するので、(皮膚は)ゆめゆめ無視できない臓器といえるが、本書の102頁に「皮膚は聞いている」という項目立てがあった。
「耳(脳)が聞く」のなら当たり前だが、「皮膚が聞く」とはどういうこと?
ちょっと長くなるが引用してみよう。
「寒くなったり、耳に息を吹きかけられたり、撫でられたりすると鳥肌が立ちます。この現象を「立毛」と読んでいます。立毛が起こるといつもは寝ている毛が垂直に立ち、毛を取り巻いている皮膚の層が盛り上がって反り返ります。
毛包の奥にも小さな筋肉が存在するからです。この筋肉は立毛筋と呼ばれ、自律神経によりコントロールされています。そのため私たちの意思ではコントロール不可能です。
鳥肌が立つと同時に寒気が走ります。理由は鳥肌が立つことで皮膚の表面積は拡大し、熱発生と発汗が促され、汗が蒸発する際に体温が奪われるからです。~中略~
感動的な恋愛映画を観たり、素晴らしい音楽を聴いたりしても鳥肌が立ちます。その理由はまだ完全には明らかにされていません。胎児期に皮膚と神経系は同じ外胚葉から形成されるため両者は密接につながっています。それが理由の一つであることは間違いないでしょう。
黒板にチョークで文字を書いたり、爪で発泡スチロールを引っかいたりするときに出るキ~ッという音を聴いても鳥肌が立ちます。鳥肌の研究者はキ~ッという音の周波数が、母親を亡くした動物の子供の泣き声の周波数とほぼ同じであることが、鳥肌が立つ理由ではないかと考えています。
また、陶器の皿をフォークやナイフでこすった時に出るギ~ッという音を聞いても鳥肌が立ちます。この音は進化の過程で危険な状況と結びつき、危険を知らせる合図となったため、鳥肌を立たせるのではないかと言われています。要するに音は私たちの心と皮膚に大きく作用するようです。
科学者はさらなる発見をしました。何と、皮膚は音を聞くことができるのです。少なくとも毛の生えた脚にはそれができます。脚は話しかけられると、皮膚と体毛が微妙に刺激され、風を感じます。
ある実験で被験者は遮音性のヘッドホンが脚にあてがわれたにもかかわらず、脚の感覚だけで音の大きさを判断することが出来ました。また、脚だけでなく首筋や手も空気の流れから音を聞き分けられることがわかっています。
さらには、毛の生えた脚は脱毛した脚より聴力が高いこともわかりました。ということは男性の脚の方が優れた聴力を持っているということです。それなら女性は脚の脱毛をしない方がいいでしょう。男性の言葉にもっと耳を傾けてあげられるからです。一方、男性は女性にすすめられても脱毛しないことが多いのですが、それにも根拠があったのです。」
とまあ、以上のとおりだがこの学説を素直に受け止めるとすれば、音楽を聴くときはできるだけ肌の露出を多くする方がいいということになる。
なぜなら、耳以外の「皮膚」でも音を感知しているので音の情報量が多くなるから。
もちろん、マスクなんて論外である。男性の場合はできるだけ半そで姿で足の脛(すね)を出して聴く方がいい・・、となると「家庭での音楽鑑賞は冬よりも夏の方が適している」、というわけだが、皆さまはどう思われますか?
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