豊洲問題で責任追及が先行の愚
2016年11月8日
小池百合子都知事が懸命になって、都政に山積する問題の解決に取り組んでいます。質疑応答もそつなくこなしています。そこまではいいとして、最も重大な課題が後回しになっているような気がします。豊洲市場のように大きなプロジェクトほど、俗受けする細かなところから手をつけるのではなく、最初から大きな核心にすばり踏み込むべきです。
その象徴的な事例が豊洲市場計画、工事に関係した歴代幹部8人の処分です。人事上の措置は全容が解明された最後の段階にくるものです。小池知事は「マネジメントの欠如、責任感の欠如、チェック不足など、盛り土問題が起きた原因はあげればきりがない」と怒りました。恐らくその通りにせよ、追及で時間を空費してますね。
最優先しなければならないのは、完成している施設の安全性を真っ先に確認し、安全なら早く移転開始にもっていくことです。地下水の定期検査の結果(9回目)を当初予定の来年1月より急がせることがなぜできないのか、説明がありません。代替する方法で緊急検査することがなぜできないのか。
安全性、経済性、それから組織改革
この問題を解決する優先順位は、まず安全性の確認・対策、次に経済性・費用の検証、最後に人事・組織改革です。最後の課題が一番先にきています。それと大きな課題から真っ先に取り組むことです。
私の知人で、現役時代は大手電機メーカーの役員をやり、電気機械関係のプロジェクト、設備機器の運用に詳しく、経験もある方からメールをもらいました。「小池都政は、手続き上の責任追及ばかり先にやっている」といい、先に結論をださなければならない論点を列挙してきました。もちろん安全性を確認することが話の大前提です。
「建物の下部は全面的に盛り土をしないほうが、長期的なメインテナンスためには、事後の作業をする上で便利ではないのか」。「全面的な盛り土をした後、地下水が上昇し、地下ケーブルや配管の維持、管理ができなくなるほうが問題を大きくするではないのか」。「地下空間を設けた方がやはりよかったという結論にならないだろうか」。
来年1月に地下水の定期検査のデータ(9回目)が公表されます。その際、ベンゼン、ヒ素などの有害物質が環境基準を上回っていなかったら、安全性が確認されたことになります。そうなった場合、地下空間方式(コンクリートなどで土壌の表面を覆う)でも、問題がなかったことになります。それに盛り土になっている部分もあるのですから、その安全性をサンプル調査して参考にしたらどうなのでしょうか。
順序が逆で時間を空費
土壌汚染法が改正(09年)され、モニタリング空間が必要になったといいます。そのために地下空間が必要だとすれば、全面的な盛り土は始めから不可能です。あるいは、汚染防止法改正の動きがすでにあったのに、関係部局がうっかりしていて計画を決めてしまっており、責任追及をされるのが嫌なので、なし崩し的な計画変更にもっていったのか。
小池知事は「盛り土方式の当初案をだれが変更したのか」ということにこだわりました。もし、地下空間方式でも安全性に問題がないとされれば、ピントがずれていたことになります。幹部の責任追及より、こちらのほうが急務です。コンクリートで覆い、地下水がにじみ出てきたらポンプで排水すればいいように思いますがね。総工費5900億円をかけた施設を捨てるなんて考えられず、施設の利用を前提に早く不備を補うべきでしょう。
もう一つの大問題が工事費です。盛り土方式と地下空間方式のどちらが費用が少ないのか。地下ケーブル、配管など、開設後のメインテナンス費用も合算しなければなりません。こんなのは第三者に計算してもらって比較すれば、答えがでてきます。責任追及された幹部にだってコスト意識はあったはずです。地下空間のほうが安上がりであれば、無断とはいえ、計画変更には経済合理性があったことになります。
工事費に関しては相当怪しい!とみています。
というより多分、建設会社の言いなりで何か裏があるとみられても仕方がないでしょう。
これこそ調査が必要です。
ドンの仲間か? 真面目にやろうよ
◎残念なことにマスコミ関係では技術的なことに明るい人間はごく少人数しかおらず、コメンテーターもこれに近い状況です。マスコミが騒ぐとそれを主な情報源とする一般市民もこれに沿った一辺倒な考えになってしまいます。ネット上の書込を見ても殆どの人が「盛り土無しは間違い。小池さんは正しい」というのがベースですから、少しでも逆の意見を載せると、多くの場合、自身でシッカリ考え直す姿勢が無く「ムカつく!」といった反応しか返ってきません。(読んでくれるだけでもマシです)
以下、豊洲問題の早期解決のため、私見を述べさせて頂きます。
◎専門家会議の「敷地全体の盛り土提言」について
「何故この提言に従わなかったのか?」と相変わらずの大騒ぎですが、そもそも誰の「提言」であろうと、これだけでは拘束力が無いことに気がつかないといけません。「提言」は「ひとつの意見」と捉えられても文句は言えず、この提言をどのように活かし「工事の契約」を取り決めたかが問題です。
「建物の下も盛り土しているはず」と言っても単なる思い込みでしかありません。
次に「敷地全体」という言葉も大変曖昧です。仮に「敷地全体をグリーン化して下さい」と指示されても常識的には建物の内部までグリーン化することは考えません。建物の中まで何か植えようとしたら「お前はバカか!!」と怒鳴られるでしょう。
これと同様に「敷地全体」といわれても「建物は除いて」と解釈されることが多くあります。今回の問題はこの言葉の「解釈の違い」から誰も疑問に思わなかったというのが実状でしょう。どちらが正しいというものではありません。
◎計画の関係者の誰もが「無駄の無い合理的な工事の進め方」を意識していたものと考えられます。この中で、小池さんが言うように皆が案を出しあっているうちに「空気のように」現在の地下空間案が固まったものと思われます。「工期&コスト優先で肝心な安全性が疎かになってしまった!」というのも短絡的過ぎるでしょう。
後述の理由から、「地下の盛り土が無くても安全性の問題はなく、結果、誰も咎められるような話ではない」と考えています。(石原さんも全体の状況の流れ以外は本当に何も知らないと思います。拘っても無駄でしょう!)
さて重要なのは地下水管理システムです。能力次第ですがこれが稼働することで地下の土壌が次第にクリーン化されることが期待できます。
当初、地下空間の映像を観た時、私自身も「これは酷い!」と思いましたが、地下水(位)管理システムの説明図を見ただけで「成る程!」と考えが変わりました。
つまり、「地下水位が高い土地の特徴を活かし、自然あるいは機械的な水位の変動を利用して敷地全体の除染を行なう」という意図がハッキリみえたからです。地下空間の水を排出すると周辺の地下水が流れ込んできます。これに周辺土壌の有害物質が混ざり込んでいることがあり得ますが、これをシッカリ検出&除去すればよいのです。「地下水から有害物質が検出された!」と騒ぐのは的外れです。(また「最終モニタリングの結果を待つ」必要も無く、「環境アセスメント云々」と今頃、言い出したのはなおさらピント外れです。土地が土地だけに有害物質は今後5年~10年と検出される可能性がありますが、それをうまく除去しながら市場を回転させれば全く問題ありません。単なる盛り土だけの場合と比べ、積極的に土壌をクリーン化出来るメリットは大きな安心に繋がります。ちなみに水位の自由な変動を促進させるため、床全体をコンクリートで塞ぐことは出来ません。砕石層が適当です)
この地下水管理システムの分かりやすい説明をこの業者や建設会社が早くに行っていればここまでの混乱は生じなかったものと思われますが、あまりにマスコミの非難が厳しくて誰も矢面に出ようとせず、専門家も引っこんでしまった!の感が強くあります。
あらためて文書でも構いませんから担当業者の説明を待ちたいものです。
以上、第三者ですので勝手な意見を述べさせて頂きました。(オーディオメーカー代表)
「女性知事を生んだ男たちの無神経」の中で
=== 石原氏の【大年増の厚化粧】の発言で
小池知事が【顔にアザがあるからなんですよ】
とコメントし、石原氏は二重に罪深い。==
の意味の内容を、書かれていましたが
女性の心情を理解してくれてる記事に感じました。
政治家、官僚、癒着を何も書いてない。
金だけの関係ではない癒着がなにも書いてない。
小池批判ばかりで本質の利権を書いてない
安全性、経済性、それから組織改革
ということですが、それは全く逆です。
組織改革、安全性、経済性
スポーツ選手に基礎練習をさせずに得点だけを期待するのと同じです。
そもそもこの事件の一番の問題点は、”腐敗した組織” です。"会議ですでに決まっていたこと" を複数の限られた人たちで勝手にひっくり返しさらにその事実を何年もの間隠してきたことが、小池さん就任以前には、まかり通っていた。恐ろしい事実です。
何回も重ねた会議で決まった事を、簡単に引っ繰り返せるなら初めから会議すら意味のないものだったということになります。それを安全性を優先にすべきだとすり替えるあなたの論調自体ピントがずれています。
安全性の確認を急がれているようですが、地下空間のモニタリングは当初から来年1月が最終という期限があったわけです。それは開始当初からの約束であります。それをまたもや勝手に11月に移動しただけのこと。もともと1月に出る結論を数ヶ月待てない裏事情自体に問題があるわけで、決して小池さんが事を遅らせているわけではありませんしそれを早める必要すらありません。
あなたがなぜそれだけ安全性の結論を急がれているのかはわかりませんが。。。。ご年配であれば、これから先、豊洲の魚をお召し上がりになる年数も限られるかと思いますが、あと50年は生きる若者としては一大事です。
そもそも”汚染地” なのですから、2年で問題が出てこなくても10年後に出ることはありえます。今後5年以内に大規模地震も予想されており豊洲は何と言っても埋立地です。埋め立てされた場所は地盤が緩いので大規模な震災が起きれば地下から何がでてくるかなどは専門家でも想像はできないところだと思います。どんなに専門家が調査しても分かり得ない事実も今後出てくることでしょう。
一番忘れてはならないのは、扱うのは”生鮮食品”です。私たちが日々口にしなければならない生の魚や野菜です。そしてこれはこれから何十年も同じ場所で売られてゆくものです。50年後もそこにあるでしょう。そんな私たちの直接口に入るものを扱う場所がそもそも"汚染地"なのですから、除去をしてもしなくても消費者としては気持ちの良いものではありません。
そんな一番大事な部分を”急いで結論を出す”必要自体があるでしょうか? 知事として市民の目線で考えればこの部分に時間をかけるのは当然の判断です。
ブログのタイトルに怒りさえ覚えます。
だからこそ、都知事として今やるべきことは信用を回復すること。原因を究明して、責任を明確にすること。
これまでのお金がもったいないから、維持費がかかるからと責任を曖昧にしたまま豊洲移転を進める人は血が通っていません。企業倫理で動いています。
小池さんは血が通っています。社長としてではなく、人としての対応をしています。だから信頼できるし、この人でよかったと思います。
自分も内容通りの事を考えていました。
無知な為に上手に説明できませんでしたが、おっしゃる通りだと思いました。
まずは建物の安全性の確認、次に欠点の改善が先決だと思いました。
今のままだと風評被害と維持費ばかりふくらみマイナスだと思います。
早い決断を望みます。
しかし、そもそもあなた達メディアの調査不足や大衆迎合が創った流れじゃないんですか?
メディアの無知につけこんでいるように感じますよ。
都庁の入札はオリンピック施設を含め談合は明らかです。談合の手口は巧妙で尻尾を出さないように上手です。また談合担当者は退職後も一生天下りなどして、身分保障されています。この調査は公取に委託した方が発見が早いし、プロです。
仲買制度などを残すのか、この際産地直送方式に改めるのか、間口が狭ければ1mのノコギリをつかわないでもギロチン式に冷凍マグロは切れます。
政治家より実務は経験者の方が遥かに知恵があります。