中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,046話 AIよりも、人間が得意とするのは

2021年08月11日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「部下が機械に頼り切ってしまっています。機械を動かせればとりあえず仕事は進むように見えますが、それだけでは成り立ちません。人が存在することの意味を部下に伝えたいのですが、なかなか伝わりません」

これは先週、弊社が管理・監督職を対象にした「部下育成支援のためのコミュニケーション研修」を担当させていただいた際に、50代の管理職の方から聞いた言葉です。

人間が行っていたことをロボットやAIに取って代わられるようになって久しいです。身近なところでは、病院や金融機関などの窓口で以前は人が担当していた仕事を、現在ではロボットが案内してくれたりしますので、機械化・自動化された場面に遭遇する機会が増えてきたなと感じています

機械化・自動化されることにより、業務の効率化や人件費の削減が図れるなど様々なプラスの影響がたくさんあります。一方で、ロボットなどでは通り一遍のことは出来ても、個別の対応が必要な場面や臨機応変の判断が求められたりするような場面では、まだまだ対応が難しいことも少なくないようです。

身近な例で考えると、たとえばカーナビは目的地をセットすれば地図を広げなくても、渋滞や金額を考慮した上で最短ルートを案内してくれる大変便利なものではあります。しかし、ときどきカーナビに指示されたルートが自分の感覚では適切とは思えないような案内をされることもあります。

そう考えると、最終的には機械に任せる仕事であっても1から10まで全てを任せるのではなく、あらかじめ人の側で、どういう状況のときには人間が介入する必要があるのかということをきちんと理解しておく必要があるはずです。しかし、20代や30代の若手が入社したころには、既に機械がかなりの割合で仕事を担っていたため、機械任せが普通になってしまい特に人が介入する必要性を感じてこなかったということがあるようです。

このような状態が続けば、やがては人間がロボットを動かしているのではなく、人間がロボットに使われてしまっているようなことになってしまいかねないかもしれません。

今後機械化、特にAI化はますます進んでいくことでしょう。しかし、新たな発想をしたり、変化する状況に適切に対応したり、コミュニケーションをとったりすることは、人間にしか担えない部分なのではないでしょうか。

若手の部下の育成においては、管理職自身がこの点をしっかりと認識した上で、そういう能力を身に着けることの大切さを伝えていくことが必要であるということを、先週の研修を通じてあらためて感じました。

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